Yahoo!広告には、検索結果画面に広告を配信する検索広告や広告枠を設けている Web サイトやアプリ上に掲載できるディスプレイ広告があります。
その中でもユーザーの検索履歴をもとにディスプレイ広告を配信できる「サーチターゲティング」はyahoo!ならではのディスプレイ広告の出稿プロダクトです。サーチターゲティングは若干難易度は高いですが工夫次第では競合に大きく差をつけられるプランです。今回はサーチターゲティングとは何か、設定方法、成果を出すコツなど徹底解説します。
yahoo!広告に関してさらに知見を深めたい!という方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。
また、ディスプレイ広告に関してに関してさらに知見を深めたい!という方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のサーチターゲティングとは
サーチターゲティングとは、指定したキーワードを検索した人をターゲティングして配信できるディスプレイ広告です。ユーザーの検索履歴がトリガーとなり配信できるターゲティングで、検索語句を利用し精度の高いターゲティングをすることが可能です。また、過去に検索をしても、検索連動型広告や検索結果をクリックしなかったユーザーに対しても広告を出稿することができるので、正しく使えば高い成果の広告を出稿することができます。
過去に検索した検索語句の条件は、
- 有効期間
- 検索回数
の2パターンで指定することができます。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のサーチターゲティングの掲載先
画像引用:広告掲載サイト-Yahoo!Japan広告
広告の掲載先は、Yahoo! の提携パートナーサイトやブログなどが広告の掲載先になります。
またYahoo! ディスプレイ広告と同様に、Yahoo! ニュースや Yahoo! 知恵袋などの各種コンテンツページにも掲載可能です。「Yahoo! PC ブランドパネル広告」と呼ばれる PC 版の Yahoo!トップページの一番目立つ広告枠に配信することもできます。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のサーチターゲティングと混同されやすい広告
サーチターゲティングは過去の検索履歴をもとに広告を表示するものです。
下記に混同しやすいものを表にしまとめました。
広告 | ターゲティング方法 | 掲載先(表示場所) | 広告タイプ |
---|---|---|---|
サーチターゲティング | 検索キーワード | ディスプレイ枠 | テキストと画像 |
サイトリターゲティング | サイト訪問履歴 | ディスプレイ枠 | テキストと画像 |
コンテンツターゲティング | キーワード | ディスプレイ枠 | テキストと画像 |
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のサーチターゲティングとサイトリターゲティングの違い
サーチターゲティングは設定したキーワードをユーザーが検索した際に、その履歴がCookieに保存されて、ディスプレイ広告として配信されます。
対して、サイトリターゲティングは自社サイト訪問・自社アプリのインストールなど、自社サイトを利用したことがあるユーザーに対して広告を配信し、再訪問を促す広告の配信手法です。ターゲティング方法が大きく異なります。
こちらサイトリターゲティングについて書いてあるので参考にしてみてください。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のサーチターゲティングとコンテンツターゲティングの違い
YDAのサーチターゲティングは指定したキーワードの検索履歴に対してユーザーに配信するのに対して、コンテンツターゲティングは指定したキーワードに関連するメディアに配信するという点で異なります。コンテンツターゲティングとは、設定したキーワードと関連性の高いWebサイト、アプリ動画に広告を表示するターゲティング手法です。コンテンツターゲティングはユーザーではなくメディアを指定するターゲティング手法となります。2021年7月からYahoo!ディスプレイ広告(YDA)でもコンテンツターゲティングの提供が開始します。分かりやすく書いた記事がこちらになります、参考にしてみてください。
