広告出稿サービスを利用してみたものの、思うような効果が得られないと悩んでいる方もいるでしょう。なんとなく、で広告内容や広告媒体を選んでいる場合は、一度見直してみることがおススメです。

配信設定などで使用する「オーディエンスリスト」をうまく活用できるようになれば、広告の費用対効果を高めることが出来ますよ。

今回はそんなオーディエンスリストについて、仕組みや設定方法など基本的な知識と利用方法を詳しくご紹介します。

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オーディエンスリストとは

広告出稿の初心者の方などは「オーディエンスリストって何?」という人も多いかもしれませんね。オーディエンスリストとは、各種SNSやwebサイトなどのデータに基づくユーザー情報をまとめたリストのことです。

各広告出稿サービスで呼び方が異なり、Google広告やLINE広告ではオーディエンスリスト、Yahoo!広告ではターゲットリストと呼びます。

本記事ではそれらをまとめ「オーディエンスリスト」で統一し説明しますので、皆さんの頭の中で整理しておいてくださいね。

オーディエンスリストの設定項目

オーディエンスとはweb上では「広告配信ターゲット」のことを指します。web広告を出稿するにあたり、オーディエンスを理解し細かく設定できることが大切です。ここでは、どのような項目が設定できるのかを細かく説明します。

ユーザー属性

ユーザー属性とは、ユーザーごとに持つ情報のことです。どんな情報なのかを具体的に挙げると、
①年齢
②性別
③居住地域
④使用言語
⑤結婚しているかどうか
⑥子供がいるかどうか
⑦収入
上記の様に細かい項目を、SNSを利用するときに登録された情報を基に収集します。

デバイス

スマホやPCなど、ユーザーが何のデバイスを使ってSNSやwebサイトにアクセスしているかを分析し、デバイスに適した広告を作成、配信することが可能です。

曜日・時間帯

広告を出稿するにあたって、平日の昼間や週末の深夜など細かな時間帯や曜日を指定することもできます。
ターゲットユーザーによっては広告を平日のみに絞ったり、夜の時間帯に多く出稿したりと柔軟な設定が可能です。

オーディエンスリストの種類

オーディエンスリストはサービスや目的でいくつかの種類に分かれます。今回は代表例として、Google広告とYahoo!広告のオーディエンスリストの種類について詳しくご紹介します。

Google広告

Google広告はカスタムオーディエンスリストとリマーケティングリストの2種類に分けることができます。

カスタムオーディエンスリスト

カスタムオーディエンスリストは、サービスに関連のあるキーワード・URL・アプリを入力すると、Googleが自動的に興味や関心を持っているユーザーや購入する意思があるユーザーをリストアップします。

Googleの検索クエリに対象キーワードを入力して検索したユーザーも調べることができるので、コンバージョンを獲得するために有効なリストです。

リマーケティングリスト

リマーケティングリストは、広告をクリックして自社のwebサイトなどに訪問したユーザーに対し、再び訪問してもらえるように「後追い」で広告を出す機能です。

つまり、webサイトを訪問したユーザーデータをもとにリストが作成されます。

一度は興味を持ってくれたユーザーに広告を出せるので、新規開拓のユーザーに広告を出すよりも効果を得られる可能性が高まるでしょう。

Yahoo!広告のターゲティングリスト

Yahoo!広告のターゲティングリストは、Google広告のリマーケティングリストと同様の機能です。
普段はGoogle広告しか利用していない人がYahoo!広告を使う際に戸惑わないよう、頭の中にとどめておきましょう。

近年では検索エンジンはGoogleを利用するユーザーが多いですが、特に日本人はYahoo! JAPANを愛用しているユーザーも根強く存在します。Yahoo!広告もGoogle広告と並行して利用することを検討してみるのがおススメです。

オーディエンスリストを使うメリット

ここでは、オーディエンスリストを活用することで得られるメリットについて詳しくご紹介します。

リマーケティングに活用できる

Google広告のリマーケティングリストやYahoo!広告のターゲティングリストを活用すれば、自社のwebサイトに一度以上訪れたことがあるユーザーに対し広告を出すことが出来ます。
大なり小なり、自社のサービスや商品、企業そのものに興味を持っているユーザーにアプローチできるため、コンバージョン率の向上が見込めるでしょう。

ターゲット精度が向上する

リスティング広告は、検索エンジンにユーザーが入力したキーワードに連動して広告を出稿できるため、不特定多数のユーザーにアプローチできるのが魅力のひとつです。
しかし広告費用に対して効果を高めるためには、ターゲット精度を向上させて無駄な広告費を使わないようにすることも大切になります。
オーディエンスリストを管理・分析することで、広告の出稿範囲や広告の内容を見直す判断材料にも使えるでしょう。

オーディエンスの属性がわかる

プロモーションの進行とともに、オーディエンスのデータが蓄積されていきます。
オーディエンスリストを使ってさまざまなユーザーを属性ごとに分析するなど、現在の広告がどのようなユーザーに効果的なのか・狙いたいターゲットに合致しているのかなどの効果を確認したり反省点を見つけたりする際に大いに活用可能です。
さまざまな広告出稿パターンを試し、情報を積み上げていけば重宝されるものになるでしょう。

オーディエンスリストの設定方法

ここでは実際にオーディエンスリストの設定方法について、代表例としてGoogle広告とYahoo!広告の手順を紹介します。

Google広告

Google広告の左にあるタブから「ツール」を選択し「共有ライブラリ」から「オーディエンスマネージャー」を選択します。

画面左上に表示される+のボタンから「オーディエンスの作成」を始めます。

 

