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皆様は「検索広告向けリマーケティング」、通称「RLSA(Remarketing Lists for Search Ads)」という言葉をご存知でしょうか。これは、Google広告やYahoo!広告といった主要なプラットフォームで利用可能な、極めて強力な広告配信機能の一つです。現代のデジタルマーケティングにおいて、このRLSAを使いこなせるかどうかは、広告費用の対効果(ROAS)を大きく左右する重要な分岐点と言っても過言ではありません。さまざまなウェブサイトを閲覧していると、自分が以前に検索した商品や、頻繁に訪問するECサイトの商品の広告、さらにはそれらのサイトに類似した商品の広告が追従して表示される経験はございませんか。これらのユーザー一人ひとりの興味や関心、検討段階に合わせて広告配信を最適化するシステムの中核を担うのが、まさしく「検索広告向けリマーケティング(RLSA)」なのです。この手法の本質は、不特定多数のユーザーに広告を届けるのではなく、すでに自社の製品やサービスに一度は興味を示した「見込みの高い」ユーザーに的を絞り、彼らが再び情報を求めて検索行動を起こしたその決定的な瞬間を捉えて、再度アプローチすることにあります。本記事では、この検索広告向けリマーケティング広告(RLSA)について、その基本的な仕組みから、成果を最大化するための具体的な活用戦略、そして実務に即した詳細な設定方法まで、網羅的に、そして深く掘り下げて解説してまいります。この記事を最後までお読みいただくことで、RLSAを単なる機能として知るだけでなく、自社のビジネス成長を加速させるための戦略的な武器として活用するための、確かな知識と実践的なノウハウを習得できることをお約束します。

また、Google広告の運用全般に関して、さらに体系的な知見を深めたいとお考えの方は、以下の記事に総括的に情報をまとめておりますので、ぜひご一読ください。

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さらに、リスティング広告全体の戦略設計について知見を深めたい方は、以下の記事が必ずやお役立ていただけますので、併せてご覧ください。

【入門】検索連動型広告(リスティング広告)とは?仕組みから費用、効果を最大化する運用戦略まで徹底解説
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検索広告向けリマーケティング(RLSA)とは

検索広告向けリマーケティング(RLSA)とは、過去に自社のウェブサイトやアプリ、YouTubeチャンネルなどにアクセスしたユーザーの行動履歴や、自社が保有する顧客の連絡先情報(カスタマーマッチ)など、価値あるデータを基に特定のユーザー群を「オーディエンスリスト」として作成し、そのリストに含まれるユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを検索した際に、広告の表示や入札単価を最適化する広告手法です。非常に簡潔に表現するならば、「一度ウェブサイトに訪れたことがある、確度の高いユーザーリストに対して出稿する、特別な検索連動型広告」と言うことができます。この手法の登場により、検索広告の戦略は大きな転換点を迎えました。従来の検索連動型広告では、広告担当者の主たる関心事は「どのキーワードに出稿すればコンバージョンに繋がるか」という点にありました。しかし、検索広告向けリマーケティング(RLSA)においては、その思考の軸が「誰に広告を見せるべきか」という、よりユーザー中心の視点へとシフトします。つまり、キーワードという「検索行動」の軸に、オーディエンスリストという「ユーザー属性・行動履歴」の軸を掛け合わせることで、広告配信の精度を飛躍的に高めることができるのです。例えば、同じ「プロテイン おすすめ」というキーワードで検索したユーザーが二人いたとしても、一人は初めてプロテインの情報を探し始めた初心者、もう一人は自社のECサイトで商品をカートに入れたものの購入には至らなかったユーザーかもしれません。RLSAを活用すれば、後者のユーザーに対してのみ入札単価を引き上げて広告をより目立つ位置に表示させたり、「お買い忘れはございませんか?今なら送料無料」といった特別な広告文を表示させたりすることが可能になります。なお、この強力な機能は、Google広告では「検索広告向けリマーケティング(RLSA)」、Yahoo!広告では「サイトリターゲティング(検索広告)」という名称でサービスが提供されています。呼称に違いはありますが、その基本的な配信の仕組み、戦略的なメリット、そして運用における考え方は本質的に同じであるとご理解ください。

 

検索広告向けリマーケティング(RLSA)で活用可能なユーザーリスト一覧

検索広告向けリマーケティング(RLSA)の真価を発揮させるためには、その根幹をなす「オーディエンスリスト」を戦略的に作成し、活用することが不可欠です。前述の通り、このリストはウェブサイトやアプリ、YouTube動画などへアクセスしたユーザーの具体的な行動履歴や検索履歴、さらには自社が保有する顧客の連絡先情報といった貴重な資産を基に作成されます。そして、このリストを配信対象として検索キャンペーンに紐付けることで、初めてRLSAの運用が可能となります。このオーディエンスリストは、決して一つの種類だけではありません。Google広告とYahoo!広告では利用可能なリストに一部差異がありますが、主に6つの異なるデータソースからリストを作成することが可能です。これらのリストの特性を深く理解し、自社のビジネスモデルやマーケティング目標に応じて適切に使い分けることが、RLSAを成功に導くための第一歩となります。以下の表は、Google広告とYahoo!広告で主に使用可能なユーザーリストの種類をまとめたものです。この表からも分かる通り、特にGoogle広告では多様なデータソースを活用できるため、より精緻で多角的なターゲティング戦略を展開できる可能性があります。

ユーザーリストの種類 Google広告 Yahoo!広告
標準のリマーケティング リスト
アプリのリマーケティング リスト
YouTube動画のリマーケティング リスト ✖︎
Googleアナリティクスのリマーケティング リスト ✖︎
顧客の連絡先情報に基づくリマーケティング リスト ✖︎
Google広告の最適化 リスト(Adwords optimized list) ✖︎

