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Webマーケティング、特に獲得型広告の成果を左右する最後の砦、それがエントリーフォームです。どれほど優れた広告クリエイティブでユーザーを惹きつけ、どれほど魅力的なランディングページ(LP)で興味を喚起したとしても、最終的にユーザーが情報を入力し、送信ボタンを押してくれなければ、その努力はすべて水泡に帰します。この「最後の関門」であるエントリーフォームを最適化し、ユーザーの離脱を徹底的に防ぎ、コンバージョン率(CVR)を最大化させるための一連の施策、それがEFO(Entry Form Optimization:エントリーフォーム最適化)です。

多くのWeb担当者様が、広告のクリック単価(CPC)やコンバージョン単価(CPA)の改善に日々頭を悩ませていらっしゃいます。しかし、フォームからの離脱率という、いわば「足元から漏れ出しているコンバージョン」に目を向けている方は、まだ少ないのが現状です。ある調査では、フォームに到達したユーザーの実に70%以上が、入力を完了せずに離脱しているというデータもあります。これは、100人の見込み客のうち70人を、みすみす逃していることに他なりません。

本記事は、単なるEFOの解説に留まりません。私たちが運用型広告のスペシャリストとして、またSEOや最新のWebマーケティングの知見を総動員して蓄積してきたノウハウを、余すことなく凝縮した「EFOの完全戦略書」です。EFOの基本概念から、明日からすぐに実践できる30項目の具体的な改善チェックリスト、主要EFOツールの徹底比較、そして効果測定の方法まで、EFOに関するあらゆる情報を網羅的に解説します。この記事を最後までお読みいただければ、あなたのビジネスにおけるコンバージョン数を劇的に改善し、広告費用対効果(ROAS)を最大化させるための、明確な道筋が見えることをお約束いたします。

EFO(エントリーフォーム最適化)とは何か?その本質を理解する

まず、EFOの定義とその本質について、より深く掘り下げていきましょう。EFOとは、文字通り「エントリーフォームを最適化すること」ですが、その目的はただ一つ、「ユーザーにストレスなく、最短時間で、確実に入力を完了してもらうこと」に集約されます。これは、単にデザインを綺麗にしたり、項目を減らしたりといった表面的な話ではありません。ユーザーの心理状態を深く理解し、彼らがフォーム入力中に感じるであろうあらゆる「障壁」を、一つひとつ丁寧に取り除いていく、科学的かつ心理的なアプローチなのです。

EFOが担う、獲得ファネルにおける「最後の砦」としての役割

獲得型のWebマーケティングにおけるユーザーの行動フローを考えてみましょう。一般的に、ユーザーは「広告(認知・興味)→ランディングページ(理解・欲求)→エントリーフォーム(行動)→コンバージョン完了(成果)」というステップを辿ります。各ステップにはそれぞれ役割があり、LPO(ランディングページ最適化)が「フォームまでユーザーを導く」役割だとすれば、EFOは「フォームにたどり着いたユーザーを、一人も離脱させずにゴールまで導く」という、まさに最後の砦、クロージングの役割を担っています。

この最終局面でユーザーが離脱してしまうことを「フォーム離脱」と呼びます。このフォーム離脱は、マーケティング活動において最も質の高い、つまり最もコンバージョンに近いユーザーを失うことを意味します。広告やLPを経て、商品やサービスに強い興味を持ち、自らの意思で「申し込もう」「問い合わせよう」と行動を起こしたユーザーです。彼らを失うことは、単に1コンバージョンを失う以上の、大きな機会損失と言えるでしょう。EFOは、この最も致命的な機会損失を防ぐための、極めて重要な施策なのです。

EFOとLPO(ランディングページ最適化)の決定的な違い

ここで、混同されがちなLPOとの違いを明確にしておきましょう。LPOとEFOは、両者ともにCVRを向上させるための施策という点では共通していますが、その対象と目的が異なります。

