2020年10月にLINE上の友だちの行動が計測できる機能「LINE Tag」がリリースされました。
「LINE Tag」のリリースにより、LINE公式アカウントではLINEでのメッセージ配信をきっかけにどれくらいの人が予約、Webサイトへのアクセス、購入したのかなど配信メッセージをクリックした後のユーザー行動が計測可能なりました。
今回はその「LINE Tag」の特徴や設定方法など詳しく解説してまいります。
また、LINE広告に関してさらに知見を深めたい方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。
LINE Tag とは
「LINE Tag」とは、外部サイトにおける訪問・行動履歴を計測するためにLINE社が提供するコードのことを指します。
LINE Tagを設定をすることで、施策の効果を計測したり、ユーザーの行動をプロモーションに活用したりすることが可能になります。
LINE社では下記の様に記されています。
LINE Tag とはLINE公式アカウントから配信されたメッセージの成果(コンバージョン)を確認できる機能です。
計測したいウェブサイトに指定のタグを設置することで、LINE公式アカウントの友だちがとった行動(「購入」や「会員登録」など)を計測することができ、メッセージ配信の最適化をはかることができます。
※LINE広告と共通の仕様となります。LINE広告をご利用の場合、共有設定をしていただくことで相互のデータ利用が可能です。
引用元:LINE Tag-LINE for Business
LINE Tag の特徴
LINE広告、LINE公式アカウントのどちらでも利用ができる
画像引用元:【動画でわかるLINE広告】効果計測に使う「LINE Tag」とは
LINE TagはLINE広告、LINE公式アカウントのどちらでも利用ができ共通の仕様になります。またLINE広告、LINE公式アカウントの双方を共有設定することでLINE Tagで取得したデータを相互に利用することが可能になります。
メッセージ配信後の友だちの行動を分析
画像引用元:【動画でわかるLINE広告】効果計測に使う「LINE Tag」とは
LINE公式アカウントを経由した友だちを1人1人分析することでより詳細なオーディエンスデータが取得可能になり、ユーザーのニーズに合わせメッセージを送ることも可能になります。
LINE Tag を設置することでできること
配信効果の計測
商品の購入ページや資料の請求ページなどにタグを設置すると、広告経由でのアクセス数のほか、商品の購入数やそのタイミングなどを計測できます。CTR(Click Through Rate、クリック率)やCPA(Cost Per Action、顧客獲得単価)を確認しながら、クリエイティブの変更や入札価格の調整を行い、配信効果の改善を図ることが可能になります。
リターゲティングに必要なオーディエンス作成
「リターゲティング」はオンライン広告の手法の一つで、特定のページにアクセスしたユーザーに向けて再度、広告を配信するものです。ページ内にタグを設置することでオーディエンス(広告の配信対象)が作成でき、その後の広告の配信対象として活用することができます。
LINE Tag の種類
「LINE Tag」には、大きく分けて以下3種類のコードがあります。
画像引用元:【動画でわかるLINE広告】効果計測に使う「LINE Tag」とは
1つ目は、LINE Tagを利用するために必ず必要なLINE公式アカウントの固有の「ベースコード」。※このコードが設置されていないとLINE Tagが機能しない
2つ目は、コンバージョンコード会員登録や購入などコンバージョンを計測したいページに設置する「コンバージョンコード」。
3つ目は、各種サイト、ページを分類して追跡できる「カスタムイベントコード」。
LINE Tag の種類別の役割
画像引用元:【公式】LINE広告の効果を計測する「LINE Tag」の使い方-LINE for Business
LINE Tag の種類 | 詳細 |
---|---|
ベースコード(必須) | ユーザー行動を計測したいすべてのページに設置が必要なコードです。このコードが設置されていないと、「LINE Tag」が機能しません。 |
コンバージョンコード(任意) | コンバージョンを計測するページに設置するコードです。基本的には、商品購入や資料請求などが完了したあとのサンクスページにベースコードとセットで設置します。 |
カスタムイベントコード(任意) |
特定のページにアクセスしたユーザーについて、イベントベースでの効果測定やオーディエンスの作成ができます。これもベースコードとセットで設置します。 |
LINE公式アカウントでの LINE Tag の使い方、設定方法
ここではLINE Tag をLINE公式アカウントで利用する際の設定の手順をご説明していきます。
画像引用元:LINE Tag-LINE for Business
まずLINE広告アカウントから「トラッキング(LINE Tag)」画面を開き「LINE Tagの利用を開始する」をクリックしてください。
※クリックの前にLINE Tag利用ガイドラインをご確認ください。
クリックをしたらLINE Tagの発行が可能になります。
次にLINE Tagを利用し計測するためのコードを発行方法をご説明していきます。
LINE公式アカウントでのLINE Tagの取得方法
画像引用元:LINE Tag-LINE for Business
①トラッキング
「オン」にするとLINE Tagによる計測を行います。デフォルトはオンの状態になっています。
「オフ」に設定している間に取得したイベントは、コンバージョン計測に利用されなくなります。またLINE Tagを共有していた場合は、共有先のコンバージョンにも利用されなくなります。