ここからは、これら6種類のユーザーリストそれぞれについて、その特性や具体的な活用シナリオを交えながら、より詳細に解説してまいります。

1. 標準のリマーケティングリスト

これは、RLSAにおいて最も基本的かつ広く利用されるユーザーリストです。広告主が所有するウェブサイトに、Google広告やYahoo!広告から提供される専用のコード(リマーケティングタグ/サイトリターゲティングタグ)を設置することで、そのサイトを訪れたユーザーの行動履歴をデータとして蓄積し、リストを作成します。例えば、「過去30日以内に特定の製品ページを閲覧したユーザー」や「料金プランのページを閲覧したが、問い合わせには至らなかったユーザー」といった形で、ユーザーのサイト内での行動に基づいてリストをセグメント化できます。このリストの最大の強みは、ユーザーの具体的な興味・関心の対象や、検討の深さを直接的に捉えられる点にあります。例えば、アパレルECサイトを運営している場合、単にトップページを訪れただけのユーザーよりも、「特定のスニーカーの商品詳細ページを3回以上閲覧し、カートに商品を追加したものの、決済画面で離脱してしまったユーザー」の方が、購入意欲が格段に高いことは明らかです。標準のリマーケティングリストを活用すれば、後者のような「あと一歩」のユーザー群を正確に捉え、彼らが再度「スニーカー メンズ 人気」といったキーワードで検索した際に、「送料無料!お探しのスニーカーが今なら10%OFF」といった強力なオファーを提示し、購買を決定づける最後の一押しをすることが可能になります。

2. アプリのリマーケティングリスト

これは、広告主が提供するiOSアプリやAndroidアプリ内でのユーザー行動に基づいて作成されるリストです。ウェブサイトと同様に、各広告媒体が提供するSDK(Software Development Kit)をアプリに実装することで、ユーザーの行動データを取得し、リスト化します。このリストは、アプリビジネスを展開する企業にとって極めて重要です。例えば、「アプリをインストールしたが、過去7日間起動していない休眠ユーザー」や「アプリ内の特定機能(例:有料プランへのアップグレード画面)をタップしたが、課金には至らなかったユーザー」、「特定のレベルまでゲームを進めたが、その後プレイが止まっているユーザー」など、ユーザーのアプリ利用状況に応じた詳細なセグメンテーションが可能です。このようなリストを活用することで、休眠ユーザーに対しては「新機能追加!今すぐアプリをアップデート」といった復帰を促す広告を、課金検討ユーザーに対しては「限定オファー!有料プランが初月無料」といった特別なインセンティブを提示するなど、ユーザーの状況に合わせた的確なコミュニケーションを実現し、アプリのエンゲージメントや収益性を高めることができます。また、「既に有料プランに課金済みのユーザー」をリスト化し、そのリストを広告配信の対象から「除外」することで、無駄な広告費の発生を防ぐといった効率的な運用も可能になります。

3. 動画リマーケティングリスト

これは、広告主が運営するYouTubeチャンネルにアップロードされた動画コンテンツとユーザーのインタラクションに基づいて作成される、Google広告特有のユーザーリストです。自社のGoogle広告アカウントと対象のYouTubeチャンネルを連携させることで、リストの作成が可能になります。このリストのユニークな点は、動画というエンゲージメントの高いコンテンツを通じて、ユーザーの興味・関心の度合いを測れることです。例えば、「製品のチュートリアル動画を最後まで視聴したユーザー」や「特定の動画シリーズを複数本視聴したユーザー」、「チャンネル登録をしたユーザー」、「動画に高評価やコメントを残したユーザー」など、ユーザーの熱量に応じた多様なリストを作成できます。例えば、化粧品メーカーが新作ファンデーションの使い方を解説する動画を公開した場合、「その動画を75%以上視聴したユーザー」は、その商品への関心が非常に高いと推測できます。このようなユーザーが後日、「ファンデーション 崩れない」と検索した際に、RLSAを活用して「動画で見た新作ファンデ!今すぐ購入」といった広告を表示させることで、非常に高いコンバージョン率が期待できるでしょう。動画コンテンツは、製品の魅力を視覚的・聴覚的に伝え、ユーザーの理解を深める強力なツールであり、そこから得られるユーザーリストは、質の高い見込み顧客の集合体と言えます。

4. Google Analyticsのリマーケティングリスト

これは、高機能なウェブ解析ツールであるGoogleアナリティクス(GA4)の豊富なデータを基にして作成できる、非常に柔軟性の高いGoogle広告専用のユーザーリストです。標準のリマーケティングリストとの最大の違いは、そのセグメンテーション能力の高さにあります。標準のリストが主に「どのページを訪れたか」というURLベースの条件で作成されるのに対し、Googleアナリティクスのリストでは、「サイトの滞在時間が5分以上のユーザー」や「セッションあたりの閲覧ページ数が3ページ以上のユーザー」、「特定の目標(コンバージョン)を達成したユーザー」、「特定の地域(例:東京都渋谷区)からアクセスしたユーザー」など、より多角的で詳細な条件を組み合わせてリストを作成できます。この高度なセグメンテーション能力により、さらに精緻なターゲティング戦略の実行が可能になります。例えば、BtoB向けのサービスサイトであれば、「サービス資料をダウンロードし、かつ料金ページを閲覧し、サイト滞在時間が10分以上だったユーザー」というような、非常に確度の高い見込み顧客リストを作成することができます。このようなユーザーが後日、競合サービスの名称で検索した場合に、自社サービスの優位性を訴求する広告を表示させるといった、戦略的なアプローチが考えられます。Googleアナリティクスを深く活用している企業であれば、このリストを使わない手はありません。

5. カスタマーマッチ

これは、広告主が既に保有している既存の顧客リスト(メールアドレス、電話番号、住所情報など)をGoogle広告にアップロードし、Googleが保有するアカウント情報と照合(ハッシュ化された安全な形で行われます)することで作成する、極めて価値の高いユーザーリストです。このリストの核心的な価値は、オフラインでの接点も含めた、最も確実な顧客データを広告ターゲティングに活用できる点にあります。例えば、健康食品のECサイトが、過去に商品を購入した顧客のメールアドレスリストを持っているとします。このリストをカスタマーマッチで活用すれば、「過去にビタミンサプリを購入した顧客」が、商品の消費サイクルに合わせて再度「ビタミンサプリ おすすめ」と検索したタイミングで、「いつもありがとうございます!リピート購入はこちらから」といった広告を表示させ、継続購入を促すことができます。また、高額な商品を一度購入した優良顧客リストに対し、関連するアップセル商材やクロスセル商材の広告を表示したり、逆に「既に購入済みの顧客」を新規顧客獲得キャンペーンから除外して広告費を最適化したりするなど、LTV(顧客生涯価値)の最大化に向けた多様な戦略を展開することが可能です。顧客データを保有しているビジネスであれば、カスタマーマッチはRLSAの効果を飛躍的に高める切り札となり得ます。