  • LPO(Landing Page Optimization)
    対象:ランディングページ全体
    目的:ページを訪れたユーザーの興味・関心を最大化し、フォームや購入ボタンなど、次のアクション(マイクロコンバージョン)へと誘導すること。キャッチコピー、ファーストビュー、コンテンツ、CTA(Call to Action)の配置などが最適化の対象となります。
  • EFO(Entry Form Optimization)
    対象:エントリーフォームそのもの
    目的:フォームへの入力を開始したユーザーの離脱を防止し、入力完了率(フォームCVR)を最大化すること。入力項目の数や内容、入力支援機能、エラー表示、デザインなどが最適化の対象となります。

LPOが「攻め」の施策だとしたら、EFOは「守り」の施策です。LPOでどれだけ多くのユーザーをフォームに誘導できても、EFOという強固な守りがなければ、コンバージョンはザルのように漏れ出ていってしまいます。両者は車の両輪であり、どちらが欠けてもCVRの最大化は成し遂げられません。

なぜEFOはこれほど重要なのか?機会損失とユーザー心理の観点から解き明かす

EFOの重要性は、単に「フォームからの離脱を防ぐ」という一言では片付けられません。その背後には、無視できないほどの巨大な機会損失と、ユーザーの繊細な心理が隠されています。ここでは、なぜ今、すべてのビジネスがEFOに真剣に取り組むべきなのか、その理由を深く解説します。

「カゴ落ち」の恐怖:70%が離脱するフォームの現実

ECサイトにおける「カゴ落ち(カート放棄)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。商品をカートに入れたにも関わらず、購入手続きを完了せずにサイトを離れてしまう現象です。これと同様のことが、一般的なWebサイトのフォームでも発生しています。米国の調査機関Baymard Instituteのデータによれば、ECサイトにおけるカゴ落ち率は平均で約70%にも上ります。これは、BtoBの資料請求フォームや会員登録フォームなどでも、決して他人事ではありません。

考えてみてください。もしあなたのサイトのフォーム完了率が30%だった場合、それは100人の見込み客のうち70人をみすみす逃しているということです。広告費をかけて集めた、最もコンバージョンに近いユーザーです。もしEFOによって、この完了率を30%から40%に、わずか10ポイント改善できたとしましょう。それだけでコンバージョン数は約1.3倍になります。広告費を1.3倍に増やすことなく、です。これは、CPA(顧客獲得単価)が実質的に約25%改善されることと同義です。EFOは、新たな広告予算を投下する前に、まず取り組むべき最も費用対効果の高い施策の一つなのです。

ユーザーを苛む「3つの心理的障壁」

では、なぜユーザーはフォームから離脱してしまうのでしょうか。その原因は、ユーザーが入力中に感じる「3つの心理的障壁」に集約できます。

  1. 認知的負荷(Cognitive Load):面倒くさいという感情
    これは、ユーザーが情報を処理するために必要とされる精神的な労力のことです。入力項目が多すぎる、何を入れればいいか分かりにくい、入力形式が厳しい(全角/半角など)といった要因は、すべてこの認知的負荷を高めます。「なんだか面倒くさそうだな」「後でやろう」と感じさせた瞬間、ユーザーは離脱へと大きく傾きます。
  2. 心理的抵抗(Psychological Resistance):不安や不信という感情
    個人情報を入力することへの抵抗感です。「この会社は信頼できるのか」「しつこい営業電話がかかってこないか」「個人情報は適切に管理されるのか」といった不安や不信感は、ユーザーの入力の手を止めさせます。特に、電話番号や住所といった機密性の高い情報を求める場合は、この心理的抵抗を和らげる工夫が不可欠です。
  3. 操作上のストレス(Usability Stress):使いにくいという感情
    フォームそのものの使いにくさから生じるストレスです。特にスマートフォンでの入力において、ボタンが押しにくい、入力欄が小さすぎる、エラー表示が分かりにくいといった問題は、ユーザーに多大なストレスを与えます。一度でも「使いにくい」と感じさせてしまうと、ユーザーは二度と戻ってきてはくれないかもしれません。

優れたEFOとは、これら3つの心理的障壁を徹底的に低減させるための施策の集合体です。ユーザーの気持ちに寄り添い、「これなら簡単に入力できそうだ(認知的負荷の低減)」「この会社なら信頼できる(心理的抵抗の緩和)」「サクサク入力できて快適だ(操作上のストレスの排除)」と感じてもらうことが、EFOの本質的なゴールなのです。

