広告を運用するうえで予算を増やした場合、どのくらいのコンバージョンが見込め、どの程度のCPAになるのかを知ることは重要です。

明確な根拠に基づいたシミュレーションや出荷プランを知りたい広告運用者は多く、その数値を知ることは容易ではありません。

Googleでは、このような要望に対して役立つ「パフォーマンスプランナー」というツールを公開しており、無料で利用することができます。

パフォーマンスプランナーを使用すれば、実際のクリック数やコンバージョン単価を元にしたシミュレーションの確認が可能です。

今回はパフォーマンスプランナーを使ってできることや、利用時のメリット・注意点などを解説していきます。

 

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パフォーマンスプランナーとは何か?

パフォーマンスプランナーとは、広告を運用するうえでクリック数やコンバージョン数などの「目標値」を入力して、その値からキャンペーンの結果を予測してくれるシミュレーションツールです。

過去の広告配信実績をもとに機械学習が配信データを分析し、結果をシミュレーションしてくれるので、広告運用経験の浅い方にとって指標になります。

 

予算を増やした時、どれくらいのコンバージョン率を出せるか、減らした場合はどのような影響を及ぼすのかを事前に知ることが可能。しかも、無料で利用できるので、使わない手はありません。

パフォーマンスプランナーを使うべき理由は?

パフォーマンスプランナーを使うべき理由は、「現在運用中のキャンペーンの予算に対する予測」を視覚化できるということです。

正確な予測をおこなうために何十億件もの検索クエリを考慮し、クリック率や競合他社・LP・時間帯・季節性などの可変要素を含め、過去7〜10日間の関連性のある広告オークションのシミュレーションを実行し、確認することができます。

 

シミュレーション実行後も、実際の結果と比較し機械学習を使用して精度を高めているので、マーケティング目標の達成に必要な予算を高い精度で予測可能です。

予測したデータは表やグラフで確認が可能。そのうえ、過去の実績や既存の設定・予測したデータも同時に比較できるので、社内で予算の比較検討するための資料としても活用できます。

パフォーマンスプランナーでできることは?

パフォーマンスプランナーを活用してできることは、以下の3つです。

  • 予算変更時のシミュレーション
  • 目標CPAで得られるコンバージョン数と、予算のシミュレーション
  • 複数キャンペーンの予算配分シミュレーション

注意すべきなのは、「最適化案」とは違うことです。

最適化案は、アカウントごとに過去の掲載結果・キャンペーン設定・Google検索のトレンドをもとに掲載結果の改善に繋がる案を提示してくれるものになります。

したがって、マーケティング目標の達成に必要な予算を判断するためのパフォーマンスプランナーとは違うので、上手く使い分けることが大切です。

予算変更時のシミュレーション

広告運用にかける予算を増減させた時、コンバージョン数やCPA(顧客獲得単価)にどのような変化が出るのかをシミュレーションし、数値として出すことが可能です。

パフォーマンスプランナーは、過去7〜10日間の関連性の高い広告オークションを参考に機械学習が情報を収集してシミュレーションするので、広告運用歴の浅い方にとって予算変更の指標になります。

目標CPAで得られるコンバージョン数と、予算のシミュレーション

目標のCPAを設定した時、実際に成果を達成できるか、広告予算に対して目標としているCPAは妥当な数値なのかをシミュレーションすることが可能です。

そのほか、クリックからコンバージョンまでにタイムラグがあった場合でも、それを考慮して予測をおこなうことができます。

例として、ユーザーが複数のサイトを比較しながら購入した場合は、コンバージョンからある程度のタイムラグが生じるでしょう。

パフォーマンスプランナーでは、過去7〜10日間の情報を参考にシミュレーションするため、このような時間差を考慮させることが可能です。

複数キャンペーンの予算配分シミュレーション

パフォーマンスプランナーでは、複数のキャンペーンをまとめてシミュレーションできます。

広告キャンペーンは、コンバージョンを想定しているサイトページや販売する商品の種類により、想定していた顧客の特性が変わることは少なくありません。

そのため、一般的な広告キャンペーンの法則よりも「このアカウントでのキャンペーンの法則」が重要になります。

パフォーマンスプランナーなら、複数のキャンペーンを一括予測することが可能です。

パフォーマンスプランナー活用時の注意点

必要な数値を入力するだけで、マーケティング目標の達成に必要な予算をシミュレーションしてくれる便利なツールですが、あくまでも「過去の情報から予測した数値」のため、過信は禁物です。

