近年、Instagramで発見タブを利用しているユーザーの数は、増加傾向にあります。
ユーザーが増えているところに広告を出稿したい・投稿を視聴してもらいたいと考える企業や広告主は、決して少なくありません。そのため、多くの企業や広告主がInstagramの発見タブに広告を配信しており、魅力的なビジュアルや「刺さる投稿」でバズを出しています。
発見タブでバズを出すためには、アルゴリズムの理解が必要不可欠です。
今回の記事では、前半に「発見タブの特徴やメリット」について解説し、後半で「発見タブ広告のメリットや設定方法」について解説していきます。
Instagramでバズる投稿をしたい方や、発見タブのアルゴリズムを理解したい人・発見タブ広告の出稿を計画している人におすすめできる内容となっているので、ぜひ参考にしてください。
Instagram発見タブとは
Instagramの発見タブとは、Instagramのアプリを起動させた時に「画面の下部」にある虫眼鏡マークに表示される投稿画面です。ユーザーの興味関心に近い投稿をレコメンド・検索できる機能として多くのユーザーに利用されています。
パソコン版だと、以下の画像の「コンパス」マークをクリックすれば、投稿された画像や動画が表示可能です。
アカウントのユーザーが「過去に閲覧したことがある投稿」などから、Instagramのアルゴリズムがユーザーの興味関心・嗜好などを分析して、関連性の高い投稿を「発見タブ」に表示する…という仕組みになっています。
例えば、動物に関する投稿をよく見る人には「動物に関する投稿」がおすすめされたり、エンタメ系の投稿を好む人には「エンタメ系の投稿」がおすすめされ、自分のアカウントの発見タブに表示されるというわけです。
このように、発見タブを利用することで、ユーザーと関連性の高い投稿が閲覧できるサービスが「Instagram発見タブ」の機能です。
Instagram発見タブの機能
発見タブは、スマートフォンの画面下部の虫眼鏡マークや、パソコンでのコンパスアイコンをクリックすることで表示されます。
ユーザーの興味関心に近いアカウントが、Instagramのアルゴリズムによって自動的に選択され、その投稿をユーザーが使用・閲覧しているデバイスに表示される…という仕組みです。
発見タブには「フィード投稿」と「リール投稿」の2種類の形式の投稿があり、数多くの「静止画像の投稿」と「動画の投稿」が入り混じった形で表示されるので、ユーザーはスクロールしながら気に入った投稿を探すことができます。
基本的には「ユーザーがまだフォローしていない」アカウントからの投稿が自動的に表示される仕様です。
Instagramの発見タブは、独自のアルゴリズムによりピックアップされた投稿の中から「興味関心のある投稿」や「魅力的なアカウント」を見つけられるフィールドとして、これからも利用者数・閲覧数ともに増加していくでしょう。
発見タブの主な機能は、以下の4種類です。
- ネームタグ(現在はQRコードに統一)
- 検索
- トピックチャンネル
- パーソナライズされた投稿の閲覧
以下で詳しく解説していきます。
発見タブの機能「ネームタグ」
発見タブの機能である「ネームタグ」は、ユーザー自身のInstagramアカウントが記録されているQRコードのことで、友達や知人に自身のアカウントを教える時に使用されていたものです。
ネームタグの前は、ハッシュタグ検索で「ユーザーネーム」を検索しないとフォローができなかったので、ネームタグの登場で格段に便利になりました。
しかし、2020年に「ネームタグ」が廃止され、現在はQRコードに統一されています。
QRコードは、店頭のチラシや名刺に印刷が可能なので、いろいろな場面でユーザーや顧客に「アカウントのフォロー」を薦めることが可能です。
また、InstagramのユーザーでなくてもQRコードを読み取ってもらえるため、より多くの人からのアプローチが期待できるでしょう。
発見タブの機能「検索」
発見タブの検索機能を利用して、任意のキーワードで検索することも可能です。
検索機能を利用して、いろいろなジャンルの検索が可能で、検索窓に任意のキーワードを入力すれば、キーワードに沿った各ジャンルに当てはまるアカウントやハッシュタグが表示されます。
検索できる代表的なジャンルは、以下の4種類です。
- 上位検索
- アカウント
- タグ
- 場所
発見タブの機能「トピックチャンネル」
発見タブの中には「トピックチャンネル」という多様なトピックに特化した「カテゴリ機能」が搭載されています。
代表的なトピックは、以下の14種類です。
- IGTV
- ショップ
- 旬の話題
- 旅行
- 建築物
- インテリアデザイン
- アート
- 食べ物
- スタイル
- テレビ/映画
- DIY
- 音楽
- スポーツ
- 美容
それぞれがInstagramで人気の高い投稿ジャンルで、興味関心のあるユーザーの数が多いトピックになります。
発見タブの機能「パーソナライズされた投稿の閲覧」
「パーソナライズされた投稿の閲覧」とは、
