最近ではWebマーケティングの分野においてUGCが注目を集めており、さまざまなメーカーやブランドがUGCを積極的に取り入れて実践しています。

しかし「UGCって何?コーヒー?ブーツ?」といった反応になってしまう人も多く、まだ一般的に広く知られている単語ではないのも事実です。

そこで今回は、UGCとは何?という初歩的な内容から、UGCのメリットやデメリット、効果を出すポイントなども詳しくご紹介します。

▼動画で直感的に理解したい!という方はこちら▼

 

 

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UGCって何?

ここではUGCの意味や、よく似た単語で間違えやすいものとの違いについて詳しくご紹介します。

UGCの意味

UGCとは「User Generated Contents」の略で「一般のユーザーにより生み出されたコンテンツ」という意味を持つ言葉です。

例えばAmazonや楽天などECサイトのレビュー投稿や、SNSや動画サイトへのコメントなどが挙げられます。

「食べログの評価が高いからここでランチを食べよう!」「インスタでバズってる、この商品が欲しい!」といった商品やサービスの選び方をしている人が、自分を含め周りに増えていると思いませんか?

このように、企業側が発信したものではなく利用者の生の声を参考に商品やサービスを選ぶ人が増加し、UGCを重視する企業が増えているのです。

CGMとの違い

CGMとは「Consumer Generated Media」の略で、UGCと間違えやすい単語の一つです。

「一般のユーザーによる投稿や書き込みなどで成立するメディア」のことで、食べログやヤフー知恵袋などが該当します。FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSもCGMの1つと言えるでしょう。

UGCはコメントやレビューなどのことで、CGMはそのコメントやレビューが投稿されている場所のことです。混同しやすいですが間違えないようにしましょう。

IGCとの違い

IGCは「Influencer Generated Content」の略で「インフルエンサーが生み出すコンテンツ」という意味があり、インフルエンサー(世間に対して大きな影響力を持つ人)が商品やサービスのプロモーションのために発信するコンテンツのことです。

ユーザーの発信という点は同じですが、IGCは広告としての意味合いが強いです。UGCは一般的なユーザーの自発的な声のことなので、かなり違いがありますね。

VOCとの違い

VOCは「Voice of Customer」の略で「ユーザーの声」という意味がある言葉です。

企業に直接送られるアンケートや問い合わせメッセージなどの他に、個人ブログやECサイトのレビューも該当するので、UGCと共通する部分もあります。

UGCが注目されてきている背景とは

UGCは最近になって注目が高まってきました。どのような背景があるのかを紹介していきましょう。

広告に対する認識が変わってきた

現代ではほとんどの人がスマホを持ち、朝起きてから夜寝るまでのわずかなスキマ時間でも受け取れる情報量が大幅に増加しました。

ユーザーは情報を自然に取捨選択して必要な情報「だけ」を見るようになり、関係ない広告には全く興味を示しません。

また、従来からある押し付け感が強い広告に嫌悪感をもち、広告が表示された途端に反射的に「閉じる」ボタンをクリックする人も増えています。

このような認識の変化があり、マーケティングは「従来の広告形態ではユーザーの興味を集めにくくなっている」という状況です。

デジタル広告の環境変化

スマホの普及に伴いデジタル広告に多くの企業が取り組み、デジタル広告は大きく成長してきました。その結果、広告規制は強化され、広告費用も増加しています。

どの業界においても広告出稿の為の費用が高騰し続けており、効果的な広告を作らないと費用対効果が期待できない状況です。

また近年はクッキー規制が強化されてクッキーを利用する仕組みの広告を使いづらくなっているのも、UGCが注目されてきた要因の1つです。

購買プロセスが変化している

InstagramやFacebook、X(旧Twitter)などのSNSが広く普及したことで、ネット上で気軽に情報を発信したり、SNS利用者の情報を受け取ったりすることが可能になっています。

当然、さまざまな人が商品やサービスをつかった感想や評価も数多く投稿されていますよね。

これらはメーカーが意図したものではなく、実際に商品やサービスを利用した人のリアルな意見が発信されています。

ユーザーは企業が出している広告よりもこれらのUGCを参考にし、購買を決定する人が増えているのです。

UGCのメリットとは

上記のような背景で注目が集まっているUGCですが、具体的にどのようなメリットがあるのかを詳しくご紹介します。

共感や信頼感を得やすい

UGCは企業が発信している広告とは違い、一般人が実際に商品やサービスを購入し、利用したときの感想などが発信されています。

仲の良い友人や会社の同僚などがSNS上で「この商品買ってよかった!」と投稿した商品があると「私も使ってみようかな」「この人が言っているのだから間違いないな」と自分も欲しくなった経験はありませんか?