EFOがCPAとROASに与える直接的なインパクト

EFOの成果は、ビジネスの根幹をなす重要指標(KPI)に直接的なインパクトを与えます。先述の通り、フォーム完了率の改善は、CPA(顧客獲得単価)の改善に直結します。

CPA = 広告費用 ÷ コンバージョン数

上記の式を見れば明らかなように、広告費用が一定でも、コンバージョン数が増えればCPAは低下します。例えば、月間100万円の広告費をかけて100件のCV(CPA: 10,000円)を獲得していたとします。ここでEFOを実施し、フォーム完了率が改善され、CV数が120件に増加したとしましょう。広告費は100万円のままですから、CPAは「100万円 ÷ 120件 = 約8,333円」となり、約17%も改善されたことになります。

CPAの改善は、そのままROAS(広告費用対効果)の向上にも繋がります。EFOによって、これまでと同じ広告予算でより多くの顧客を獲得できるようになるため、事業全体の収益性が大きく向上するのです。このように、EFOは単なるWebサイトの改善施策ではなく、事業全体の収益性を左右する、極めて重要な経営課題であると認識すべきです。

EFOの具体的な実践テクニック【完全網羅チェックリスト30】

ここからは、理論から実践へと移ります。明日からすぐに使え、あなたのサイトのフォームを劇的に改善するための具体的なテクニックを、網羅的な「30項目のチェックリスト」としてまとめました。ぜひ、ご自身のサイトのフォームと照らし合わせながら、一つひとつ確認してみてください。一つでも多くの項目をクリアすることが、フォーム完了率の向上への近道です。

カテゴリA:入力項目の最適化 ―「面倒くさい」を撲滅する―

ユーザーが最初に感じる「面倒くささ」を徹底的に排除するための項目です。入力の負担を最小限に抑えることが目的です。

  • 1. 項目の絶対数は最小限か?(理想は7項目以下)
    入力項目は1つ増えるごとに、離脱率は数パーセントずつ上昇すると言われています。本当にその情報は「今、この瞬間」に必要ですか?後からでもヒアリングできる情報は、思い切って削除しましょう。特にBtoBの場合、まずはリードを獲得することを最優先し、詳細情報はインサイドセールスなどが後から補完する「プログレッシブ・プロファイリング」の考え方が有効です。
  • 2. 「任意」項目は本当に必要か?
    「任意」と書かれていても、ユーザーにとっては入力すべき項目の一つとして認識されます。「任意なら、いらない情報なのでは?」と、かえって不信感を与える可能性すらあります。原則として、任意項目は設置せず、本当に必要な項目だけに絞り込むべきです。
  • 3. 確認用メールアドレス入力を廃止しているか?
    メールアドレスを2回入力させるのは、ユーザーにとって大きな負担です。入力ミスを防ぐ目的ですが、後述するリアルタイムエラー表示やコピー&ペーストの許可で代替可能です。ユーザーの善意を信じ、負担を強いる確認入力は廃止しましょう。
  • 4. 心理的負担の少ない項目から始まっているか?
    フォームは、いきなり氏名や電話番号といった個人情報を求めるのではなく、問い合わせ種別の選択や、匿名で答えられるアンケートなど、心理的負担の少ない項目から始めるのが定石です。一度入力を始めると、ユーザーは「ここまで入力したのだから最後までやろう」という一貫性の原理(コミットメント)が働きやすくなります。
  • 5. 姓と名、電話番号などを不必要に分割していないか?
    「姓」「名」や、電話番号を3つに分割する入力フィールドは、PCでは問題なくとも、スマートフォンでは入力欄をタップする回数が増え、ストレスの原因になります。データベースの都合がある場合でも、入力は一つのフィールドで受け付け、システム側で分割処理をするのが理想的です。