①ユーザーが普段から検索や「いいね」「保存」をしている投稿をInstagramのアルゴリズムが自動計算。
②その対象となる投稿をおこなっているアカウントと、自身の関連度を割り出す。
③そこから、自身が興味関心を持つアカウントに類似したアカウントをリストアップ。
④その中から、複数回に分けて投稿を選択し、発見タブに表示する。
という流れで、ユーザーが使用するデバイスに表示されます。
Googleと同様に、数百種類以上の独自の指標からレコメンドの仕組みが構築されているので、ユーザーの趣味や関心・嗜好に合致した投稿が閲覧可能です。
ハッシュタグ検索と広告タブ機能の違い
ハッシュタグ検索と広告タブ機能の大きな違いは、検索機能にアルゴリズムが関与しているか否かです。
ハッシュタグ検索は、ユーザーが自ら選択したタグを元に検索結果を表示します。この検索では「過去の閲覧履歴」や「アクション」に基づくアルゴリズムの関与はありません。
それに対して広告タブ機能で検索をおこなった場合は、過去の閲覧履歴やアクションを元にアルゴリズムが自動的に計算をおこない、その結果「ユーザーはこういうものが好きなのかも?」と判断し、表示させます。
アルゴリズムの関与があるかどうかは、検索結果に大きな違いを見せる要因となるため、結果としてユーザーに提供されるサービスは、両者で全く別の物になると考えて差し支えありません。
表示される投稿の選出基準は何か?
利用することで、いろいろな投稿を閲覧できる「発見タブ」は、自身に興味関心のある投稿を見つけたり、趣味の合いそうなアカウントを発見し、フォローしたりできるツールとして多くの人が活用しています。
Instagram(Meta)の公式発表では、以下のポイントが発見タブで表示される投稿の「ランク付け」において重視している要素であると述べました。
そのポイントは、以下の4点です。
- 人気の高い投稿が表示されやすい
- ユーザーと接触した時の履歴
- ユーザーのアクティビティ
- ユーザーの行動に関連した情報
上記のポイントについて、ここから詳しく解説していきます。
人気の高い投稿が表示されやすい
多くのユーザーから「いいね」やコメント、シェアされている「人気の高い投稿」は、発見タブに表示される可能性が非常に高いです。
Instagramのアルゴリズムは、多くのユーザーがおこなう「いいね」やコメントの書き込み・投稿のシェア・保存などのアクションを、Instagram内で「シグナル」として蓄積し、投稿の人気度を測定する判断材料にします。
そこから独自のアルゴリズムで自動計算をおこない、これらのシグナルが多く蓄積されたアカウントを「人気の高いアカウント」と判断し、優先的に発見タブに表示する…という仕組みです。
ちなみに、フィードやリール・ストーリーズなどの投稿の場合は、シグナルが蓄積される仕組みが違うため、同様に表示されないという点については注意しておきましょう。
ユーザーと接触した時の履歴
ユーザーと接触した履歴は、フォローしているアカウントに対する「いいね」や投稿へのコメント・保存ばかりではありません。
ユーザーが直接フォローしていない場合でも、投稿に対するコメントやダイレクトメールなどのやりとりがあれば、興味関心があるとInstagramアルゴリズムに判断されます。
その結果、「この投稿は、発見タブで表示させるべきだ」と判断され、表示される可能性が高くなるということです。
この仕組みを利用することで、過去に一度きりしか接触がなかったアカウントを再度見つけるための「手がかり」になるかもしれません。
ユーザーのアクティビティ
ユーザーがどんな投稿に「いいね」やコメント、保存などのアクションを起こしているかを分析して、ユーザー自身の「ニーズ」や「アクションを起こしている投稿の傾向」を割り出しています。
そのほか、過去に発見タブ内の投稿に対して何らかのアクションを起こしている場合、その対象となった投稿は「ユーザーからの興味関心が高い投稿」と判断し、類似の投稿や傾向の近いものが選択され、ユーザーのアカウントに表示される…という仕組みです。
同様のジャンルの投稿や、類似のアカウントを見つけるのに役立つかもしれません。
ユーザーの行動に関連した情報
直近のやり取りなども、発見タブに表示されるための「ランク付け」に大きく影響します。
これを有効活用することで、無数にあるアカウントの中から「自身と興味関心が合う」ユーザーと出会える機会が高まるかもしれません。
この機能を広告配信に役立てる場合、アカウントの投稿内容に統一感を持たせ、カテゴリに合致したハッシュタグを活用することが必須です。アカウントのプロフィール欄も、投稿の「カテゴリに沿った内容」にしておくことを忘れないようにしてください。
そうすることで、Instagramアルゴリズムに「これは〇〇のカテゴリの投稿しているアカウント」だと判断され、同様の興味関心をもつユーザーの発見タブに表示される可能性がより高まります。
Instagramを活用したマーケティングが支持される理由とは?