 

検索広告向けリマーケティング(RLSA)のメリット・デメリット

ここまで、検索広告向けリマーケティング(RLSA)の基本的な概要と、その核となるオーディエンスリストの種類について詳しく解説してまいりました。これらの知識を基に、ここからはより実践的な側面、すなわちRLSAを導入することで企業が得られる具体的なメリットと、運用する上で留意すべきデメリットについて、深く掘り下げていきます。どのような広告手法にも光と影が存在します。RLSAのメリットを最大限に引き出し、デメリットを巧みに回避するためには、双方の特性を正確に理解しておくことが極めて重要です。この章を通じて、RLSAを戦略的に導入・運用するための確固たる判断基準を構築していきましょう。

検索広告向けリマーケティング(RLSA)のメリット

RLSAを導入することで得られるメリットは多岐にわたりますが、特に獲得型広告としての成果に直結する重要な利点として、以下の3点が挙げられます。

  • 一度接点を持った確度の高いユーザーに再訴求できるため、圧倒的に高い成果が見込める
  • 通常の検索広告では採算が合わず挑戦できなかったビッグキーワードで、効率的に上位表示を狙える
  • 入札単価と広告クリエイティブを出し分けることで、広告費用対効果(ROAS)を最大化できる

以下、これらのメリットがなぜ生まれるのか、その論理的な背景と具体的な効果について詳しく解説します。

一度サイトに訪れたユーザーに対して訴求できるので、高い成果が見込める

一般的なウェブ広告の統計として、広告をクリックしてサイトを訪れたユーザーのうち、実に9割以上が初回訪問ではコンバージョン(商品購入や問い合わせ)に至らずに離脱してしまう、というデータがあります。これは、私たち自身の普段の消費行動を振り返ってみても容易に理解できるでしょう。初めて目にした広告をクリックして、その場ですぐに商品を購入したり、サービスに申し込んだりすることは稀であり、多くの場合、一度サイトを離れてから他社製品と比較したり、口コミを調べたり、あるいは時間を置いて冷静に検討したりするものです。しかし重要なのは、離脱したユーザーの全てが興味を失ったわけではないということです。時間が経過する中で、潜在的なニーズが顕在化し、商品やサービスへの関心度や購買意欲が再び高まるユーザーは決して少なくありません。RLSAの最大の強みは、まさしくこの「関心度が再燃した決定的な瞬間」を捉えられる点にあります。一度自社サイトを訪れ、製品やサービスについて認知・理解しているユーザーが、再び関連キーワードで検索するという行動は、そのユーザーが比較検討の最終段階に入っている、あるいは購入を決意する直前であるという極めて強力なシグナルです。このような「ゴールに近い」ユーザーに限定して広告を配信できるため、RLSAのコンバージョン率(CVR)は、新規ユーザーを対象とした通常の検索広告と比較して、著しく高くなる傾向にあります。これは単なる感覚的な話ではなく、多くの企業の広告運用データによって裏付けられている事実です。見込みのないユーザーへの無駄な広告表示を減らし、最も可能性の高いユーザーに集中的にアプローチできるRLSAは、獲得効率を劇的に改善するポテンシャルを秘めているのです。

通常の検索連動型広告ではチャレンジできないようなキーワードで訴求することができる

検索広告向けリマーケティング(RLSA)は、キーワード戦略の自由度を大きく広げる効果も持っています。通常の検索広告において、多くの企業が頭を悩ませるのが、いわゆる「ビッグキーワード」の扱いです。例えば、注文住宅を販売するハウスメーカーの例で考えてみましょう。「住宅」や「新築」、「一戸建て」といったビッグキーワードは、検索ボリュームが非常に大きく、多くの潜在顧客にリーチできる可能性がある一方で、競合がひしめき合っているためクリック単価(CPC)が極めて高騰しがちです。そのため、このようなキーワードで広告を出稿しても、クリック数は稼げるものの、コンバージョンに繋がる割合が低く、結果として顧客獲得単価(CPA)が採算ラインを大幅に超えてしまうケースがほとんどです。しかし、RLSAを組み合わせることで、この状況は一変します。広告の配信対象を「過去に自社のウェブサイトを訪問したことがあるユーザー」に限定すれば、話は別です。なぜなら、このユーザーリストに含まれる人々は、既に自社のブランドや物件についてある程度の知識や興味を持っている「見込み顧客」だからです。彼らは、単に「住宅」と検索しているのではなく、「(あなたの会社を比較検討した上で)住宅を探している」可能性が高いのです。このような確度の高いユーザーに限定できるのであれば、たとえクリック単価の高いビッグキーワードであっても、費用対効果が合う可能性が飛躍的に高まります。さらに、より戦略的なキーワード拡張も可能になります。例えば、自社のサイトを訪問したユーザーが、次に「家具 インテリア」や「住宅ローン 金利」、「土地探し コツ」といった、少し離れた関連キーワードで検索したとします。これらのキーワードは、住宅購入の検討プロセスで必ず発生する検索行動です。ここでRLSAを活用し、「〇〇ホームがご提案する家具プラン」「提携ローンなら金利優遇」といった広告を表示させることで、検討のあらゆる段階でユーザーとの接点を持ち続け、自社を第一想起させることが可能になります。このように、RLSAは守りの効率化だけでなく、攻めのキーワード戦略を実現するための強力な武器となるのです。