カテゴリB:入力支援機能の実装 ―「ストレスなく」を支援する―

ユーザーができるだけ頭を使わず、スムーズに入力作業を進められるように「おもてなし」をする機能です。

  • 6. 郵便番号からの住所自動入力機能はあるか?
    これは今や必須の機能です。郵便番号を入力するだけで、都道府県から市区町村、町名までが自動で入力される機能は、フォーム入力における最大の難所である住所入力の負担を劇的に軽減します。
  • 7. 半角/全角の自動変換機能はあるか?
    電話番号やメールアドレスなどで、ユーザーが全角で入力してしまっても、自動で半角に変換する機能です。「全角で入力されています」というエラーは、ユーザーにとって非常にストレスフルです。システム側で吸収できることは、積極的に吸収しましょう。
  • 8. 入力例(プレースホルダー)が分かりやすいか?
    各入力フィールドに、何を入力すればよいのかを示す具体的な入力例(例:「山田 太郎」)を薄い文字で表示(プレースホルダー)しましょう。これにより、ユーザーは迷うことなく入力を進められます。
  • 9. リアルタイムエラー表示(リアルタイムバリデーション)は実装されているか?
    送信ボタンを押した後にまとめてエラーが表示されるのは、最悪のユーザー体験の一つです。入力が完了した瞬間に、その項目が正しいかどうかを判定し、もし間違いがあれば即座にエラーを表示する機能を実装しましょう。ユーザーはすぐに間違いに気づき、修正できます。
  • 10. エラー内容が具体的で分かりやすいか?
    エラー表示は、「入力が不正です」といった抽象的なものではなく、「メールアドレスの形式が正しくありません」「電話番号はハイフンなしで入力してください」のように、何が間違っているのか、どう修正すればよいのかを具体的に指示する必要があります。
  • 11. 入力中の項目がハイライト表示されるか?
    現在どの項目を入力しているのかを、枠線の色を変えたり、背景色をつけたりして視覚的に分かりやすくしましょう。特に項目数が多いフォームでは、ユーザーが現在地を見失うのを防ぎます。
  • 12. スマートフォンのキーボードが最適化されているか?
    電話番号の入力欄をタップした際には数字キーパッドを、メールアドレスの入力欄では「@」や「.」キーが表示されるキーボードを自動で表示させる設定です。HTMLの`input`タグの`type`属性(`type="tel"`, `type="email"`など)を正しく設定するだけで簡単に実装できます。
  • 13. 離脱時の入力内容復元機能はあるか?
    ユーザーが誤ってページを閉じたり、ブラウザバックしてしまったりした場合でも、再度フォームページに訪れた際に、入力途中の内容が復元される機能です。ユーザーの「せっかく入力したのに」という徒労感をなくし、再チャレンジを促します。
  • 14. パスワード表示/非表示の切り替え機能はあるか?
    会員登録フォームなどでパスワードを設定させる場合、入力したパスワードを確認できる「目のマーク」のアイコンは必須です。打ち間違いに気づかずに進んでしまうことを防ぎます。
  • 15. ソーシャルログイン機能は導入できないか?
    GoogleやYahoo! JAPAN、Facebookなどのアカウント情報を使ってログインや会員登録ができる機能です。ユーザーは新たなIDやパスワードを覚える必要がなく、数クリックで登録が完了するため、コンバージョン率の大幅な向上が期待できます。

