宣伝失礼しました。本編に移ります。
東京大学 松尾・岩澤研究室が公開した「大規模言語モデル講座2024」の講義スライドは、東京大学サマースクール2024の一環として実施され、延べ6,000名が受講したオンライン講座の公式教材で、今日の獲得型施策にすぐ転用できる実戦的な知見が詰まっています。プロンプト、RAG、事前学習から微調整、RLHF、安全性、ドメイン特化、ロボティクス連携まで、全12回の体系を丸ごとダウンロード可能。さらに特別回ではOpenAIのo1を題材に“自己修正”の最新研究を噛み砕いて解説。PDFとPPTXの両形式で入手でき、非営利の範囲で二次利用も認められています。教科書では追いつけない更新速度のLLM領域で、現場に持ち込める素材が一度に揃います。
何が公開されたのか――要点は3つ
第一に、講義スライド一式が無料で入手できます。資料は講座全体を通じて使用されたもので、各回の主張・図版・参考文献が揃った“完成品”です。第二に、形式はPDFとPPTXの両方。自社の提案書や研修資料へと即時に差し込める実務性が確保されています。第三に、ライセンスはCC BY-NC-SA 4.0での公開。出典を明示し、非営利目的かつ継承条件を満たす限り、共有や改変が可能です。商用の二次利用が必要な場合は、所定の窓口に問い合わせるだけで判断の土台が整います。
全12回の骨格――“学ぶ順序”がそのまま実装フローになる
講義は、基礎理解から開発・応用・運用に至るまでの工程を、負荷なく辿れる順番で設計されています。導入の全体像整理、プロンプトとRAG、事前学習、スケーリング則、教師あり微調整、半導体エコシステム、RLHFとアラインメント、発展的な事前学習、安全性、モデルの分析と理論、ドメイン特化応用、制御応用――と段階を踏む構造です。順に読み進めるだけで、評価観点、データ設計、学習レシピ、推論最適化、運用上の留意点までが一本の線でつながります。
特別回:o1に学ぶ“自己修正”――推論時の品質を押し上げる実装知
特別回では、公開アーカイブでも視聴できる内容として、o1を切り口に自己修正や思考の分岐・見直しを扱い、従来のLLMが苦手だった複雑課題の解法を具体的に示します。推論時スケーリングの考え方、誤り検出と再計画、評価設計の要点がスライドで明快に整理されており、実装へ落とし込む際の“手順書”として機能します。対話型エージェント、コード生成、LLMを使った意思決定支援など、現場の高難度ユースケースにそのまま刺さる内容です。
即日で“獲得”につなげるための使い方――テンプレ3選
本資料の価値は、読むことではなく、使うことにあります。ここでは入手当日からリード・申込・購入に直結させやすい三つのテンプレートを提示します。
テンプレ1:高意図ユーザー向けQAのRAG刷新。第2回のRAG設計に沿って、検索対象のコーパスを“購入前提の疑問”に最適化します。比較・返品・価格・在庫・導入手順・運用リスクといった高意図のFAQをまず骨格化し、埋め込み・索引・再ランキングを見直します。これだけで検索ルーティングの精度が上がり、離脱を抑え、フォーム到達率の向上が狙えます。
テンプレ2:SFT最小構成での訴求強化。第5回の教師あり微調整パートを、既存顧客の成功談・失敗談の抜粋に置き換えて少量データで再学習します。言い回しを目的別(資料請求、デモ申込、購入)に合わせ、CTAの出し分けを自動化。推論時には温度と最大トークンを制御し、訴求過多を防ぎながら“行動を促す一文”の生成に集中させます。
テンプレ3:安全性ガードでコンバージョン損失を最小化。第9回の安全性回で提供されるリスク整理を土台に、入力・出力のフィルタリングを最小限で導入します。過剰規制を避けながら“必要十分”のガードを用意することで、単純な拒否応答による機会損失を防ぎます。
ダウンロード導線とセットアップ――5分で着手
