今回の記事では2019年に発表された動的ディスプレイ広告(DAD)について解説していきます。

動的ディスプレイ広告(DAD)はYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)に動的リターゲィング広告(DAD)を配信することができる新メニューです。

2019年2月14日、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(以下、YDN)にて、「動的ディスプレイ広告(Dynamic Ads for Display)」の提供開始を発表しました。

*なお、本機能は正規代理店のお客様のみご利用いただけます。
*お取り扱いの商品・サービスによっては掲載できない場合があります。

 

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YDN動的ディスプレイ広告(DAD)とは

そもそもYDNでの動的ディスプレイ広告(DAD)とは何か?

動的ディスプレイ広告(DAD)とはウェブサイトを訪れたユーザーの行動履歴をもとに、各ユーザーの興味や関心に合わせた内容の広告を自動的に生成、配信する広告掲載タイプです。

基本的な仕組みはGoogle 動的リマーケティング(DRM)と同じです。

サイト内の行動履歴に応じて最適なプロダクト(サービス/商品)の広告が配信される仕組みです。amazonやsuumoなどで自分の閲覧した商品のディスプレイ広告に追われたことがあるかと思いますが、それが動的リマーケティングです。 「動的」とは、Googleが広告主のWebサイトに基づいて、自動で広告を出稿してくれる機能であることを意味しています。リマーケティングの際に、関連度の高い商品の広告なども、Googleが自動で作成してくれます。

 

また広告掲載先はYahoo!JAPANのトップページやスマートフォン版のタイムライン、Yahoo!ニュースやYahoo!天気、Yahoo!路線情報などのYahoo!の主要コンテンツなどのWEB面だけではなく、各種サービスのiOS・Androidアプリ面までをカバーしています。またそれだけではなくYahoo!以外の提携サイトへも配信がされます。YDNの主要な掲載面を網羅しており多くのユーザーにリーチすることができます。

YDN動的ティスプレイ広告(DAD)のメリット

動的ディスプレイ広告(DAD)のメリットとしては以下の三点があります。

・クリエイティブの自動最適化が可能
・レコメンド配信による関連商品の配信
・運用効率の向上

クリエイティブの自動最適化が可能

動的ディスプレイ広告(DAD)ではユーザーがどの商品を閲覧したかなどのウェブサイト上の行動履歴をもとに、個人に最適化された広告を自動で作成・配信できます。

PCやスマートフォンなどの掲載面に合わせて、広告フォーマットも自動で最適化して表示されます。また画像の大きさや商品の組み合わせなど、さまざまな形式で広告を表示します

特に商品数が多く商品ごとにクリエイティブを最適化するのが難しいECや不動産、旅行サイトなどにおすすめです。

レコメンド配信による関連商品の配信

動的ディスプレイ広告(DAD)ではユーザーの行動履歴や検索履歴などのデータを分析した結果に基づいて広告を配信します。
そのためユーザーの関心は高いがまだ未知の商品との出会いを期待でき、サイトの回遊率やCVの確率が上がることが期待できます。

また興味や関心が似ている他のユーザーの行動から、ユーザーが閲覧していない商品を広告内で提案することも可能です。
さらに広告グループごとにユーザーのターゲティング情報(性別や年代など)の設定や特定の商品カテゴリー、価格帯への絞り込みも可能です。

運用効率の向上

動的ディスプレイ広告(DAD)では商品それぞれに広告を作成するのではなく商品リスト形式で広告に関する情報を入稿していきます。そのため従来では商品ごとにバナーや画像を用意し入稿、運用しなければならなかった手間がフィードを作成するだけに軽減され、また前述した通りCV確率が上がることが期待できるので運用効率が上がることが期待できます。

YDN動的ディスプレイ広告(DAD)の仕組み

 

こちらも、Yahoo!特有の配信面を除いて、Google動的リマーケティング(DRM)とほぼ同様です。

「タグ」と「フィード」の設置により情報収集を可能にしています。

「タグ」とは、動的リマーケティングにおいて、ユーザーの行動を把握するためにサイト内に設置する「タグ」と同様のものです。

また「フィード」とは、ECサイトの場合では商品名や価格、説明文、広告をクリックした際のLPのURLなど、商品と広告に関する情報をまとめたものです。

これの情報をGoogleではGoogleに登録し、Google側はこれらの情報を元に広告を作成します。

つまり、タグによってユーザーの行動情報を収集し、それらの情報を元に訴求すべき商品をフィードから抽出してクリエイティブ広告を作成しているという仕組みになります。

これらの仕組みにより細かくタグを設置する手間を省けることや、行動履歴に基づいて広告が配信され、高い成果が見込めます。

動的ディスプレイ広告(DAD)の効果を高めるポイント

動的ディスプレイ広告(DAD)の効果を高めるには様々な方法がありますが、一番重要なのは自社が出している商品はこの広告に合っているのかを見極めることです。
またYahoo!が情報を得る仕組みのもととなっているサイトリターゲティングタグなどのタグをうまく配置しユーザーに対して有益な情報を提供することです。

動的ディスプレイ広告(DAD)に合った商品か見定める

動的ディスプレイ広告(DAD)はユーザーの行動履歴や検索履歴などでユーザーの関心にあった商品をレコメンドするものです。
なので動的ディスプレイ広告(DAD)は購入額が大きいものや、オプションなどの選択肢が充実しており選択までに時間がかかるものなどが向いています。