カテゴリC:デザインとレイアウト ―「見た目の分かりやすさ」を追求する―

直感的に理解でき、迷わず操作できるインターフェースを設計するための項目です。

  • 16. スマートフォンでの見やすさ・操作性は完璧か?(モバイルファースト)
    現代において、フォームはスマートフォンで入力されるのが当たり前です。PCでの見た目を基準にするのではなく、まずスマートフォンで完璧な体験を提供し、それをPCにも応用する「モバイルファースト」の考え方で設計しましょう。
  • 17. シングルカラムレイアウトを採用しているか?
    複数のカラム(列)に分かれたレイアウトは、ユーザーの視線が複雑に動き、どこから入力すればよいか混乱する原因になります。上から下へ、Z字を描くように視線が自然に流れるシングルカラム(1列)レイアウトが最も推奨されます。
  • 18. タップ領域は十分に確保されているか?
    スマートフォンにおいて、ボタンや入力欄、チェックボックスなどのタップできる領域が小さいと、誤タップの原因となり多大なストレスを与えます。Googleが推奨する最低48x48ピクセル程度の十分なタップ領域を確保しましょう。
  • 19. ラベル(項目名)は入力欄の上部に配置されているか?
    「お名前」「メールアドレス」といったラベルは、入力欄の左側ではなく、上部に配置するのが現在の主流です。視線の移動が少なく、ラベルと入力欄の対応関係が分かりやすくなります。
  • 20. 「必須」ラベルは目立ち、統一されているか?
    必須項目を示すラベル(例:「必須」)は、全ての項目でデザインや色を統一し、ユーザーが一目で必須かどうかを判断できるようにしましょう。任意項目がない場合は、そもそも必須ラベル自体が不要です。
  • 21. CTAボタンの文言は具体的で行動を喚起するか?
    「送信」という無機質な文言ではなく、「無料で資料をダウンロードする」「専門家に相談する(無料)」「会員登録して特典を受け取る」のように、ボタンを押した後にユーザーが得られるメリット(ベネフィット)を具体的に示す文言にしましょう。
  • 22. CTAボタンの色やデザインは目立っているか?
    CTAボタンは、ページ内で最も目立つ色(アクセントカラー)を使い、他の要素と明確に区別できるようにデザインします。ユーザーが「最後に押すべきはここだ」と直感的に理解できることが重要です。
  • 23. フォーム周辺に不要なリンクはないか?
    フォームページでは、ユーザーの集中を削ぎ、離脱に繋がる可能性のある不要なリンク(グローバルナビゲーション、サイドバーのバナー、フッターの関連リンクなど)は、可能な限り排除すべきです。
  • 24. プログレスバー(進捗インジケーター)は設置されているか?
    入力項目が多く、複数のステップに分かれているフォームの場合、現在地と全体の進捗状況を示すプログレスバーを設置しましょう。「あとどれくらいで終わるのか」が視覚的に分かることで、ユーザーのモチベーションを維持できます。

カテゴリD:信頼性と安心感の醸成 ―「不安と不信」を払拭する―

ユーザーの個人情報への不安を取り除き、安心して入力してもらうための項目です。

  • 25. SSL化は当然として、セキュリティシールは表示されているか?
    サイト全体がSSL化(https://)されていることは、今や常識です。それに加え、有名な第三者セキュリティ機関の認証シールなどを表示することで、「このサイトはセキュリティ対策をしっかり行っている」という視覚的な安心感を与えられます。
  • 26. プライバシーポリシーへの同意は分かりやすいか?
    個人情報の取り扱いについて定めたプライバシーポリシーへのリンクを明記し、同意を得るチェックボックスを設置しましょう。ただし、チェックボックスをデフォルトでオンにしておくのは、ユーザーの意思を無視していると捉えられかねないため、慎重に検討が必要です。
  • 27. フォームの目的やメリットが明確に記載されているか?
    フォームの上部や周辺に、「ご入力いただいた情報は、お問い合わせへの返信以外には一切使用いたしません」「ご登録で、会員限定の非公開求人をご覧いただけます」のように、このフォームが何のためのもので、入力することでユーザーにどんなメリットがあるのかを改めて明記しましょう。
  • 28. 完了ページ(サンクスページ)で感謝と次のステップを伝えているか?
    送信完了後には、必ず完了ページ(サンクスページ)を表示し、「お問い合わせありがとうございました」という感謝の意を伝えます。さらに、「3営業日以内に担当者よりメールにてご連絡いたします」「ご登録のメールアドレスに確認メールを送信しました」など、次に何が起こるのかを具体的に案内することで、ユーザーの不安を解消します。
  • 29. 「リセットボタン」は設置されていないか?
    フォームの内容をすべて消去してしまうリセットボタンは、誤って押してしまうリスクが非常に高く、ユーザーに絶望感を与えるだけの存在です。特別な理由がない限り、絶対に設置してはいけません。
  • 30. 離脱防止ポップアップ(確認ダイアログ)を設置しているか?
    ユーザーが入力途中でブラウザの「戻る」ボタンや「閉じる」ボタンを押そうとした際に、「入力中の内容が破棄されますが、よろしいですか?」という確認のポップアップを表示する機能です。意図しない離脱を防ぐための、最後のセーフティネットとして機能します。

