検索連動型広告での集客や配信している広告のSEO対策では、キーワードの選定がとても重要です。
選択するキーワードを間違えるだけでコンバージョンが減り、目標とする成果に達することができないばかりか、ほかの配信・運営している広告の足枷になってしまうことも少なくありません。
しかし、キーワードの選定は手間のかかる作業で、小規模な会社や少数経営の会社では時間や人的リソースを割くのが困難です。
そういった手間や人的リソースのかかる作業を、効率的に進めるために「キーワードアドバイスツール」というものがあります。
これはプロの広告運用の業界では必ずといっていいほど使用されているツールで、検索連動型広告やSEO対策で成果を上げるために欠かせないものです。
今回の記事では、広告運用やSEO対策にとって必須の「キーワードアドバイスツール」について解説していくので、キーワードの選定に困っている人は最後まで読んでみてください。
また、Yahoo! 広告の基礎知識を得たい方は、以下の記事「【入門】Yahoo!広告とは?始め方や出稿種類、費用や特徴など全て解説」にて詳しく解説しています。
また、Google広告に関してさらに知見を深めたい!という方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。
また、ディスプレイ広告に関してに関してさらに知見を深めたい!という方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。
キーワードアドバイスツールとは
キーワードアドバイスツールとは、GoogleやYahoo!の広告のキーワード候補をいろいろなデータや過去に検索したキーワードをもとに表示してくれるツールです。
運営している広告のSEO対策に必須のツールで、これを抜きにして検索上位を狙うのは難しいでしょう。
特に広告運用経験の浅い人や、SEO関連に詳しくない人におすすめのツールとなっており、競合の少ない「穴場のキーワード」を狙いたいなら活用しない手はありません。
競合の多い人気のあるキーワードでは、大手企業・メディアを差し置いて検索上位に上がることは難しいため、似たような意味を持つ「穴場のキーワード」が勝利の鍵となります。
キーワードアドバイスツールは、検索エンジンによって若干の違いがあるため、複数のツールを併用してみると面白い結果が出るかもしれません。
Web広告の成果目標の達成に繋がるキーワードアドバイスツールは、無料で使えるものが多いので、ぜひ利用してみてください。
Yahoo!キーワードアドバイスツール終了について
キーワード検索でよく利用されるのがGoogleとYahoo!ですが、2023年5月31日でYahoo!のキーワードアドバイスツールの提供が終了しました。同時に、最適化提案画面における「週あたりの予測効果」などの予測値表示の機能も終了しています。
そのため、今後はYahoo!を利用してシミュレーションを出すことはできません。以降は最適化提案を参照して新規のキーワードを追加するようにと説明がありますが、従来と同様のシミュレーションはできなくなっています。
一方、Googleでは「キーワードプランナー」というキーワードツールが提供されており検索エンジンとしての代用は可能ですが、検索する仕組みの違いから得られるキーワードが異なるため、それを考慮したキーワードの選択が必要です。
キーワードアドバイスツールでできること
キーワードアドバイスツールを利用することで、自社広告を配信する前に「検索キーワード」に関するデータを調べることができるため、検索上位を狙うSEO対策にとって「キーワードツール」は欠かせません。
具体的には、キーワードツールを利用することで、以下のようなことが可能になります。
- 新しいキーワードの開拓や探索
- 除外すべきキーワードの選定・探索
- 検索ボリュームの見積り
- シミュレーション作成
- キーワードごとの競合性の調査
新規で広告を配信する時や、広告アカウントの構築・新規キーワードの追加などのシーンで参考になるため、新たなマーケティング施策のきっかけになるでしょう。
広告配信前のシミュレーションで、必要な予算の予測やどれくらいの顧客の流入が期待できるかを推定することも可能です。
キーワードアドバイスツールの注意点
キーワードアドバイスツールをうまく活用すれば、競合の少ないキーワードを見つけ出して顧客の流入を狙うことができますが、注意点もあります。
新たに見つけたキーワードを鵜呑みにしてしまうと、成果が落ちてしまう可能性もないわけではありません。便利なツールを利用していても、最終的には人が確認しなければならないことを念頭に置いてください。
特にありがちな注意点を2つ、あげていきますので、参考にしてみるといいでしょう。
希望している広告が必ず出せるわけではない
ひとつめの注意点は、「必ずしも、好きな広告を出せるわけではない」ということです。
この点については「他のどんな広告」についても言えることですが、広告を出稿する媒体が決めているガイドラインやポリシーに抵触するようなキーワードでは、広告の出稿ができません。
キーワードアドバイスツールが優秀でも、各広告媒体が決めているガイドラインやポリシーに沿ったキーワードが必ず出てくるとは限らないので、必ず確認するようにしてください。
ほかにも、広告で紹介している商材やサービスに沿ったキーワードであるかどうかの確認も必要です。特に医薬品や形のない無形商材などを取り扱う場合はキーワードひとつで法に抵触する可能性もあるため、注意しましょう。
算出された推定値を鵜呑みにしない
キーワードアドバイスツールを利用して検索した「キーワード」に関するデータは、保証された数値ではなく「予測により出された数値」です。