②LINE Tagの共有
「オン」にすると同じLINE公式アカウントを利用する全てのLINE広告アカウントとLINE Tagの情報が共有されます。共有されているLINE Tag一覧が確認できます。
「オフ」にするとLINE広告への共有が行われません。
③ステータス
LINE Tagの利用状況が確認できます。
タグ名:タグの名称です。イベントコードの場合は、タグが動作したら設定したイベント名が表示されます。
ステータス:タグの動作状況が表示されます。問題なく設置⋅動作していれば[利用可能]と表示されます。7日間タグが動作されない場合は[停止中]と表示されます。
最終受信:最後にタグが呼び出された日時が表示されます。
④ベースコード
ベースコードのコピーができます。
⑤イベントコード
イベントコード、コンバージョンコードのコピーができます。
LINE公式アカウントでの計測の設定方法
コンバージョンの計測には、コンバージョンコードを利用した計測とカスタムコンバージョンの2種類があり、まず基本となるコンバージョンコードからご説明してまいります。
コンバージョンコード
コンバージョン地点にコンバージョンコードの設置が必要です。
上記で説明した⑤で取得可能です。
コンバージョンコードは、コンバージョンポイントとするページにベースコードとセットで設置してください。
Webサイトのコンバージョンを計測したいページに、コンバージョンコードを設置してください。コンバージョンコードはベースコードの直後に設置してください。
※間違った改行や空白があると正常に動作しない可能性がありますので、設置(特にコピー&ペーストで設置)の際はご注意ください。
カスタムコンバージョン
コンバージョンコードによるコンバージョン計測以外の方法でコンバージョン計測をすることができます。
カスタムコンバージョンの利点は、特定の条件による計測が可能になり、より細かなメッセージの分析や最適化が可能になることです。
画像引用元:LINE Tag-LINE for Business
① どのアカウントのタグを利用するかを選択します。
② コンバージョン名を入力します。
③ 説明を入力します。
④ 有効期間を設定します。1~180日の間で設定ができます。
⑤ マッチング方法を選択します。
⑥「URL」を選択した場合、対象のURLを入力します。1つ、またはOR/AND条件で最大20個まで設定できます。
⑦設定が完了したら「保存」をクリックします。
保存後は、「コンバージョン名」「説明」のみ編集ができます。
LINE広告での LINE Tag の使い方、設定方法
LINE広告でのLINE Tagの使い方、設定方法をご説明していきます。
※LINE Tag は、広告アカウント作成完了後に取得と設置が可能になります。
LINE広告でのLINE Tagの取得方法
LINE広告を開きメニューからトラッキング(LINE Tag)をクリックします。
すると画像のような画面が表示され「ベースコード」、「カスタムイベントコード」、「コンバージョンコード」の3種類が取得可能になります。
必要に応じてLINE Tagを取得してください。
LINE広告での計測の設定方法
ベースコードの設置
ベースコードは、「LINE Tag」で計測するすべてのWebサイトの<head>内に設置してください。なお、タグマネージャーを利用して設置することもできます。
コンバージョンコードの設置
コンバージョンコードは、コンバージョンポイントにするページにベースコードとセットで設置してください。ベースコード直下での設置を推奨していますが、ベースコードが先に呼び出されるような順番になっていれば、計測に影響はありません。
カスタムイベントコードの設置
「カスタムイベントコード」は、特定のページの訪問者について、イベントベースでオーディエンスの作成や効果計測を行いたい場合に利用します。コンバージョンコードと同様、ベースコードとセットでの設置してください。ベースコード直下に設置することを推奨していますが、離れていても、ベースコードが先に呼び出されるような順番になっていれば計測に影響はありません。
なお、「ベースコード+コンバージョンコード+カスタムイベントコード」と、3つのコードを設置することも可能ですが、その場合でも、ベースコードの設置数は1ページあたり1つになります。
LINE Tag の注意点
短縮URLは計測できない可能性がある
短縮URLを使用している場合は正常にコンバージョン計測やオーディエンス反映がされない可能性があります。
外部システムからの配信やリッチメニュー、タイムライン等からの計測ができない
外部システムからの配信やリッチメニュー、タイムライン等からの計測はすることができず、LINE公式アカウントのメッセージ配信でのコンバージョン計測になります。
LINE Tag のまとめ
今回は「LINE Tag」の基本的な機能、使い方をご説明させていただきました。
公式LINEアカウントやLINE広告を使用されている方は、タグによって配信効果を可視化し、運用改善につなげられるので未設定の場合は早めの設置をおすすめします。「LINE Tag」を活用しながらPDCAを早く回すことで、より効率的な広告施策が実現していきましょう。
また、LINE広告に関してさらに知見を深めたい!という方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。
当社では、広告代理店、インハウス支援を行っております。もしこの記事を読んで
・理屈はわかったけど自社でやるとなると不安
・自社のアカウントや商品でオーダーメイドで説明して欲しい
・記事に書いてない問題点が発生している
・記事を読んでもよくわからなかった
など思った方は、ぜひ下記のページをご覧ください
▼広告運用のご相談はこちらから▼
▼インハウス化のご相談はこちらから▼