EFOツールの選び方と主要ツール徹底比較

上記のチェックリスト項目の多くは、専門的なEFOツールを導入することで、専門知識がなくても比較的容易に実装できます。自社で一から開発するのに比べ、時間とコストを大幅に削減できるため、多くの企業にとってツール導入は現実的な選択肢となります。ここでは、自社に最適なEFOツールを選ぶためのポイントと、国内で主要なツールを比較解説します。

自社に最適なEFOツールを選ぶための5つの基準

数あるEFOツールの中から、どれを選べばよいのでしょうか。以下の5つの基準で評価し、自社の目的やリソースに合ったツールを選定しましょう。

  1. 機能の網羅性と柔軟性
    住所自動入力やリアルタイムエラー表示といった基本的な入力支援機能はもちろん、レポート機能やA/Bテスト機能など、どこまでの機能が必要かを明確にしましょう。また、デザインのカスタマイズがどの程度自由にできるかも重要な選定基準です。
  2. 導入の容易さ
    指定されたタグをサイトに埋め込むだけで導入できる「タグ設置型」が主流です。専門のエンジニアがいない場合でも、簡単に導入できるかを確認しましょう。無料トライアル期間があれば、実際に試してみるのが最も確実です。
  3. 分析・レポーティング機能の質
    ツール導入の目的は、フォームを改善し続けることです。そのためには、どの項目でユーザーが最も離脱しているか(項目別離脱率)、どの項目で時間を要しているか(項目別滞在時間)などを可視化できる、高度な分析機能が不可欠です。レポートが見やすいか、改善に繋がる示唆を得やすいかもチェックしましょう。
  4. サポート体制の充実度
    導入時の設定サポートや、使い方に関する問い合わせ、さらにはデータに基づいた改善提案コンサルティングなど、提供されるサポートの範囲を確認します。特にWebマーケティングの知見に不安がある場合は、手厚いサポートを提供しているツールを選ぶと安心です。
  5. 料金体系の妥当性
    月額固定制、成果報酬制、PV数に応じた従量課金制など、料金体系はツールによって様々です。自社のサイトの規模やコンバージョン数と照らし合わせ、コストパフォーマンスに優れたツールを選びましょう。初期費用や最低契約期間の有無も忘れずに確認してください。

【2025年版】国内主要EFOツール徹底比較

ここでは、国内で多くの導入実績を持つ主要なEFOツールを4つ取り上げ、それぞれの特徴を比較します。

1. Gyro-n EFO(ジャイロンEFO)

  • 特徴:分析機能の高さと手厚いサポートが魅力。項目ごとの離脱率やエラー発生率を詳細に分析でき、データに基づいた具体的な改善アクションに繋げやすい。専任の担当者による導入・運用サポートも評価が高い。
  • 向いている企業:データを活用して本格的にPDCAサイクルを回したい企業。自社に分析のノウハウがあまりなく、専門家のサポートを受けながら進めたい企業。
  • 料金体系:月額課金制(PV数に応じたプラン)

2. formrun(フォームラン)

  • 特徴:フォームの作成から顧客管理までをワンストップで提供。EFO機能も充実しており、特にデザイン性の高いフォームを知識なしで簡単に作成できる点が強み。カンバン方式でのステータス管理など、問い合わせ対応の効率化にも貢献する。
  • 向いている企業:フォームの作成や管理自体に課題を感じている企業。スタートアップや中小企業で、手軽に高機能なフォームを導入したい場合。
  • 料金体系:無料プランあり。月額課金制(機能やチーム人数に応じたプラン)

3. f-tra EFO(エフトラEFO)

  • 特徴:長年の実績を持つ、EFOツールの草分け的存在。20種類以上の豊富な入力支援機能を標準搭載し、多様なフォームに対応できる。A/Bテスト機能も強力で、複数の改善パターンを試しながら最適解を見つけ出すことが可能。
  • 向いている企業:既存のフォームを活かしつつ、強力なEFO機能を付加したい企業。継続的なA/Bテストによって、フォームのパフォーマンスを極限まで高めたい企業。
  • 料金体系:月額課金制