したがって、その数値を鵜呑みにはせず、あくまで参考として考えておきましょう。
ある特定のキーワードが何らかの要因で、一時的にボリュームが増加しているだけ…ということも考えられます。世間を騒がせている情報や季節性などでたまたまそのキーワードのボリュームが上がっている…ということもないとは限りません。
自社の広告設計・戦略などの要因も、数値に影響を及ぼすこともあるので、数値の変動を考慮した計画を立てましょう。
Yahoo!キーワードアドバイスツールに代わるおすすめのキーワードツールは
Yahoo!では、2023年5月31日をもってキーワードアドバイスツールの提供が終了したため、それに代わるキーワードツールを探している人も多いと思います。
Googleをはじめ、今では多くのキーワードツールがオンライン上にあるため、どれを選べばよいか迷っている人も多いでしょう。キーワードの選択は自社の運営する広告の成果に直結するため、ツール選びは慎重におこないたいものです。
ここからは、Google関連をはじめとした「おすすめのキーワードツール」を紹介していきます。
- Googleサジェスト キーワード一括DLツール
- サクラサクラボ キーワード選定ツール
- Ubersuggest
- Aramakijake.jp
- OMUSUBI(おむすび)
- KOUHO.jp
上記のツールについて詳しく解説していくので、気になるツールがあれば利用を検討してみてください。
検索エンジンとしても有名なGoogleですが、Googleからは以下のキーワードツールが出ています。
- Googleトレンド
- Googleキーワードプランナー
- Googleサジェスト機能
Google広告をメインに利用するなら、Google関連のツールの利用がおすすめです。
Googleトレンド
Googleトレンドは、キーワード検索ボリュームの傾向や検索のトレンドを「ランキング形式」で確認することができるツールです。
名称に「トレンド」を名乗っているだけあって、直近で検索ボリュームが急上昇しているキーワードを調べることもできます。
テレビやラジオ・オンラインニュースなどの影響で、キーワードの検索ボリュームが変化しているのを把握できるので、メディアの運営や広告出稿の時に利用しましょう。
使い方はシンプルで、指定したキーワードに関する「人気度の動向」や「小地域別のインタレスト」などの情報が視覚的に理解できます。
参照:Googleトレンド
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、その名の通り「Google」が提供しているツールです。
知名度や信頼性の高さから多くの人が利用しており、特にGoogle広告のユーザーから愛用されています。
キーワードの検索ボリューム・関連キーワードを無料で調べることが可能です。
一定以上の広告費用をかけている場合は詳細情報の閲覧も可能ですが、Google広告のユーザーではない状態だと「およその数値」しか表示されません。
Google広告のユーザーなら、そういった制限がないので、「Google広告をよく利用する人」におすすめのキーワードツールです。
さらに詳しく知りたい方は、こちらのサイト
Googleサジェスト機能
Googleサジェスト機能とは、Googleの検索窓にキーワードを入力した時に表示される「複合キーワード」や、検索結果ページの下部に表示される「関連するキーワード」、「他の人はこちらも検索」などの「Google検索独自のキーワードツール」です。
Google検索を利用しているユーザーのデータから抽出されたキーワードをを使って、検索クエリと関連性のあるコンテンツの作成に利用できます。
使い方も「Google検索をするだけ」のシンプルな操作のみ。Googleオートコンプリート・関連キーワード・他の人はこちらも検索などの機能から「関連語」を調べることが可能です。
Googleサジェスト キーワード一括DLツール
Googleサジェスト キーワード一括DLツールは、入力したキーワードで他社ツールよりも多数のロングテールキーワードを抽出して、関連語を取得することができるツールです。
無料で利用することも可能で、取得した関連語の一部をCSVファイルにてダウンロードすることができます。
会員以外の方の検索回数上限は「1日1回」と少なく、1日に複数のキーワード検索を必要とするユーザーにとっては大きな「デメリット」です。
有料会員登録すれば、取得したすべての関連語をCSVファイルでダウンロードできるようになるので、気になる方は検討してみてください。
サクラサクラボ キーワード選定ツール
サクラサクラボのキーワード選定ツールは、複数のキーワードの同時抽出やサーチコンソールと連携して抽出されたデータを比較できるツールです。
サジェストの取得もまとめてできるので、普段の業務で忙しい方や業務を効率化したいマネージャー、コンテンツマーケティングをおこないたい人にはおすすめのツールになります。
会員登録は無料で、登録すれば多くの便利なツールを利用可能です。
検索エンジン分析で「自社サイトがどのように評価されているか」を客観的に知ることが可能になり、自社サイトに欠けている要素や関連するキーワードを把握できているかなどの分析が容易になります。
検索上位サイトの分析もできるので、自社サイトを上位表示させるための改善策を立てるためにも活用することが可能です。
Ubersuggest
Ubersuggestは、SEO分析ツールです。
- 検索順位の追跡と改善策の提案
- 施策の効果を毎日測定可能
- 重大なサイトの問題の警告
- 定期的なSEO診断
- SEOリサーチ・コンテンツの整理・保存