Yahoo!ディスプイ広告(YDA)のサーチターゲティングの特徴
サーチターゲティングの特徴をの3つご紹介いたします。
検索広告をクリックしなかったユーザーへの再アプローチが可能
Yahoo!検索広告(テキストのみの広告)で登録したキーワードの広告が配信されたにもかかわらず、クリックされていない場合は、再度ユーザーが登録したキーワードを検索するまでアプローチする機会がありません。しかし、サーチターゲティングの場合は、検索履歴を元にディスプレイ広告として配信することができます。
新規見込みユーザーへの効率的なアプローチが可能
ターゲットユーザーが検索しそうなキーワードをキーワードリストに登録することで、新規の見込みユーザーに効率よくアプローチすることが可能です。リターゲティングやプレイスメントでのターゲティングの場合は、一度ウェブサイトに訪れたユーザーが対象になりますが、サーチターゲティングの場合は、キーワード登録をするだけでまだ訪れたことがないユーザーへのターゲティングが可能になります。
デバイスが変わってもアプローチが可能
ユーザーの検索履歴は、デバイスが変わっても(PCからスマートフォンなどに)引き継がれるようになっています。PCで検索したキーワードを元に、スマートフォンでディスプレイ広告を配信するなど、複数のデバイスからユーザーにアプローチすることが可能になります。
上記の3点から分かるように、サーチターゲティングは、ユーザーが検索以外のことをしているとき、つまりコンテンツを閲覧している時間にも、YDAのネットワークを使ってアプローチすることができ「アプローチする機会の拡大」と自社サイトに訪れていなくても、過去にキーワードを検索していれば広告配信でアプローチでき「アプローチできる顕在層の拡大」が見込めます。
Yahoo!ディスプレイ広告のサーチターゲティングのメリット/デメリット
Yahoo!ディスプレイ広告のサーチターゲティングのメリット
検索キーワードで消費者をセグメントできる
現在から過去にさかのぼった検索キーワードによって消費者単位でセグメントがされるため、広告の配信先コンテンツの内容に左右されません。
検索広告でクリックしてくれなかったユーザーにアプローチできる
検索広告を出していても、掲載順位が低い場合やテキストだけでは魅力が伝えにくい商品の場合、ユーザーは広告をスルーして、クリックしてくれないかもしれません。
そのような場合でも、サーチターゲティングであれば、目立つ場所への広告掲載や画像を使うことで一瞬でユーザーを魅了することが可能です。
場合によっては安いクリック単価で見込み客に広告出稿可能
どのキーワードでセグメントを行うかによって左右されますが、キーワードによっては数円で大量のインプレッションを叩き出すことが多々あります。
Yahoo!ディスプレイ広告のサーチターゲティングのデメリット
使用できるキーワードが決まっている
リスティング広告とは違いサーチターゲティングは自由にキーワード登録をすることできません。これはYDAの中で使用できるキーワードが予め決まっており、その中から選択しなければならないためです。
またマニアックなキーワードや具体性の高いキーワードは、サーチキーワード候補に上がってこない可能性があるので、キーワードの絞り過ぎには注意してください。
除外キーワードは設定ができない
サーチターゲティングでは除外キーワード設定ができません 加えてデフォルト設定でそのままにしておくと、フレーズ一致と同様の仕組みで配信されてしまいます。意図しないキーワードの掛け合わせで配信されたり、ビッグワードだと拡張され過ぎる可能性もありますので、キーワードの精査や完全一致の機能を上手く活用する必要があります。
緊急性の高い商材は向いてない可能性がある
基本的にはどんな商品・サービスでも成果が見込めますが、コンバージョンまでの検討期間が極端に短い、検索広告でどこかのサイトをクリックして、そのままコンバージョンする水道管修理や鍵開けなどの緊急性が高い商材、商品・サービスでは失敗するケースが多いです。緊急性の高い商品などを探しているユーザーにディスプレイ広告を表示する頃には他企業でだいたいコンバージョンしていて、問題も解決済みだったりするので、効果が出ないことが多いので注意が必要になります。
リーチ数が少ないキーワードでは多くのインプレッションを得られない