①ウェブサイトを訪れたユーザー

セグメント名を任意で設定し、どんなユーザーを登録するかをプルダウンメニューから選択します。
「ウェブページを訪問したユーザー」を選択した場合は、特定のアクションを行ったユーザーを含める、除外するなど細かな設定が可能です。

「特定のタグがあるページを訪問したユーザー」を選択した場合は、「新しいタグ」を追加し、そのタグがあるページを訪問したユーザーを含めることができます。


有効期間や説明文などを設定し「セグメントを作成」をクリックすれば完了です。

②アプリユーザー

セグメント名を任意で設定したら、アプリを選択しアクションを設定します。
利用するためにはGoogleが提供しているアプリ開発プラットフォームであるFirebaseか、サードパーティのアプリ解析プラットフォームをGoogle広告アカウントとリンクさせる必要があるので注意が必要です。


その後は①と同様に、有効期間や説明文などを設定し「セグメントを作成」をクリックすれば完了です。

③YouTubeユーザー

セグメント名を任意で設定し、関連するYouTubeチャンネルを選択します。
チャンネルページにアクセスしたユーザーや、高評価をつけたユーザーのリストを作成することで、YouTubeチャンネルの視聴者に向けた広告を配信可能です。

④顧客リスト

セグメント名を任意で設定し、データの種類を選択します。メールアドレスやユーザーIDなど顧客データを使用するため、利用条件を満たしていない場合は利用できません。


また条件を満たしていても利用ができないケースもあるので、不明点などがあればGoogleに問い合わせてみると良いでしょう。

⑤組み合わせリスト

組み合わせリストは、①~④で作成したリストを組み合わせたリストを作成できます。セグメント名を設定後、必要なリストを追加します。


既に作成したリストの中から特定の条件のユーザーを除外するなど、より精度の高いリストを作成することが可能です。

Yahoo!広告

Yahoo!広告のキャンペーンエディターメイン画面の左側下部にある「ライブラリー」をクリックします。


ライブラリー画面左側タグから「オーディエンスリスト」を選択し「オーディエンスリストの作成」をクリックします。

①webサイト訪問ユーザー

Google広告の「ウェブサイトを訪れたユーザー」と同様に、自社のwebサイトを訪問したユーザーのリストを作成します。


トップページのみに訪問したユーザーや資料請求、カートページにまで進んだユーザーなど対象の絞り込みも可能です。

②アプリユーザー

Google広告の「アプリユーザー」と同様に、アプリユーザーが起こしたアクションをリスト化します。


インストールや課金など、アプリ内で発生したイベント情報で条件を指定し絞り込むことも可能です。利用する為には広告効果測定ツールの導入やリンクIDの作成が必要となっています。

③顧客データ

独自で蓄積、分析をして作成したユーザーのリストを格納するためのオーディエンスリストです。

顧客データファイルをインポートして作成します。

④Yahoo! Audience Discovery

Yahoo! Audience Discoveryと連携して得られたデータを使用したリストを格納するオーディエンスリストです。

 

Yahoo! Audience Discoveryとの連携が必要なので、詳細は公式サイトを参照しながら設定すると良いでしょう。


Yahoo! Audience Discoveryのデータを利用してオーディエンスリストを作成する - ヘルプ - Yahoo!広告 (yahoo-net.jp)

⑤類似ユーザー

類似ユーザーは、上記①~④のリストのユーザーを基に解析し、行動履歴が似ているユーザーを抽出してリスト化します。
Yahoo! JAPANを利用する不特定多数のユーザーから抽出されるので、幅広いデータを得られるでしょう。
しかし類似ユーザーのオーディエンスリストは最新データしか保持されないなど詳細な仕様があるので、利用前に確認が必要です。

⑥組み合わせ

上記①~⑤に加え、興味関心・購買以降・属性・ライフイベントなどを組み合わせて作成するオーディエンスリストです。より細かな追加・除外設定ができるので、ターゲティング精度を向上させることが出来ます。

オーディエンスリスト活用時の注意点

オーディエンスリストを活用するとさまざまな効果がありますが、適切なタイミングで使用しないと思うような効果が得られない場合があります。ここでは、オーディエンスリスト活用時に注意したいポイントについてご紹介します。

オーディエンスが少ないときは使わない

広告の出稿を始めたばかりで訪問者が少ないときは、使用してもあまり効果が得られないでしょう。
訪問者がなかなか増えないのであれば、まず広告自体の改善を行い訪問者数=データ数を増やすことを意識し取り組みましょう。

オーディエンスを深く分析してからターゲティングしよう

広告運用のポイントは、ターゲティング精度を高め費用対効果を向上させることです。不特定多数に向けた広告の出稿を続けていては、コンバージョンに繋がらずに多くの広告費用を無駄にしてしまう可能性が高まるでしょう。
自社のサービスや商品に興味を持ち、成約してくれそうなユーザーを明確にするために、オーディエンスを深く分析し理解を高めてターゲティングしましょう。

まとめ

オーディエンスリストはさまざまな種類で作成でき、組み合わせることで詳細にユーザー属性を分析することが出来るツールです。
上手に活用できれば、商品やサービスを求めているユーザーに最適なタイミングでアピールでき、広告費用以上の成果を上げることが出来るでしょう。
まずはデータの蓄積を行い、深く分析することでユーザーへの理解を深めることが大事です。深くユーザーを理解することでターゲティング精度が向上するだけでなく、自社サイトの改善や商品・サービスの改善にも繋がるかもしれません。
オーディエンスリストを活用して広告の効果を向上させ、自社の利益向上を目指しましょう。



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