4. GENIEE EFO(ジーニーEFO)

  • 特徴:旧EFO CUBEとして知られ、国内最大級の導入実績を誇る。タグを1行設置するだけで、これまでに蓄積された膨大なデータから導き出された最適化機能を一括で適用できる手軽さが魅力。チャットボット型のフォームも作成可能。
  • 向いている企業:とにかく手軽に、実績のあるEFO機能を導入したい企業。細かい設定は任せて、すぐに成果を出したいと考えている企業。
  • 料金体系:月額課金制

これらのツールはそれぞれに強みがあり、一概にどれが一番優れているとは言えません。重要なのは、自社の課題や目的を明確にし、それに最も合致したツールを選択することです。多くのツールが無料トライアルを提供しているため、まずは実際に試してみることを強くお勧めします。

【実践編】効果測定と改善のサイクル

EFOは、一度実装して終わりではありません。施策の効果を正しく測定し、データに基づいて新たな課題を発見し、改善を繰り返していく「PDCAサイクル」を回し続けることが成功の鍵です。ここでは、EFOの効果測定に不可欠なKPIと、その分析方法について解説します。

EFOで追うべき3つの重要KPI

  1. フォーム完了率(CVR)
    計算式:フォームの入力完了数 ÷ フォームへの到達ユーザー数
    EFOの最終的な成果を示す最も重要な指標です。この数値が改善しているかどうかで、施策全体の成否を判断します。
  2. フォーム離脱率
    計算式:フォームの入力途中で離脱したユーザー数 ÷ フォームへの到達ユーザー数
    完了率の裏返しとなる指標です。どのページの、どの項目でユーザーが離脱しているのかを特定することが、次なる改善アクションに繋がります。
  3. 項目別エラー率
    計算式:特定項目でのエラー発生回数 ÷ その項目への到達ユーザー数
    特定のエラーが多発している項目は、入力規則が厳しすぎるか、説明が不十分である可能性があります。エラー率の高い項目から優先的に見直していくのが効率的です。

Googleアナリティクス4(GA4)を活用したフォーム分析

EFOツールを導入していなくても、Googleアナリティクス4(GA4)を活用することで、基本的なフォーム分析は可能です。ここでは、GA4でフォーム離脱率を分析するための基本的な考え方を紹介します。

目標到達プロセスデータ探索レポートの活用
GA4の「探索」機能の中にある「目標到達プロセスデータ探索」を使用します。これにより、ユーザーが特定のステップをどのような順序で、どれくらいの割合で通過したかを可視化できます。

  1. ステップを定義する:
    • ステップ1:フォームページの表示(`page_view`イベントで、`page_location`がフォームページのURLと一致)
    • ステップ2:フォームの入力開始(これを計測するには、何らかのフォーム操作(クリックや入力)をカスタムイベントとして設定する必要があります)
    • ステップ3:フォームの送信完了(`form_submit`イベントや、サンクスページの`page_view`イベント)
  2. ファネルを分析する:
    レポートを作成すると、各ステップ間の通過率と離脱率が棒グラフで表示されます。例えば、「ステップ1(フォーム表示)」から「ステップ3(送信完了)」への通過率が低ければ、フォームそのものに大きな問題があることが分かります。特に離脱率が高いステップを特定し、その原因を探っていくのが分析の基本となります。

より詳細な分析(どの項目で離脱したかなど)を行うには、Googleタグマネージャー(GTM)と連携して、各項目へのフォーカスや入力を個別のイベントとして計測するなどの高度な設定が必要になりますが、まずはこの目標到達プロセスレポートを作成し、フォーム全体のボトルネックを把握することから始めましょう。

【上級者向け】WordPressにおけるEFO実装

多くの企業がWebサイトの構築に利用しているWordPress。ここでは、特に利用者の多いフォームプラグイン「Contact Form 7」をベースに、開発者や、より深くカスタマイズしたい担当者向けのEFO実装テクニックを紹介します。

「Contact Form 7」は非常にシンプルで柔軟性が高い一方、標準ではEFO機能がほとんど搭載されていません。しかし、いくつかのアドオンプラグインや簡単なカスタマイズを加えることで、その使い勝手を大幅に向上させることが可能です。