不要なコストを削減することができる

広告運用における成功とは、単にコンバージョン数を増やすことだけではありません。いかに無駄なコストを削減し、投資収益率(ROI)を最大化するかという視点が不可欠です。RLSAは、この「コスト削減」という側面においても絶大な効果を発揮します。通常の検索広告では、ターゲティングの軸がキーワードのみであるため、意図しないユーザーに広告が表示・クリックされてしまうケースが頻繁に発生します。その典型的な例が、「既にコンバージョンに至ったユーザー」への広告配信です。例えば、あるユーザーが広告経由で商品を購入したとします。しかし、その後もそのユーザーが関連キーワードで検索を続けた場合、広告主の意図とは無関係に、再度同じ広告が表示され、クリックされてしまう可能性があります。これは、広告主にとっては完全な無駄コストです。しかし、RLSA(特にカスタマーマッチ)を活用すれば、この問題をスマートに解決できます。「商品購入済みの顧客リスト」を作成し、そのリストをキャンペーンの「除外オーディエンス」として設定するだけで、コンバージョン済みのユーザーに対しては広告が表示されないように制御できるのです。これにより、本来新規顧客の獲得に使うべきであった広告予算を、既存顧客に誤って投下してしまうという無駄を根本から断ち切ることができます。同様に、「明らかにターゲットではないと判断される行動を取ったユーザー」を除外することも可能です。例えば、「サイト訪問後、5秒以内に直帰したユーザー」や「採用情報ページのみを閲覧したユーザー」などは、商品購入の可能性が低いと考えられます。これらのユーザーを除外リストに追加することで、広告配信の精度をさらに高め、よりコンバージョン見込みの高いユーザー層に予算を集中させることが可能になります。このように、RLSAは「誰に配信するか」だけでなく、「誰に配信しないか」を定義することで、広告費の漏れを防ぎ、費用対効果を極限まで高めることができるのです。

検索広告向けリマーケティング(RLSA)のデメリット

検索広告向けリマーケティング(RLSA)は、これまで述べてきたように極めて強力なメリットを持つ広告手法ですが、万能というわけではありません。実務上、明確なデメリットや注意すべき制約が存在します。厳密に言えば、手法そのものに本質的な欠陥があるわけではなく、その効果を発揮させるための「前提条件」があると捉えるのが適切です。この前提条件を理解せずに導入を進めても、期待した成果を得ることはできません。RLSAの唯一かつ最大のデメリットとして挙げられるのは、以下の点です。

  • 広告を配信するために、一定数以上のユーザーリスト(オーディエンスサイズ)が必要である

この制約について、その具体的な内容と背景、そして乗り越えるための考え方を詳しく解説します。

リストが1,000件以上ない場合は出稿できない

検索広告向けリマーケティング(RLSA)を実際に運用する上で、最も重要な制約がこの「最低リストサイズ要件」です。具体的には、Google広告の検索キャンペーンでRLSAを利用する場合、オーディエンスリストに含まれる、過去30日間でアクティブなユーザー(Cookie)の数が1,000人以上でなければ、広告が配信されません。Yahoo!広告のサイトリターゲティング(検索)においても、同様にユーザーリストのリーチ数が原則として1,000件以上必要とされています。つまり、ウェブサイトへの訪問者数が少ない、立ち上げたばかりのサービスやニッチな商材を扱っているビジネスの場合、そもそもRLSAを実施するためのスタートラインに立てない可能性があるのです。この制約が設けられている主な理由は、ユーザーのプライバシー保護にあります。リストサイズが小さすぎると、広告の表示・非表示から特定の個人を推測できてしまうリスクが高まるため、プラットフォーム側が個人を特定できない規模のユーザー数を最低条件として課しているのです。RLSAが「誰に」配信するかを特定するターゲティング手法である性質上、この制約は避けられません。リストサイズが少ない状態で無理に配信しようとしても、インプレッションがほとんど発生せず、効果を期待することは極めて困難です。したがって、RLSAの導入を検討する際は、まず自社のウェブサイトやアプリが、この「1,000リスト」というハードルをクリアできるだけのトラフィック(訪問者数)を確保できているかを確認することが、全ての始まりとなります。もしトラフィックが不足している場合は、RLSAの導入以前に、SEO対策や他の広告手法を用いて、まずはサイトへの集客力を高める施策に注力する必要があります。

 

検索広告向けリマーケティング(RLSA)の活用シーン

ここからは、RLSAの理論的な側面から一歩踏み込み、実際のビジネスシーンでどのように活用すれば成果に繋がるのか、具体的な活用シナリオを3つの主要なパターンに分類して詳細に解説していきます。RLSAは単一の機能ではなく、その使い方次第で多様な戦略を実現できる柔軟なツールです。ここで紹介する活用シーンを参考に、ぜひ自社のビジネス課題に合わせた最適な運用方法を見つけてください。

1. 通常の検索連動型広告では出稿できなかったキーワードに対して出稿する場合

この活用法は、RLSAを「攻めのキーワード戦略」として用いるケースです。メリットの項でも触れましたが、RLSAは今までコスト効率の観点から手を出せなかったビッグキーワードや、一見関連性が低いように思える潜在層向けのキーワードへの挑戦を可能にします。ここで重要になるのが、「6W2H」のようなフレームワークを用いて、顧客の検索行動の裏にある文脈やニーズを深く洞察し、キーワードを拡張していく思考です。例えば、あなたが「ダイエット効果のある青汁」を販売しているとします。通常の検索広告であれば、「青汁 ダイエット」や「痩せる 青汁」といった直接的なキーワードが中心になるでしょう。しかし、RLSAを組み合わせることで、より創造的なアプローチが可能になります。顧客が「なぜ」痩せたいのかを考えてみましょう。その動機は人それぞれです。ここでシーン(When)や目的(Why)で切り取ってみると、「夏の沖縄旅行のため」「友人の結婚式に出席するため」「大事なプレゼンを成功させるため」「同窓会で昔の友人を見返すため」など、様々な具体的なシーンが浮かび上がってきます。これらのニーズを踏まえ、「一度自社の青汁サイトを訪れたユーザー」というオーディエンスリストに対して、彼らが「結婚式 ドレス」や「プレゼン コツ」といったキーワードで検索した際に、「そのお腹で大切な日を迎えますか?あの青汁でラストスパート」といった、ドキッとさせるような、かつ自分事として捉えやすい広告文を配信するのです。通常のユーザーにこの広告を見せても全く響きませんが、既にあなたの青汁を知っているユーザーであれば、「そういえば、あの青汁があったな」と再認識し、購入を後押しする強力な一打となり得ます。このように、RLSAはキーワードとユーザーの文脈を掛け合わせることで、新たなコンバージョン機会を創出するのです。