基本的な機能は無料で利用することが可能で、サジェスト抽出やSEO難易度の表示が可能なため、キーワード選定ツールとしてはかなり優秀なツールになります。
無料プランの場合は、キーワードの検索が1日3回しかできないのがデメリットです。24時間経過すれば利用制限が解除されますが、制限を受けたくないなら有料プランを検討してみてください。
プランは「パーソナル」「ビジネス」「エンタープライズ」の3種から選択可能です。
参照:Ubersuggest
Aramakijake.jp
Aramakijake.jpは、無料で検索ボリュームの予測値を調べることができるサイトです。
「1日の使用回数の制限がない」ことが最大のメリットで、シンプルな画面で直感的に使い方が理解できるので、人気の高いサイトとなっています。
利用可能なツールは「検索数予測ツール」と「競合検索予測ツール」で、画面にある検索窓に調べたいキーワードを入力するだけなので、初めての人でも迷うことがありません。
注意点として「一度に複数の情報は得られない」ため、他社ツールとの併用が必要となることです。
OMUSUBI(おむすび)
OMUSUBI(おむすび)は、ロングテールキーワードと関連語を取得できるキーワードツールになります。
このツールの最大の特徴は、キーワードマップを視覚的に理解できることです。
無料で利用可能なツールですが、データの取得精度は低めで動作が重いため、効率的にキーワードを調べたい人には向いていないかもしれません。
データ取得の精度や効率は若干低めですが、Google以外のサジェストにも対応しているので、利用の仕方次第ではキーワード検索の参考になる人気の高いツールになっています。
KOUHO.jp
KOUHO.jpは、Twitter共起語やはてな連想語などのツールとは少し違った関連語を抽出できるキーワードツールです。
同類のキーワードツールよりも多くの関連語(ロングテールキーワード)を取得できるので、新規の関連キーワードを追加して「より網羅性の高い」コンテンツの制作に役立てることができます。
画面上に表示される広告は少し多いですが、無料でかつ短時間でキーワードの抽出・取得が可能なので、誰でも気軽に利用することが可能です。
取得可能なキーワード候補は、Amazonサジェスト・楽天サジェスト・Bingサジェスト・Twitter共起語の4種になります。
参照:KOUHO.jp
その他の便利なツール
キーワードアドバイスツールのメーカーとしてGoogleやYahoo!は有名ですが、その他多くのメーカーがそういったツールをオンライン上で提供しています。
検索ボリュームの調査や、検索数の予測、共起語やサジェスト・関連語など用途に応じて使い分けると面白い発見があるでしょう。
以下に紹介するツールも、機会があれば利用を検討してみてください。
共起語検索ツール
とてもシンプルな共起語検索ツールで、調べたいキーワードを検索窓に入力して検索ボタンをクリックすれば、すぐに共起語が表示されるのが利点です。
抽出される共起語は、Googleの検索ワード上位30サイトを基にしています。
1日あたりの利用制限もなく、共起語の入り具合をチェックできるカウンター機能もあるので、新規でコンテンツを制作する時にも便利です。
無料で使えて会員登録も必要ないため、個人情報を入力したくない方にもおすすめできます。
参照:共起語検索ツール
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、Google・Bing・YouTubeなどの共起語を無料で検索できるツールです。
無料のフリープランでも1日15回までの共起語の検索が可能で、マスコットキャラの愛らしさから人気の高いキーワードツールとなっています。
共起語検索のほかにも、検索上記サイトの見出し抽出・関連キーワードに対するQ&Aなどの機能もあるため、企業だけでなく個人ブログの記事制作などでも利用者数の多いサービスです。
参照:ラッコキーワード
Weblio辞書
Weblio辞書は「特定のキーワード」を入力すれば、その語句の類語抽出・関連語の取得ができるキーワードツールです。
「類語の検索」においては有名なツールで、無料で利用できるのがメリット。文章作成時にありがちな「同じ語句の連続」を避けたい時に重宝できます。
同じ語句の連続を避けるための類語を取得できるため、関連語や文章作成のバリエーションを増やすことが可能。類語だけでなく対義語の取得もできるため「網羅性の高い」コンテンツの制作にも活用できるでしょう。
参照:Weblio辞書
まとめ
キーワードアドバイスツールを利用することで、広告を運営していくうえでの戦略やSEO戦略のための計画的な設計が可能です。
今回紹介したツールには一長一短があり、ひとつのツールですべての機能を網羅することは困難ですが、うまく連携することで精度の高いキーワードを効率的に取得することができます。
これらのツールを活用して、どのキーワードを使って配信するか・入札の強弱をどうするかなどを調査し、検索したキーワードの需要・傾向を把握したうえで広告の運用・配信・コンテンツ制作に活用していきましょう。
Yahoo!が提供するキーワードアドバイスツールのサービスが終了してしまったのは残念ですが、今回紹介したツールが広告の配信や運用の一助になれば幸いです。
当社では、広告代理店、インハウス支援を行っております。もしこの記事を読んで
・理屈はわかったけど自社でやるとなると不安
・自社のアカウントや商品でオーダーメイドで説明して欲しい
・記事に書いてない問題点が発生している
・記事を読んでもよくわからなかった
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