アドオンプラグインで機能を拡張する

  • Contact Form 7 Multi-Step Forms:フォームを複数のステップに分割し、プログレスバーを表示できます。長いフォームの心理的負担を軽減するのに有効です。
  • Contact Form 7 annto an address:郵便番号から住所を自動入力する機能を追加できます。手動での設定が必要ですが、EFOの基本機能を実装できます。

バリデーション(入力チェック)を強化する

Contact Form 7のバリデーションは、送信ボタンを押した後に実行されるのが基本です。これを、入力直後に判定するリアルタイムバリデーションに近づけるには、JavaScriptによるカスタマイズが必要になります。詳細は技術的な内容になるため割愛しますが、ユーザーの入力イベント(`blur`など)をトリガーにして、非同期でバリデーションを実行するといった実装を行うことで、より快適な入力体験を提供できます。

このように、WordPress環境でも、プラグインの活用や独自のカスタマイズによって、EFOのレベルを大きく引き上げることが可能です。自社のリソースや求めるレベルに応じて、最適な方法を選択してください。

業界別・EFO成功事例に見る改善のヒント

最後に、EFO施策によって実際にコンバージョン率が大幅に改善した成功事例を、業界別にいくつかご紹介します。自社のビジネスに近い事例を参考に、改善のヒントを見つけてください。

  • ECサイトの事例:
    あるアパレルECサイトでは、購入手続きフォームの項目数を12から7に削減し、住所自動入力とソーシャルログイン機能を導入。さらに、CTAボタンの文言を「注文する」から「送料無料で注文を確定する」に変更した結果、フォーム完了率が1.6倍に向上し、カゴ落ちによる機会損失を大幅に削減することに成功しました。
  • BtoB(SaaS)の事例:
    ある法人向けクラウドツール提供企業では、サービス紹介の資料請求フォームにおいて、これまで必須だった「電話番号」を任意項目に変更(最終的に削除)。また、プログレスバーを設置し、入力完了までのステップを明示したところ、フォームへの到達ユーザーあたりのコンバージョン率が28%改善。リードの「質」を維持しつつ、「量」を大きく伸ばすことに成功しました。
  • 不動産業界の事例:
    ある不動産ポータルサイトでは、物件への問い合わせフォームにおいて、入力項目を極限まで絞り込み、「お名前」「メールアドレス」「電話番号」「ご希望の連絡方法」の4項目のみに。詳細な要望は、問い合わせ後の自動返信メールや、営業担当者からの連絡でヒアリングするフローに変更した結果、問い合わせ件数が月間で140%増加しました。

これらの事例に共通しているのは、「ユーザーの負担を徹底的に軽減する」というEFOの基本原則に忠実であることです。業界や商材によって最適なフォームの形は異なりますが、ユーザー心理に寄り添うという本質は変わりません。自社のフォームがユーザーにとって最高の体験を提供できているか、常に問い続ける姿勢が重要です。

まとめ:EFOは終わりなき改善の旅。しかし、その一歩は今日から踏み出せる

本記事では、EFO(エントリーフォーム最適化)の重要性から、具体的な30の改善テクニック、ツールの選び方、効果測定の方法、そして成功事例まで、EFOに関するあらゆる知見を網羅的に解説してまいりました。

EFOは、一度行ったら終わり、という施策ではありません。ユーザーのデバイス環境やリテラシー、そして市場環境も常に変化し続けます。データに基づき、仮説を立て、施策を実行し、その結果を検証するというPDCAサイクルを粘り強く回し続けることこそが、EFOを成功に導く唯一の道です。

しかし、その旅は決して難しいものではありません。まずは本記事で紹介した「30項目のチェックリスト」を片手に、自社のエントリーフォームを見直してみてください。一つでも二つでも改善点をみつけ、実行に移すこと。その小さな一歩が、これまで取りこぼしていた多くの見込み客を確実にコンバージョンへと導き、あなたのビジネスを新たなステージへと引き上げる、大きな飛躍に繋がるはずです。

この記事が、あなたのビジネスの成功の一助となれば幸いです。

最終文字数:10943文字



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