公式ページのダウンロードボタンから、Zip内のPDFとPPTXを展開します。社内での迅速な配布を想定し、章別にフォルダを分けておくと、レビュー、修正、再配布のサイクルが速く回ります。PPTXは自社テンプレートへの統合が容易で、ロゴやカラーパレットを適用するだけで即運用可能です。演習に紐づくノートや参考文献一覧もスライド末尾に整理されているため、検証の着手条件がそろいます。
評価・改善の回し方――計測は“行動変容”一択
資料活用の効果は、ページビューではなく、資料請求、トライアル申込、カート投入、問い合わせ完了などの行動で測ります。RAGの回答ヒット率、CTAクリック率、フォーム直前離脱率、初回レスポンスタイムといった指標を日次でモニタリングし、プロンプトや再ランキングのルールを週次で更新します。モデル側の更新は月次で計画し、学習データの差分取り込みとSFTの再実行を繰り返す運用が現実的です。
どの層が最大の“獲得余地”か――優先度の整理
最短で成果を出すなら、まずは検討度の高い見込み客のボトルネック解消から着手します。意思決定直前の障壁(価格の根拠、導入の難易度、既存システム連携、責任分界)の明文化と、それに対応する回答テンプレートの整備を先行するのが定石です。加えて、既存顧客のアップセル・クロスセルに向けた推薦メッセージ生成は、データの準備が容易な領域で費用対効果が高く、短期の数字づくりに向いています。
半導体エコシステムの視点を“運用コスト”に翻訳する
第6回の半導体回は、単なるハードウェア講義ではありません。推論あたりコスト、バッチ効率、メモリ制約、量子化の損失など、実務のKPIに直結する関心事を整理してくれます。サービング環境の選定、GPU世代の違い、I/Oボトルネックの回避策を理解すれば、同一の広告費でも表示回数・応答品質の最適点を探りやすくなります。モデルの切替判断にも、この視点は有効です。
“理論と分析”のチャプターを意思決定に活かす
第10回の分析・理論は、単に難解な数式の披露ではなく、運用判断の根拠になります。スケーリング則と誤差分解、注意機構の挙動理解、評価ベンチマークの読み方は、施策の優先順位付けや“どこまでやるか”の線引きに直結します。思考の透明性を保った上で、効果が最大化する投入点に資源を集中できるからです。
コンテンツの信頼性――出典表示と再利用の基本
各スライド末尾には参考文献が整理され、引用の導線が明確です。社内外への共有時は、出典の明記と改変範囲の限定を徹底してください。ライセンスは表示・非営利・継承での公開です。自社サイトや採用資料などでの活用も、非営利の枠内であれば適切なクレジットを添えて実施できます。商用での二次利用が必要な場合は、問い合わせフォームから可否を早期に確認し、工数の無駄を防ぎましょう。
ここが“驚き”――特別回まで同梱、そして動画アーカイブ
今回のパッケージには、特別回「LLMの自己修正」のスライドまで含まれています。さらに当該回は研究室公式チャンネルでアーカイブ公開されており、スライドと動画を並行視聴するだけで要点を短時間で把握可能です。資料単体では掴みにくいニュアンスや実装の勘所が補完され、導入検討から開発着手までの時間が大幅に短縮されます。
ダウンロードはこちら――実務投入の最短ルート
公式ダウンロードページから、必要な回だけを抜き出しても、全体を一括で落としても構いません。まずはRAG、SFT、安全性、応用回の4つを優先的に配布し、業務フローに沿って役割ごとに読み分けるのが効率的です。意思決定に関わるメンバーが同じ前提で議論できる状態を整えれば、次の一手に迷いがなくなります。
まとめ――“読んで終わり”にしない
この公開は、情報の解禁というより、実行の許可証です。今日の案件に関連するスライドを一枚でも自社フォーマットへ移植し、評価と改善のサイクルへ載せてください。獲得のボトルネックは、情報不足ではなく、実装の遅れにあります。順番に読むだけで一貫したフローが手に入り、テンプレに沿って手を動かせば、行動変容の計測まで一直線です。早い組織から数字が動きます。