つまりこれらのサイトが動的ディスプレイ広告(DAD)にあっています。

・通販サイト

・旅行サイト

・不動産サイト
逆に購入までの意思決定に時間がかからない日用品などの低価格商品などはレコメンドされてもすでに購入済みという可能性も高くあまり効果は見込めません。

LPに必要なタグを適切な位置に配置する

YDN動的ディスプレイ広告(DAD)ではサイトリターゲティングタグやサイトジェネラルタグなどのタグを使って広告を配信するユーザーや、配信する広告の内容を決定しています。

つまりこれらのタグから収集した情報によって広告掲載の精度が変わってくるということです。
これらのタグはLPの任意のページに設置することができますが全箇所に配置することでYahoo!の機械学習アルゴリズムが向上するのでなるべく全頁に設置することが大事です。

商品データをこまめに更新する

動的ディスプレイ広告(DAD)はユーザーが閲覧した商品の商品データを基に関連性の高い商品の広告を配信しコンバージョンにつながりことを狙った広告です。そのため閲覧商品データによりカスタマイズされるため、ユーザーごとに広告内容は異なり、ピンポイントに訴求できるというメリットがあります。

またユーザーのモチベーション別に合った広告や入札額を変更することで、コンバージョン率を上げたりすることができます。

動的ディスプレイ広告(DAD)の注意点

動的ディスプレイ広告(DAD)にはデータフィードが必須です。

しかしデータフィードの更新などについてもたくさんの制限があり、特に以下のものについては注意が必要です。

  • データフィードの商品数は10件以上3万件未満
  • フィードの更新は1日5回まで
  • 1アカウント1フィードまで

また動的ディスプレイ広告(DAD)は正規代理店経由でのみ出稿が可能なため個人では出稿ができないため、その点にも注意する必要があります。

動的ディスプレイ広告(DAD)の設定方法

動的ディスプレイ広告(DAD)の出稿には以下の三点のこと設定する必要ががあります。

1.サイトリターゲティングタグの設置

サイトリターゲティングとは過去にサイトを訪問したことのあるユーザーがディスプレイ広告(YDN)の広告掲載面を閲覧している時に広告を表示するターゲティング機能です。サイトリターゲティングタグを利用することで、一度サイトを訪れたユーザーに対して広告表示が可能になります

Yahoo!では以下のサイトリターゲティングタグの設置が必須、または推奨されています。

*該当ページが存在しない場合にはサイトリターゲティングタグの設置は不要になっています。

トップページ(home) 推奨
商品一覧ページ(category) 推奨
検索結果ページ(search) 推奨
商品詳細ページ(detail) 必須
商品カートページ(cart) 必須
購入、申し込みページ(コンバーション直前)(conversionintent) 必須
コンバージョンページ(conversion) 必須

2. 商品リストの作成/入稿

動的ディスプレイ広告(DAD)では商品情報をまとめた商品リストファイルを作成してアップロードする必要があります。

具体的には商品名やリンク先URLなどの商品に関する情報や広告掲載画像などです。

また商品リストには下記のように文字コードや区切り文字、ファイル形式など様々な指定があります。

文字コード UTF-8(BOMなし)、Shift JIS
区切り文字 タブ区切り(tsv)
改行コード LF、CRLF
ファイル形式 zipまたはtsv
ファイルサイズ 1回のアップロードにつき、最大60MBまで
※定期アップロードでtsv形式の場合は、最大150MBまで。
シートの入力制限 1行目はヘッダーの入力が必須。2行目以降に商品情報を入力

商品リストのアップロード用テンプレートを商品リストの管理画面からダウンロードすることができます。

このテンプレートを使用することで記入ミスを防ぐこともできるので積極的に活用しましょう。

3. キャンペーンの作成

商品リストの作成と入稿が完了するとYahoo!がそれらのリストを審査します。

その審査に合格すると広告を作成できるようになります。

広告は以下の手順で作成することができます。

  1. 広告管理ツールで、「ディスプレイ広告」タブをクリック
  2. 「アカウント一覧」が表示される場合は、広告を作成するアカウントをクリック
  3. キャンペーン一覧画面の「表示内容選択」欄で「広告」をクリック
  4. [広告作成]ボタンを押す
  5. 「対象選択」で広告を登録するキャンペーンと広告グループ選択
    広告掲載方式が「動的ディスプレイ広告」のキャンペーンを選択。
    ※すでにキャンペーンを作成済みであれば不要
  6. 広告作成画面が表示されるので、必要な項目を入力

これらの設定で動的ディスプレイ広告(DAD)の設定は完了です。

また「動的ディスプレイ広告シミュレーター」を使って動的ディスプレイ広告(DAD)がどのように表示されるかを確認することもできます。

YDN動的ディスプレイ広告(DAD)についてまとめ

今回はYDN動的ディスプレイ広告(DAD)について解説しました。
これらの広告は他の媒体と同様に適切なタグの設置や商品設計などが大切になってきます。
またリコメンド機能により大きな成果を見込めます。
この機会にぜひお試しください。
またこの記事ではGoogleの動的リマーケティング広告(DRM)について解説しています。
ぜひご参考にしてください。

Google広告の動的リマーケティング(ダイナミックリマーケティング)のスベテ
2020-12-02 09:48
商品点数の多い商品(ECサイト、人材サイトetc...)を閲覧した際に、閲覧した商品やその関連商品にリマーケティングされたことはありませんか? これは動的リマーケティングと呼ばれる...



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