2. 通常の検索連動型広告(新規顧客)と、一度サイトに訪れたユーザーで、同じキーワードでも訴求を変えたい場合

この活用法は、ユーザーの検討段階に応じてコミュニケーションを最適化する、RLSAの王道とも言える戦略です。同じキーワードで検索していても、新規のユーザーと、一度サイトを訪れたことのある再訪ユーザーとでは、求めている情報や心理状態が全く異なります。この違いを無視して同じ広告、同じランディングページ(LP)を表示させていては、機会損失を生むだけです。ここで重要なのは、再訪ユーザーの行動から「彼らが何に迷い、何に不安を感じているのか」という仮説を立てることです。例えば、一度サイトを訪れて商品をカートに追加したものの、購入せずに離脱し、数日後に再度同じ商品名で検索してきたユーザーがいるとします。このユーザーは、商品自体には魅力を感じているものの、「送料が高いのでは?」「もっと安い店があるのでは?」「このサイトは信頼できるのか?」といった、何らかの購入障壁に直面して迷っている可能性が高い、という仮説を立てることができます。この仮説に基づき、RLSAを用いてこのユーザーにだけ特別なアプローチを行います。通常のLPに直接誘導するのではなく、間に「ブリッジページ」と呼ばれるクッションページを挟むのです。このブリッジページには、「購入を迷われているあなたへ」といった見出しと共に、「愛用者のリアルな口コミ・評判」「他社製品との徹底比較」「今だけの限定送料無料キャンペーンのお知らせ」といった、ユーザーの不安を解消し、購入を後押しするようなコンテンツを掲載します。あるいは、もっとシンプルに、広告文そのものを「お買い忘れはございませんか?〇〇(商品名)の最終確認はこちら」といった、パーソナライズされたメッセージに変えるだけでも効果は絶大です。このように、ユーザーの心理状態に寄り添ったコミュニケーション設計を行うことで、離脱したユーザーを再びコンバージョンへと導くことが可能になります。

3. 通常の検索連動型広告(新規顧客)と、一度サイトに訪れたユーザーで、同じキーワードでも入札を変えてより成果をあげたい場合

この活用法は、広告予算を最も効率的に投下し、費用対効果(ROAS)を最大化するための、RLSAの最も基本的ながら非常に重要な戦略です。全てのユーザーに対して一律の入札単価を設定するのは、効率的な広告運用とは言えません。コンバージョンに至る可能性が高いユーザーに対しては、より多くの予算を投じてでも広告の表示機会を増やし(掲載順位を上げ)、逆に可能性の低いユーザーへの出費は抑えるべきです。RLSAは、この「入札単価の強弱調整」を精緻に行うことを可能にします。この戦略が特に有効なのは、リピート購入が見込める商材や、検討期間が比較的長い商材です。逆に、一度サイトを訪れて購入しなかったユーザーが、その後二度と購入する可能性が低いような商材(例えば、緊急性の高い鍵開けサービスなど)では、この手法の効果は限定的です。具体的な使い方としては、例えば前述の青汁のECサイトで、「サイトに一度でも訪れたことがあるユーザー」というリストを作成し、そのリストに対して入札単価の比率を「+50%」に設定します。これにより、このリストに含まれるユーザーが「青汁 効果」といったキーワードで検索した際に、通常のユーザーよりも高い入札単価でオークションに参加することになり、結果として広告がより上部に、より頻繁に表示されるようになります。さらに、この入札比率の調整は、リストの質に応じてより細かく設定することが可能です。「トップページだけを見たユーザー」には+20%、「商品詳細ページを見たユーザー」には+50%、「カートに商品を入れたユーザー」には+100%といったように、コンバージョンへの近さに応じて入札比率に傾斜をかけることで、広告予算を最も確度の高いユーザーに集中投下し、機会損失を最小限に抑えながら、全体のCPAを劇的に改善することができます。これは、RLSAの「モニタリング」設定を活用することで、既存のキャンペーンに簡単に追加できる強力なチューニング手法です。

検索広告向けリマーケティング(RLSA)の注意点

ここまで、RLSAの具体的な活用方法を中心に解説し、その強力なポテンシャルについてイメージを掴んでいただけたかと存じます。しかし、実際にRLSAを運用し、継続的に成果を上げていくためには、意識しておくべき重要な注意点がいくつか存在します。これらの注意点を軽視すると、せっかく導入したRLSAが期待通りの効果を発揮しないばかりか、かえって非効率な運用に陥ってしまう可能性さえあります。RLSAを成功に導くために、以下の3つの重要なポイントを必ず念頭に置いて運用に臨んでください。

  • アクティブなユーザーの数が最低要件(1,000リスト)を下回ると広告が配信されない
  • ユーザーのプライバシーに関わるセンシティブな内容のターゲティングは固く禁じられている
  • ターゲティングの成果は、オーディエンスリストの「質」によって完全に決まる

以下、これらの注意点について、その背景と具体的な対策を詳しく解説していきます。

 