このように、企業が発信する広告よりも共感や信頼感をもつ可能性が高いのが特徴です。

記憶に残りやすい

テレビやネット上、あるいは電車の中の広告などはたくさんの種類があり、よほど興味のある内容だったり印象的なデザインだったりなどでないと記憶に残りにくいものです。

しかしUGC、特に知り合いや友人など近しい人が発信した内容は記憶に残りやすいので「そういえばあの商品、買ってみようかな」と思い出して購入する可能性も高いと考えられています。

従来からある広告は一方的に受け取るだけですが、UGCは受け取った内容に対してコメントを返したり「いいね」を送ったりもできるので、さらに記憶に残る可能性が高いです。

顧客ロイヤリティが向上する

顧客ロイヤリティとは、ユーザー(顧客)が商品やサービス、企業やブランドそのものに対する「信頼」や「愛着」のことです。

ユーザーが利用した商品やサービスについて記事を投稿したり評価コメントを残したりすることで、その商品やブランドに対して愛着をもつ感覚が目覚める可能性があります。

また普段使っているブランドがUGCで盛り上がると、実際に行動したわけではなくてもそのブランドに対して意識が高まり、一員として参加している気分になった経験はありませんか?

このように、UGCを通して顧客ロイヤリティが向上することが期待できます。

製作コストを抑えられる

UGCは、既にユーザーが発信しているコンテンツを活用するため製作コストを抑えられるのも特徴です。

クリエイティブを1から作るとなると、多くの人的コストや費用が必要になるでしょう。

UGCをうまく使えばコストを削り、自社コンテンツを制作したりキャンペーンを実施したりといった費用に回すこともできますね。

コミュニティとして機能することも

あるユーザーがSNS上で「この〇〇、買ってよかった!」といった投稿をすると、その記事やコメントを読んで共感する人もいるでしょう。

「私もそれ買いました!いいですよね!」といった返信をしたり、いいねを送りあったりなどして、新たなユーザー間のつながりができることがあります。一種のコミュニティのような場が形成され、機能することもあるでしょう。

また、企業が「ハッシュタグ#△△をつけてつぶやいて下さいね!」といったキャンペーン展開でUGCを促し、コミュニティを形成しやすくするケースもありますね。

このようなコミュニティは新しいUGCの発生源にもなるので、ブランディングやプロモーションに高い効果が期待できるでしょう。

UGCのデメリットは

今までご紹介したようにUGCは多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。UGCを活用するために、しっかりとデメリットについても理解を深めておきましょう。

収集に手間がかかる

UGCの収集には、検索エンジンやSNSを使って特定のキーワードを検索し、調査する必要があります。記事やコメントなどを一つ一つ確認していくために、多くの時間や人員が必要になるかもしれません。

手間を減らす方法はいくつかあり、UGCを探すためのツールを利用したり、SNS上で指定したハッシュタグをつけてもらったりするとよいでしょう。

信頼性にばらつきが出る

UGCはあくまで、一般人が自分の思いや考えで発信するコンテンツです。発信者の考え方が必ずしも一般的な意見ではない可能性もありますし、そもそもの情報が間違っていることもあるでしょう。

そのような場合に、情報が正確なのかどうかを確かめる手段はありません。偏りのない意見や感想をまとめるために、できるだけ多くのUGCを集めて分析する必要があります。

高品質のUGCを見つけるのは難しい

一般人がSNSやブログで投稿する内容は、人により品質にバラつきがでるのは当たり前です。商品の細部に渡って詳しく説明する人もいれば、ザックリとした感想だけで終わる人もいますよね。

たくさんあるUGCの中で高品質のものを見つけるには、多くの調査時間や労力が必要になるでしょう。

高品質なUGCを集めるためには、例えば企業でキャンペーンを実施して、作ってもらいたい内容の投稿を促すなどのアイデアが必要です。

UGCを利用する流れ

ここでは、実際にUGCを利用するときの流れをご紹介します。

UGCを収集する

UGCを初めて行う場合は、まずテーマを限定せずに幅広くUGCを集めることからスタートします。

ただ一口にUGCといっても、企業が考えるUGCとユーザーが欲しいUGCにズレがある可能性もあるでしょう。

まずはユーザーの立場になって、自社の商品やサービスのレビューやSNSの投稿記事などを探してみましょう。

UGCを分析する

収集したUGCから自社の目的達成につながるUGCを選定し、分析を行います。

商品の認知度を向上させたいのか、商品の中身を詳しく知ってもらいたいのかなど課題に合わせてUGCを選定しましょう。

UGCはポジティブな内容もネガティブな内容もありますし、内容の品質もバラつきがあるため、高品質のUGCを集めるには労力がかかる場合が多いです。

UGCを活用する

UGCを集めて自社サイトに掲載すれば、サイトを訪れた「購入を検討しているユーザー」に対して実際に購入したユーザーの生の声を見てもらえるため、購入意思を固めるきっかけになるかもしれません。