Instagramを活用したマーケティングは、多くの企業に支持されており、その利用数は年々増加しています。
企業がInstagramを利用したマーケティングに目を付けた理由は、「利用者数の多さ」と「情報収集のツールとしての優秀さ」です。
現時点で3,000万人を超える利用者数を誇るInstagramは、男女問わず日夜多くの人が静止画・動画の投稿をしており、バズる投稿や有用な情報であふれています。投稿者の男女比は男性が43%、女性が57%で、投稿されるコンテンツは女性向けが多めです。
そこから「美容」や「アパレル」などの商品や、女性向けのサービスを発信しようと考える企業が増えるのは想像に難くないでしょう。
Instagramも他のSNSと同様に「ハッシュタグ機能」があるので、Instagramの膨大な投稿データの中から任意の「知りたい情報」を効率よく手に入れることが可能です。
そのうえ、Instagramの広告フォーマットは「一般の投稿と同じ形式」で配信されるため、広告感が少なくクリック(タップ)されやすいという利点があります。
「広告感が少ない投稿」が、自社サービスや商品の認知拡大・コンバージョンの獲得に繋がりやすいのはInstagramも例外ではありません。
企業がInstagram発見タブを活用して得られるメリット
発見タブは、ユーザーが自分と似た「興味関心」や「嗜好」を持つアカウントや投稿を、効果的に見つけるためのツールです。
メリットを享受できるのは「広告を配信しようとしている企業」も例外ではなく、発見タブを有効活用することで、多くのユーザーに自社商品の認知拡大やコンバージョンを促すことができます。
ここからは、企業がInstagramの発見タブを利用して得られるメリットについて、詳しく解説していくので、発見タブ活用の参考にしてください。
興味関心の高いユーザーをターゲットとして訴求できる
発見タブは、アカウントユーザーの趣味や関心・アクションにもとづき、それに近しい投稿が表示されます。
逆に言えば、企業が配信している投稿が「あるユーザーの動向」に近いとInstagramのアルゴリズムが判断した場合、そういったユーザーを対象に「企業から配信された投稿」をそのユーザーの発見タブに表示させることが可能です。
さらに、「いいね」やコメント・保存などのアクションがされると、発見タブに表示される機会が増加するので、より多くの人に訴求できます。
無料であること
企業がInstagramを利用するなら、ビジネスアカウントを取得しておきましょう。すでにアカウントを持っており、まだビジネスアカウントに切り替えていない場合は、投稿する前に切り替えておくことがおすすめです。
ビジネスアカウントには、個人用アカウントにはない「マーケティングに特化した機能」が用意されているので、切り替えない理由はありません。
しかも「無料」であることが最大のメリットです。
広告の出稿には費用が発生しますが、そのほかの機能は基本的に無料で使用できるので、極力経費をおさえたいマーケティング担当者にもおすすめできます。
アカウントの影響力を大きくすることが可能である
自社アカウントの投稿が発見タブに表示されるということは、より多くの人に投稿が視聴され、認知度や影響力を拡大させることができるということです。
Instagramのアルゴリズムでは、人気の高い投稿が発見タブに表示される仕組みになっているので、より多くの人にレコメンドされるようになります。
そのためには、発見タブに表示されることを前提とした広告クリエイティブの作成や、高品質なビジュアルの投稿・配信が必須です。
自社のアカウントが発見タブに表示されやすくなれば、認知度も向上し商品の購入やお問い合わせなどのコンバージョンの増加にも繋がります。
Instagram活用時の注意点
ここまでは、Instagramのアルゴリズムや企業で利用するメリットなどを紹介してきました。
ここからは、Instagram活用時のデメリットについて解説していきます。主なデメリットは以下の3点です。