アクティブなユーザーの数が少ないと広告を配信することができない

これはデメリットの項でも触れましたが、運用上の注意点として改めて強調すべき最重要ポイントです。RLSAは、オーディエンスリスト内のアクティブユーザー数がGoogle広告で1,000人、Yahoo!広告でも同様に1,000件という最低リーチ数を満たさなければ、広告配信が開始されません。ここで重要なのは、「リストに登録された累計ユーザー数」ではなく、「過去30日間でアクティブなユーザー数」が基準となる点です。つまり、一度リストの条件を満たして配信が開始されたとしても、その後サイトへのトラフィックが減少し、アクティブユーザー数が1,000人を下回ってしまうと、広告配信は自動的に停止してしまいます。特に、リストを細かくセグメントしすぎた場合に、この問題が発生しやすくなります。例えば、「商品Aのページを閲覧し、かつ商品Bのページも閲覧し、さらに滞在時間が5分以上だったユーザー」というように、条件を絞り込みすぎると、リストの質は高まる一方で、リストの母数(ボリューム)が減少し、最低要件を満たせなくなるリスクがあります。RLSAを安定的に運用するためには、常にリストサイズを管理画面で監視し、1,000人を下回りそうであれば、リストの条件を少し緩和する(例:有効期間を30日から60日に延ばすなど)といった調整が必要になります。根本的には、RLSAの土台となるウェブサイト自体に、継続的に質の高いトラフィックを集めるための施策(SEO、コンテンツマーケティング、他の広告など)が不可欠であることを忘れてはなりません。

センシティブな内容にはリーチすることができない

GoogleやYahoo!といったプラットフォームは、ユーザーのプライバシー保護を非常に重視しており、広告主がRLSAを利用して個人のデリケートな情報に関連するターゲティングを行うことを厳しく禁止しています。これは、広告によってユーザーが精神的な苦痛を受けたり、差別的な扱いを受けたりすることを防ぐための重要なポリシーです。広告主は、この「パーソナライズド広告に関するポリシー」を遵守する義務があります。具体的に「センシティブな情報」と見なされるカテゴリには、以下のようなものが含まれます。

  1. 個人的な苦難: 健康状態(特定の病気、コンプレックスに関する悩み、精神的な問題など)、経済的な困窮、人間関係の悩み(離婚、死別など)、犯罪歴といった、個人の困難な状況に関連するターゲティング。例えば、「うつ病の治療法」に関するサイトを訪れたユーザーリストを作成し、広告を配信することはできません。
  2. アイデンティティや信条: 人種や民族、宗教や哲学的信条、性的指向(LGBTQ+関連など)、政治的所属といった、個人の根源的なアイデンティティや信条に基づくターゲティング。例えば、特定の宗教団体のウェブサイト訪問者リストを作成することはポリシー違反となります。
  3. 性的な興味や関心: 成人向けのコンテンツや、性的な関心を暗示するようなターゲティング。

これらのポリシーに違反した場合、広告アカウントの停止といった厳しいペナルティが科される可能性があります。特に、健康、金融、法律といった分野のサービスを扱う場合は、意図せずポリシーに抵触してしまうことのないよう、広告を作成・設定する前に、必ず公式のポリシーガイドラインに詳細に目を通し、細心の注意を払う必要があります。

ターゲティングの質はリストの質で決まる

RLSAの成果は、キャンペーン設定の巧みさや広告クリエイティブの秀逸さ以前に、その土台となる「オーディエンスリストの質」によって、ほぼ全てが決まると言っても過言ではありません。質の低いリスト、つまりコンバージョンに至る可能性の低いユーザーが大量に含まれたリストに対して、どれだけ入札単価を強化し、魅力的な広告を配信しても、コスト効率が悪化するだけです。まさに「ゴミを入れればゴミしか出てこない(Garbage In, Garbage Out)」の原則が、ここでも当てはまります。例えば、懸賞やポイント獲得のみを目的としてサイトを訪れる、いわゆる「ポイントハンター」と呼ばれるユーザー層がリストの大部分を占めていた場合、彼らは商品やサービス自体に興味がないため、コンバージョン率は著しく低くなります。また、単純に「全訪問者」といった大雑把なリストを作成してしまうと、操作ミスでサイトに迷い込んだユーザーや、全くターゲットではないユーザーも大量に含まれてしまい、リスト全体の質が希釈されてしまいます。RLSAで真に成果を上げるためには、リストを作成する段階から、「どのような行動を取ったユーザーが、自社にとって真に価値のある見込み顧客なのか」を深く定義し、その定義に基づいてリストを設計することが不可欠です。そして、その質をさらに高めるために、「除外設定」を戦略的に活用することが極めて重要になります。質の低いユーザーを積極的に除外することで、リストの純度を高め、広告予算を本当に価値のあるユーザーにのみ集中させることができるのです。

 

質の高いユーザーリストを作る上で考慮すべき点

では、具体的に「質の高いユーザーリスト」とはどのようなものなのでしょうか。そして、その質を担保するためには、どのような点を考慮し、どのようなユーザーを除外すべきなのでしょうか。このセクションでは、成果に直結するリスト構築のための具体的な考え方とテクニックを解説します。

質の高いユーザーリストとは

質の高いユーザーリストの定義は、極めてシンプルです。それは、「リスト内に含まれる、コンバージョンに至る可能性が高いユーザーの割合(密度)が、限りなく高いリスト」です。リストの総数がいくら多くても、その中に含まれる見込み顧客の割合が低ければ、それは質の低いリストです。例えば、総数1,000人のユーザーリストAとBがあるとします。リストAには、コンバージョンに近いと想定されるユーザーが500人含まれています。一方、リストBには、コンバージョンに近いユーザーが100人しか含まれていません。この場合、広告を配信すべきは、言うまでもなくリストAです。リストBに配信した場合、残りの900人の興味のないユーザーにも広告費を費やすことになり、CPAは著しく悪化するでしょう。RLSAの目標は、コンバージョンを最大化することです。そのためには、リストに含まれるユーザーができるだけコンバージョンに近い、純度の高い見込み顧客で構成されている状態を目指すべきなのです。この「リストの質」と「コンバージョン率」は、明確な比例関係にあると断言できます。

質の高いユーザーリストでの除外設定

質の高いリストを構築するためには、確度の高いユーザーを「含める」ことと同時に、確度の低いユーザーを「除外する」という両輪のアプローチが不可欠です。以下に、一般的に除外を検討すべきユーザーの代表例を挙げます。