また、商品やサービスの改善にUGCを活用すれば、ネガティブな内容もよりよい商品づくりの手助けになるでしょう。

UGCを活用するときの注意点

UGCを活用する際に、注意しないといけないことがあります。ここではどのようなことに注意する必要があるのかを詳しくご紹介します。

著作権侵害の対策を行う

UGCを企業のマーケティングに活用する場合は、UGCの投稿者から利用許諾を取得するのが原則です。

他者が発信した情報は著作権が発生するため、勝手に転載したり利用したりしてはいけません。

キャンペーンなどで事前に二次使用の許可を得ているものは問題ありませんが、それ以外のケースでUGCを活用する際には著作権の有無を精査し、問題にならないように十分確認しましょう。

ステマ対策をする

ステマとは「ステルスマーケティング」の略で、企業からの依頼で金銭などを受け取っている「広告」であるにも関わらず、パッと見は宣伝に見えない普通の投稿内容で商品やサービスを紹介したり高評価したりする行為のことです。

ステマは純粋な利用者の意見や感想とはならないため、それらをまとめてUGCとして活用するとユーザーを騙していることになりかねません。

企業の信用を落とすことになり、大きなダメージを負うことになるでしょう。

依頼により投稿されたUGCは「PR」と表記するなど明確にして、関係性を明示する必要があります。

薬機法に抵触しないかチェックする

医療系・美容系・健康系の商品を扱う際に注意が必要なのが、薬機法の広告規制です。一般のユーザーの投稿でも、UGCとして活用する場合は薬機法の対象になります。

表現方法によっては誇大広告ととらえられ、薬機法に抵触する可能性もあるので事前に十分なチェックが必要です。

対策法の一つとして、コメント部分を非表示にして写真や動画だけを活用するケースもあります。

ネガティブレビューへの対応が必要

商品やサービスを利用したユーザーは、「よかった!」「おすすめ!」といった内容の投稿ばかりをするわけではありません。

「買わない方がよかった」「後悔した」というネガティブな意見もあるでしょう。企業側で大切なのは、このようなネガティブレビューに対する対応です。

ポジティブなレビューだけでなくネガティブなレビューも包み隠さず公開することで「ちゃんと悪い評価も受け止めて公開してくれているな」と、信頼感を持ってくれるユーザーもいるかもしれません。

また、間違った内容でネガティブな記事を投稿しているユーザーを見つけた場合は早急に内容を否定するなど、ネガティブ情報の拡散を防ぐ必要があります。

UGCで効果を出すためのポイント

UGCを効果的に活用するためのポイントは何があるのかをご紹介します。

UGCが発生しやすい環境を作る

UGCは強制されるものではなく、あくまでも一般ユーザーが「この商品やサービスのことについて紹介したい・一言いいたい」との思いから発信されるものなので、企業側でコントロールできるものではないでしょう。

しかしUGCが発生しやすいようなキャンペーンを作るなどの働きかけを行うことで、UGCが生まれやすい環境を作ることが可能です。

参加方法はできるだけシンプルにし、プレゼントはできるだけ充実したものにすると、積極的にUGCが創出されていく可能性が高くなります。

目的に合うUGCを収集する

UGCを大量に創出できたとしても、そのUGCの中からどんな情報を抽出して分析すればいいのかがハッキリしていないと、ただ時間や労力を無駄にしてしまうかもしれません。

情報の抽出や分析を効率的に行うためにも、キャンペーン作成時に目的や訴求点を明確にしておくとよいでしょう。

また、好意的な内容の投稿のなかには、内容にウソが含まれていたり、権利を侵害する内容が含まれていたりする可能性もあります。

そのような投稿を採用してしまうと企業の信用を失ったり体質を問われたりする場合もあるので注意が必要です。

UGCを活かす

目的や訴求点を明確にしてUGCを収集できれば、さまざまな使い方で活用可能です。

自社のwebサイトやチラシなどに掲載するほかにも広告クリエイティブに利用したり、商品開発やサービス改善の際に参考にしたりと、ユーザーとの接点となるタイミングで役に立つ情報になります。

利用したUGCを定期的に見直して情報を積み上げていくことで、さらに精度の高い有用なUCGを獲得できるようになるでしょう。

UGCのまとめ

SNSマーケティングで成功している企業の多くは、UGCをうまく活用しているケースが目立ちます。

今までの広告運用で思うような効果が得られていない企業は積極的にUGCを取り入れることで、思った以上に広告効果を得られる可能性もあるでしょう。

まだ一般的にはなじみが薄いUGCですが、広告コスト削減しながら顧客ロイヤリティが高められるなど今までの広告にはないメリットも多いです。

今回の記事を参考に、ぜひUGCをうまく取り入れてみてくださいね。



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