過去30日のデータを元にするため、リーチ数が少ないキーワードを多く選択してしまうと、得られるであろう広告のインプレッションが少なくなるために成果が出にくくスケールが難しくなるため注意が必要です。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)のサーチターゲティングで成果をアップ上げるためのコツ
Yahoo!ディスプレイ広告のターゲティングは「人」に対してターゲティングする方法と「面」に対してターゲティングする方法があります。
ここではサーチターゲティングで有効なキーワード選択、クリエイティブの見直しのコツなど紹介します。
キーワードの選び方
サーチターゲティングは、”顕在化されたニーズ”である「検索キーワード」でターゲティングを行うため、興味関心の明確なインターネットユーザーに対して広告配信を行います。その効果を最大限発揮するためには、サーチキーワード選びが大切なポイントです。
「人」に対するターゲティングは、性別や年齢、趣味、検索した語句など特定の条件に合うユーザーを指定して配信可能です、女性のみに配信するや、スポーツに興味のある人のみに配信するといったターゲティングが可能なので自社の商材サービスの購買層を狙って出稿することをおすすめします。
例えば、ダイエット青汁を販売すると仮定します。
ペルソナは以下のようになります。
- 20代後半
- 女性
この女性は何か特定の目的があって痩せたいのかもしれません。その理由を「Why」を考えるとデート、大事なプレゼン、結婚式・・・などあげられます。
それらのニーズを加味すると、デートのコンテンツに「そんなお腹でデートに行く気ですか?」というバナー広告を訴求することや結婚式のための美ボディを訴求することで購入を促すことができます。
つまりその商品を購入する「人」を軸として、その人ごとに間接的に関連したサイトへ広配を配信するということが大事になってきます。
一般的に「商品」を軸にキーワードに関連するサイトなどには皆が同じ設定をすることから競合となる広告がたくさんあり結果的にあまり広告が配信されないということにも繋がります。
なのでコンテンツターゲットでは何を売るのかの「商品」を軸にして考えるのではなく誰に売るのかの「人」を軸にして考えることをお勧めいたします。
また以下のキーワードも注意を払い選択していきましょう。
検索広告でパフォーマンスの良いキーワードを設定してみる
検索広告で効率よく成約に結びついているキーワードなら、サーチキーワードターゲティングでも成約に結びつく可能性が高いと考えられます。
まずは、現在運用しているス検索広告のキーワードを参考に設定しましょう。
ウェブサイトに良質なコンテンツが少ないが、一定の検索ボリュームのあるキーワードを設定してみる
サーチターゲティングは、検索広告と同様に「キーワード」を元に広告を配信する機能ですが、検索広告では使用することができない多彩なキーワードを、サーチキーワード候補から選択できるメリットがあります。
広告の見直しをする
サーチターゲティングのディスプレイ広告の掲載開始し1週間以上たったら、必ずレポートを作成し実績を確認してください。集客アップの施策を実施した後、実施前と比べて「集客数はどれくらい変わったか」「どの施策が効いたのか」を確認することで、その後に役立てていくことができるためです。
レポートの確認方法は「9 サーチターゲティングのレポート確認方法」を参考にしてみてください。
キーワードの追加/削除を定期的に行う
広告が順調に掲載されるようになってきたら、サーチキーワードをリストに追加して広告配信のターゲットを拡張してみましょう。
サーチキーワードは、検索広告でパフォーマンスの良いキーワードのほか、サーチキーワードから連想できるキーワードや競合他社のブランド名や商品名も登録できます。
自社の商材に関するキーワードから、ターゲットとなるインターネットユーザーの人物像や行動を連想して、キーワードの候補を広げます。
画像引用:サーチターゲティングで集客アップするためのポイント-Yahoo!広告公式ラーニングポータル
広告の見直しをする
広告のクリック数を増やすために最も効果が見込めることは「広告のクリエイティブを、今以上にユーザーがクリックしたくなるものに変更すること」です。
- パッと見て目にとまる広告になっていますか?
- 季節性やトレンドなどを反映した内容になっていますか?