  • 直帰ユーザーの除外: ウェブサイトのトップページや広告のランディングページに訪問したものの、他のページに一切遷移することなく、数秒でサイトを離脱した「直帰ユーザー」は、商品やサービスへの関心が低い可能性が極めて高いと考えられます。Googleアナリティクスのリストを活用し、「滞在時間が10秒未満のユーザー」や「閲覧ページ数が1ページのユーザー」などを除外することで、リストのノイズを大幅に削減できます。
  • 特定のページ訪問者の除外: ビジネスの目的と関係のないページを訪問したユーザーは、除外の対象となります。例えば、「採用情報ページ」や「IR情報ページ」の訪問者は、顧客ではなく求職者や投資家である可能性が高いです。また、既に取引のある顧客が利用する「マイページ」や「サポートセンター」への訪問者も、新規獲得を目的とするキャンペーンからは除外すべきでしょう。
  • コンバージョン済みユーザーの除外: 最も基本的かつ重要な除外設定です。「サンクスページ(購入完了ページや問い合わせ完了ページ)」に到達したユーザーは、必ず除外リストに追加し、無駄な広告配信を停止させましょう。これにより、広告費を純粋な新規顧客獲得に集中させることができます。
  • ポイント獲得目的ユーザーの除外: もし、ポイントサイトなどからの集客を行っている場合、その参照元(リファラー)からの流入ユーザーを除外することも有効な手段です。彼らはポイント獲得が目的であり、製品自体への関心は低いケースが多いためです。

このように、自社のビジネスにとって「見込みが薄い」と判断されるユーザーを丁寧に取り除いていくことで、オーディエンスリストの純度は着実に高まり、RLSAの成果に直結するのです。

 

検索向けリマーケティング広告の設定方法

ここからは、実際にGoogle広告の管理画面やGoogle広告エディターを用いてRLSAを設定する具体的な手順を解説します。理論を理解した後は、それを実行に移すための操作方法を習得することが重要です。ここでは、大きく分けて「オーディエンスリストの作成方法」と、作成したリストを「キャンペーンや広告グループに追加する方法」の二段階で説明を進めます。

Google広告管理画面での設定方法

検索連動型広告設定

本記事では、RLSAのリスト設定に焦点を当てるため、検索連動型広告のキャンペーンや広告グループ、キーワード、広告文の基本的な作成方法についての詳細な解説は割愛させていただきます。基本的な設定方法について改めて確認されたい方は、以下の記事をご参照ください。

https://digima-labo.com/8/

リストの作成方法

標準のリマーケティングリスト

これはウェブサイト訪問者に基づく最も基本的なリストです。

まず、Google広告の管理画面上部の「ツールと設定」から、「共有ライブラリ」内にある「オーディエンス マネージャー」に移動します。左側のメニューから「データソース」を選択し、Google広告タグが正しく設定されていることを確認してください。タグが未設定の場合は、画面の指示に従い、ウェブサイトにリマーケティングタグを設置します。

次に、左側のメニューで「オーディエンスリスト」を選択し、青い「+」ボタンをクリックして「ウェブサイトを訪問したユーザー」を選択します。

設定画面では、以下の項目を丁寧に入力していきます。

  1. オーディエンス名: 後から管理しやすいように、具体的で分かりやすい名前を付けます。「サイト全体_過去30日」や「料金ページ閲覧者_過去90日」など、命名規則を設けることを強く推奨します。
  2. リストのメンバー: プルダウンから「いずれかの条件に一致するページの訪問者」などを選択します。
  3. ページのルール指定: ここでリスト化するユーザーの条件を定義します。「URL」「参照URL」「ページタイトル」などを用いて、特定のページを訪問したユーザーを指定します。例えば、「URL」「含む」「/price/」と設定すれば、料金ページを閲覧したユーザーのリストが作成できます。「AND」や「OR」の条件を組み合わせることで、より複雑なセグメントも作成可能です。
  4. 初期リストサイズ: 過去30日間のデータを含めるか、空のリストから始めるかを選択します。通常は「過去 30 日間のデータを含める」で問題ありません。
  5. 有効期間: ユーザーをリストに保持する期間を設定します。最長で540日まで設定可能ですが、商材の検討期間に合わせて適切な長さを設定することが重要です。
アプリのリマーケティングリスト

アプリユーザーを対象とするリストです。

オーディエンスマネージャーの「+」ボタンから「アプリユーザー」を選択します。

  1. オーディエンス名: 同様に分かりやすい名前を設定します。
  2. リストのメンバー: 「アプリ内での特定の操作を行ったユーザー」「アプリの全ユーザー」「最近アプリを使用した、または使用しなかったユーザー」などから、目的に合ったものを選択します。
  3. アプリ: 対象となるアプリを選択します。事前にFirebaseとの連携など、データソースの設定が必要です。
  4. その他設定: 有効期間などを設定し、リストを作成します。
動画リマーケティングリスト

YouTubeチャンネルの視聴者を対象とするリストです。

まず、「ツールと設定」の「設定」内にある「リンクされたアカウント」から、対象のYouTubeチャンネルとGoogle広告アカウントをリンクさせておく必要があります。

リンク完了後、オーディエンスマネージャーの「+」ボタンから「YouTubeユーザー」を選択します。

  1. オーディエンス名: 分かりやすい名前を設定します。
  2. リストのメンバー: 「特定の動画を視聴」「チャンネル登録」「高評価」など、豊富なプルダウンメニューからユーザーのアクションを選択できます。
  3. YouTubeチャンネル: リンク済みのチャンネルを選択します。
  4. その他: 初期リストサイズや有効期間を選択してリストを作成します。
Googleアナリティクスのリマーケティングリスト

Googleアナリティクス(GA4)上で作成し、Google広告にインポートするリストです。

まず、Googleアナリティクスにログインし、「管理」画面に移動します。「プロパティ」列の「オーディエンス」をクリックします。

「新しいオーディエンス」をクリックし、オーディエンスの作成を開始します。「カスタムオーディエンスを作成する」か、GA4が提案するテンプレートを利用します。ここで「セッションの参照元がgoogle / cpc」「かつ」「購入イベント数が1以上」といった、Google広告のディメンションと組み合わせた複雑な条件設定が可能です。オーディエンス名、有効期間などを設定し、重要なのが「オーディエンスのリンク先」です。ここで、対象のGoogle広告アカウントを選択し、チェックを入れることで、作成したリストがGoogle広告のオーディエンスマネージャーに自動で共有されます。