よくある落とし穴と回避策――“精度が出ない”を未然に潰す
最も頻出する失敗は、プロンプトの属人化です。担当者の経験に依存した書き方は再現性が低く、A/Bでの検証が困難になります。スライドのガイドに沿って、意図、制約、出力形式、評価基準をテンプレート化し、変更点を一行で比較できる状態を維持してください。次に、RAGの前処理不足です。重複、表記ゆれ、日付の古さがボトルネックになり、検索結果が“惜しい”ところで外れます。正規化と要約のパイプラインを最初に設け、索引更新の頻度を運用設計に落とし込みましょう。
三つ目は、SFTの過学習です。成果事例に寄せすぎると、未知の相談に弱くなります。あえて“失注の理由”や“導入を見送った論点”を含めることで、現実的なバランス感覚を学習させ、説得力のある応答を引き出せます。最後に、評価の指標がばらばらな問題です。クリック率、正答率、工数などを同一タイムスケールで比較できるダッシュボードを整え、意思決定の再現性を高めてください。
法務とライセンスの実務FAQ
資料は表示・非営利・継承の条件で公開されています。社内教育、検証、学習会の配布はその範囲に含まれます。一方、自社サービスの商用機能にスライド図版を直接埋め込むといった用途は、事前に確認が必要です。出典の明示、改変の範囲の記録、配布先のログを残すなど、基本の整理だけでコンプライアンスの手戻りは防げます。判断に迷う場合は研究室の窓口で可否の連絡を受け、社内稟議の材料を整えましょう。
7日間ロードマップ――“読む→試す→指標を見る”を一気通貫で
初日:ダウンロードとフォルダ整理。二日目:RAGとSFTの回をチームで読み合わせ。三日目:既存FAQの改稿と索引更新。四日目:CTAの生成ルールを実装。五日目:安全性ガードの最小構成を導入。六日目:フォーム前離脱ユーザーの意図分析を実施。七日目:結果レビューと次週の仮説設定。ここまでで小さな実装と計測の循環が回り始め、翌週以降の改善速度が一段上がります。
ダウンロード直後の“初回30分タスク”
最初の30分で、担当が決まっていないと進みません。ダウンロード担当、編集担当、実装担当、計測担当の4役を明確に割り付け、チェックリストを共有してください。さらに、PPTXのマスターを自社テンプレートに統合し、章ごとに“この章で意思決定に使う一枚”を選びます。この時点で、今日やるべき変更点が具体化します。
プロンプトとRAGの具体例――“行動を生む一文”を固定化する
プロンプト例:対象ユーザー、想定課題、求める行動、制約条件、出力の構造化を宣言し、最後に評価基準を添えます。RAGでは回答の一行目を“結論→理由→次のアクション”の順に固定。続く段落で根拠資料の要点を箇条書きにし、最後にCTAを二択で提示します。これだけで迷いが減り、フォーム到達率が上がります。検証の際は、推論温度、トップ確率、検索件数、再ランキングの重みを一つずつ動かし、最短で伸びるパラメータを見つけます。
動画アーカイブの併用で理解速度を最大化
特別回のアーカイブは、スライドを眺めるだけでは伝わりにくい“なぜその設計にしたのか”を短時間で補完します。チームで同時視聴し、要点を一枚のメモに落とし込むと、プロンプトや評価観点の粒度がそろい、議論が加速します。会議の冒頭5分を使い、前回からの変更点と次の検証項目を確認するだけでも、施策の歩留まりは確実に改善します。
最後に――動いた組織だけが先に数字を掴む
公開されたスライドは、読み物ではなく、現場の装備です。リンクを開き、必要な章を今日の案件へ移植し、行動を促す一文を生成する。その反応を指標で確認し、翌日に微調整する。この繰り返しが、獲得の速度差になります。余計な前置きは要りません。ダウンロード、実装、計測。この三語で十分です。
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