- リンク先ページでウリにしている事が広告を見ても伝わりますか?(他社との差別化ポイントなど)
例えば、ヒーターの広告なのに涼しげなイメージの画像では、ユーザーの気持ちは動かないでしょう。それとは反対にユーザーが「見てみたい」と思う”理由”があれば、ユーザーがクリックする可能性は高まります。
Yahoo!ディスプレイ広告のサーチターゲティング設定方法
サーチキーワードリストの作成
広告管理ツール右上にあるスパナ型のアイコンをクリックします。
「共有ライブラリー」の「サーチキーワードリスト」をクリックしてください。
「サーチキーワードリスト作成」ボタンを押し「サーチキーワードリスト名」「説明(任意)」を入力します。
「サーチキーワード候補を探す」欄で「キーワードから探す」または「URLから探す」を選択してください。
任意のキーワード、またはURLを入力します。
「候補を表示」ボタンを押します。
「サーチキーワード候補」として一覧表示されたキーワードから、サーチキーワードリストに登録するキーワードにチェックを入れます。
サーチキーワード候補のチェックボックスにチェックを入れると、画面右側の「選択済」欄にサーチキーワードが追加されます。(サーチキーワードは500件まで追加可能です)
「選択済」欄のサーチキーワードの右にある「×」をクリックすると、リストから除外できます。
「作成」ボタンを押し完了です。
キャンペーンの作成
キャンペーンの作成をクリックします。
まずキャンペーンの目的を設定してください。
今回はコンバージョンタイプで設定し説明していきます。
- キャンペーン名
- 配信設定
- 1日の予算
- 掲載期間
- 入札戦略
を設定してください。
広告グループは上記のキャンペーンタイプに応じて
- 広告グループ名
- 配信設定
- 入札戦略
を設定し次のターゲティングの設定に移ります。
今回はサーチターゲティングを利用するので、先ほど作成したキーワードリストを選択し配信します。
「サーチキーワードリストを指定して配信」を選択し、作成したリストにチェックボックスを入れてください。
広告設定はサーチターゲティングの特徴でお話した「検索広告をクリックしなかったユーザーへの再アプローチが可能」を思い出してもらい、テキスト広告以外を選択してください。
確認画面まで進み広告文まで設定すれば、キャンペーンと広告グループの大枠は設定完了です。
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)サーチターゲティングのレポート確認方法
サーチターゲティングは、特定のキーワードで検索したことがあるユーザーを対象に広告掲載できるターゲティング手法です。 定期的に設定済の「キーワード」ごとの集客効果をチェックし、メンテナンスしていくことでより高い効果を期待できます。
まず広告管理ツール 右上にある棒グラフ型のアイコンをクリックします。
するとパフォーマンスレポート画面が表示されます。
すると「テンプレート作成」ボタンを押します。
画面左側の「分割項目欄」から「サーチキーワード」をドラッグアンドドロップ、または「+」をクリックして選択してください。
画面左側の「基本項目欄」の「数値項目」から確認したい各指標数値を選択し、ドラッグアンドドロップ、または「+」マークをクリックして画面中央のレポート作成エリアに追加します。
必要に応じて「基本項目欄」から「コンバージョン」関連の指標も追加しましょう
画面右上から「レポートの作成スケジュール」「レポートを出力する際のファイル形式」が選択してください。
「保存」ボタンを押し、表示されるメニューから作成したテンプレートの保存対応を選択します。
一度テンプレートを作成すると、次回からは「テンプレート一覧」で「レポートを作成」をクリックするだけでレポートを確認できます。
引用、画像引用:ディスプレイ広告の効果を確認しよう-Yahoo!広告公式ラーニングポータル
Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)サーチターゲティングのまとめ
サーチターゲティングを設定したら少なくとも週に1回はご確認いただき、キーワードごとに「インプレッション数(広告掲載回数)」や「クリック数」が前日と比べてどのくらい変動しているか確認をしてみてください。
また、広告掲載から数週間経つと、曜日ごとの実績の推移が見えてきます。そういった点にも注目し精度の高い広告を配信していきましょう。
当社では、広告代理店、インハウス支援を行っております。もしこの記事を読んで
・理屈はわかったけど自社でやるとなると不安
・自社のアカウントや商品でオーダーメイドで説明して欲しい
・記事に書いてない問題点が発生している
・記事を読んでもよくわからなかった
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