今後のビジネス傾向や広告運用の変化によっても変わるので、注意しましょう。

そのほか、「検索キャンペーン」のみ対応しているため、ディスプレイキャンペーンなどには使用不可です。

ディスプレイキャンペーンを含め、アカウント全体の予測もできないので、注意してください。

得られるデータに限界がある

パフォーマンスプランナーでできることは「過去の情報に基づいて数値を出す」ことなので、確実だといえるデータを予測することは難しいです。

イレギュラーなことが起きた時などは、出力される数値の精度が下がります。

そのほか、「1年以上先の予測」も精度が落ちる可能性があるため、パフォーマンスプランナーで予測するのは「翌月などの数値」を出す時に利用しましょう。

過去のデータに基づいたデータであること

パフォーマンスプランナーの強みは、「過去の情報に基づいてパフォーマンスデータを出力できる」ことです。

したがって、現状のアカウント構成やキーワードの構成ならデータを算出できますが、新規の構成の場合はデータを出力できません。

また、後述する「72時間以上そのキャンペーンを運用」という条件から、新規キャンペーンを作成した場合も、パフォーマンスプランナーでシミュレーションすることは不可能です。

パフォーマンスプランナーは、既存の配信済みキャンペーンの予算シミュレーションに使用しましょう。

パフォーマンスプランナーを利用する時の条件

広告運用経験の浅い人の指標にもなるパフォーマンスプランナーですが、誰でも使用できるツールではありません。

利用するにあたって、いくつかの条件があるので、利用条件に該当しているかどうかを確認してみましょう。

以下の利用条件を満たしている場合は、利用が可能です。

  • 運用時間が72時間を超えている
  • 過去7日間に3回以上クリックされている
  • 過去7日間に1回以上のコンバージョンがあった
  • 手動のクリック単価・拡張CPC・クリック数最大化やコンバージョン数最大化・目標広告費用対効果、または目標コンバージョン単価の入札戦略を使用している検索キャンペーン

 

利用条件を満たしていないキャンペーンの条件は以下になります。

  • 削除済みのもの
  • 利用可能な資格要件に設定しているが、適用から7日経っていない
  • 共有予算を使用

広告キャンペーンに出稿したばかりだと、機械学習も参考にできる情報を収集することができないので、パフォーマンスプランナーを利用したシミュレーションができません。

機械学習による過去の膨大なデータから最適なプランを出力できるパフォーマンスプランナーですが、一定数の過去のデータや経験値がないと機能しないという点は注意しましょう。

パフォーマンスプランナーの効果的な活用方法

一定数のデータや過去のデータがないと機能しないパフォーマンスプランナーですが、上手く活用すればとても便利なツールです。

特に、最近になって広告キャンペーンの運用を任された「広告運用経験の浅い人」にとって、数値設定で成果をシミュレーションしてくれるパフォーマンスプランナーは過去のデータから自動で「費用の見積り」をしてくれるありがたいツールになります。

ここからは、そんなパフォーマンスプランナーの効果的な活用方法を解説していきましょう。

複数のキャンペーンをシミュレート

パフォーマンスプランナーは、運営している複数のキャンペーンをまとめてシミュレーションできます。

広告キャンペーンは、取り扱う商品の種類などによって、顧客の特性が変わってくることは珍しく在りません。

そのため、ありふれた広告キャンペーンの法則よりも「当アカウントで運用しているキャンペーンの法則」が重視されます。

パフォーマンスプランナーを使うことで、複数のキャンペーンを同時にシミュレーションできるため、広告運用の手間を削減することが可能です。

コンバージョン遅延時のシミュレート

クリックからコンバージョンに至るまでに、タイムラグが生じるキャンペーンも珍しくありません。

ユーザーがサイトを閲覧してから即決にならない場合も、パフォーマンスプランナーなら「遅れを考慮した予測」が可能です。

過去7〜10日間のデータを参考にしてシミュレーションできるので、コンバージョン遅延時の予測もできます。

まとめ

パフォーマンスプランナーは、広告運用経験の浅い方の指標にもなり、顧客への最適な予算提案に利用できる便利な無料ツールです。

実際に、パフォーマンスプランナーを使用してGoogle広告費用の計画を改善すると、コンバージョン数が増加したという結果もあります。

利用するにはいくつかの条件がありますが、有効活用すれば広告運用に関する予算を計画的に管理できるので、利用しない手はありません。

過信は禁物ですが、うまく活用して成果に繋げていきましょう。



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