カスタマーマッチ(顧客の連絡先情報を使用)

自社保有の顧客リストを使用する方法です。

オーディエンスマネージャーの「+」ボタンから「顧客リスト」を選択します。

  1. オーディエンス名: 分かりやすい名前を設定します。
  2. アップロードするデータ: メールアドレス、電話番号、住所など、アップロードするデータの種類を選択します。
  3. ファイルを選択: CSV形式などで整形した顧客データファイルをアップロードします。データはアップロード前に必ずハッシュ化(暗号化)することが推奨されています。
  4. ポリシーへの同意: カスタマーマッチのポリシーに同意するチェックボックスにチェックを入れます。
  5. 有効期間: リストの有効期間を設定します。

これらの手順で作成したリストを、次にキャンペーンや広告グループに追加していきます。

リストの追加

作成したオーディエンスリストを、既存の検索キャンペーンまたは広告グループに紐付けます。

対象のキャンペーンまたは広告グループを選択し、左側のメニューから「オーディエンス」に移動します。鉛筆アイコンの編集ボタンをクリックし、「オーディエンスセグメントを追加」を選択します。

  1. 追加先: 広告グループまたはキャンペーンのどちらにリストを適用するかを選択します。
  2. オーディエンスの設定: ここがRLSAの最も重要な設定項目です。「モニタリング」か「ターゲット設定」のどちらかを選択します。
    • ターゲット設定: 選択したオーディエンスリストに含まれるユーザーにのみ広告が配信されます。他のユーザーには一切配信されません。これは、活用シーンの①「RLSA限定で特定のキーワードに出稿する」場合に選択します。
    • モニタリング: 既存のターゲティング(キーワードなど)はそのままに、選択したオーディエンスリストに含まれるユーザーのパフォーマンスを監視し、彼らにだけ入札単価を調整することができます。リスト外のユーザーにも広告は配信されます。これは、活用シーンの②③「訴求や入札単価を出し分ける」場合に選択します。
  3. リストの選択: 「閲覧」タブから、先ほど作成したオーディエンスリストを選択します。
  4. 保存: 最後に保存ボタンを押して完了です。

「モニタリング」設定で、活用シーン③のように入札に強弱をつけたい場合は、「オーディエンス」画面の一覧で対象リストの「入札単価調整」列にある鉛筆アイコンをクリックし、「引き上げ」または「引き下げ」で比率(%)を入力します。例えば、「50」と入力すれば、入札単価が50%引き上げられます。

Google広告エディターでの設定方法

大量のキャンペーンや広告グループに一括でRLSA設定を適用したい場合は、Google広告エディターの利用が非常に効率的です。ただし、Google広告エディターでは「ユーザーリストの作成」自体はできません。あくまで、管理画面で作成済みのリストをキャンペーンや広告グループに紐付ける作業のみが可能です。

まず、Google広告エディターを開き、最新の変更をダウンロードします。

画面左下の管理ツリーから「キーワードとターゲット設定」を展開します。

 

その中から「ユーザーリスト」を選択します。

データビューの上部にある「ユーザーリストを追加」ボタンをクリックし、「キャンペーン単位のユーザーリスト」か「広告グループ単位のユーザーリスト」かを選択します。

ポップアップウィンドウが開くので、追加したいオーディエンスリストを選択し、「OK」をクリックします。

次に、右側の編集パネルで詳細を設定します。ここで、管理画面と同様に「入札単価調整比」や、最も重要な「設定(ターゲット設定 / モニタリング)」を選択できます。

設定が完了したら、最後にエディター上部の「送信」ボタンを押し、変更内容をGoogle広告アカウントに反映させます。

以上で、検索広告向けリマーケティング(RLSA)の基本的な設定は終了です。

検索広告向けリマーケティング(RLSA)のまとめ

本記事では、検索広告向けリマーケティング(RLSA)について、その根幹をなす仕組みから、具体的なメリット、戦略的な活用シーン、そして実務に即した詳細な設定方法まで、多角的に解説してまいりました。RLSAは、一度自社の商品やサービスに興味を示した「最も成果に近いユーザー」が、再び購買意欲を最高潮に高めて検索行動を起こした、その決定的な瞬間を捉えてアプローチできる、極めて費用対効果の高い広告手法です。通常の検索広告やディスプレイ広告のリマーケティングとは一線を画し、ユーザーの「過去の行動」と「現在の意図」を掛け合わせることで、広告配信の精度を飛躍的に向上させることができます。しかし、その強力な効果を発揮させるためには、いくつかのハードルが存在することも事実です。特に「最低1,000件のリストサイズ」という要件は、多くの企業にとって最初の関門となるでしょう。また、リストを確保できたとしても、そこからいかにしてノイズを除外し、コンバージョンに近いユーザーだけで構成された「質の高いリスト」を構築・維持していくか、という継続的な努力と分析が求められます。設定項目も多岐にわたり、一見すると難易度が高く感じられるかもしれません。ですが、RLSAは、広告予算の無駄を徹底的に排除し、獲得機会の損失を最小限に抑えることができる、現代のデジタルマーケティングにおいて不可欠な武器です。本記事で解説した内容を参考に、まずは自社のサイト訪問者に基づいた基本的なリストを作成し、「モニタリング」設定で入札単価を少しだけ強化してみる、といった小さな一歩からでも構いません。ぜひこの機会に導入をご検討いただき、その絶大な効果を実感していただければ幸いです。

こちらの記事では、基本となる通常の検索連動型広告について、その全体像を解説しております。RLSAと併せて理解を深めることで、より強固な広告戦略を構築できますので、ぜひご参照ください。

Google動的検索広告(DSA)とは?設定から最適化、応用まで徹底解説
2021-02-04 18:34
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