- 拡散機能が他SNSと比較して弱い
- 他SNSよりも若い世代が中心のため、商品やサービスの取捨選択が必要
- BtoBの企業では活用が困難である
デメリットを知っておくことで、Instagramでの広告運用や配信で受けるデメリットに対する対応策が見えてくるでしょう。
以下で、詳しく解説していきます。
拡散機能が他SNSと比較して弱い
Instagramの発見タブは、人気の高い投稿だと判断されれば、多くの人のアカウントに表示される仕組みですが、拡散機能としては弱いです。
Twitter(X)なら「リツイート(リポスト)」、同じMeta社が運営するFacebookなら「シェア機能」がありますが、Instagramにはそういった機能はありません。
そのため、Instagramは情報拡散力が低いと言われており、特定の範囲内だけで情報発信するSNSに近い印象です。
したがって、自社の商品やサービスを多くの人に認知してもらうなら、他のSNS媒体を並行して活用する…という方法がいいでしょう。
上の図のように、他のSNSで情報拡散をおこないながら、Instagramの投稿や配信に誘導するためのURLを他SNSの投稿内に記載しておくのもひとつの方法です。
他SNSよりも若い世代が中心のため、商品やサービスの取捨選択が必要
Instagramのユーザー層は、10〜20代の若い女性がメインになっているので、配信する内容も若年層の女性向けの商品やサービス以外では効果が薄くなってしまいます。
極端な例として、Instagramで「シニア層男性向けのカジュアルスーツ」や「介護用品」などの紹介・配信をおこなっても、期待できるほどのリーチはありません。全く需要が無いとは言いきれませんが、広告配信の費用対効果は「ほぼ皆無」と言っていいでしょう。
配信しようとするSNSのユーザー層やニーズを理解し、投稿・配信する「商品やサービスの取捨選択」は重要な要素です。
BtoBの企業では活用が困難である
Instagramでは、BtoBの企業での活用は困難です。
全く不可能というわけではありませんが、費用対効果は薄いので別の広告媒体を選択したほうがいいでしょう。
例えば「機械加工」や「機械製造」の会社では、取り扱う商品の性質や価格・使用する場所などの理由から、取引先も「企業」となってしまいます。
そういったBtoBの企業では、InstagramよりもFacebookのほうが向いているので、Instagram配信にこだわらずFacebookを選択しましょう。
FacebookもMeta社が運営するサービスなので、利用を検討してみてください。
Instagram発見タブに投稿が表示されやすくする方法
他のSNSと比較して拡散力が弱いInstagramで広告配信をおこなう場合、発見タブに投稿が表示されやすくなる方法を知っておくことが、認知度拡大やリーチ数の増加の鍵となります。
Instagramのアルゴリズムを考慮すると、以下の要素が発見タブ表示に効果があるようです。
- 保存率
- 投稿テーマ
- 交流
これらの要素から、発見タブに表示されやすくなる方法を以下で詳しく解説していきます。
ユーザーに「保存」されやすい投稿を作成する
Instagramのアルゴリズムで、発見タブの表示に最も大きな影響を与えているのが「保存」です。
投稿を視聴したユーザーから「どれだけ保存されたのか?」によって、発見タブに表示されるか否かが決まります。
簡単に述べると、多くの人から「保存」されている投稿は「多くの人にとって有益な投稿である」とInstagramのアルゴリズムが判断し、それをさらに多くの人に配信しようとするからです。
有益な投稿は「有益な情報源」であり「もっと多くの人に視聴される価値がある投稿」と見なされ、発見タブにレコメンドされる…という仕組みになっています。
投稿の「保存率」を高めるには、バズることだけを考えず「これは保存しておきたい」と思われるような内容を考慮し、質の高い投稿を続けていくことが重要です。
運用アカウントのテーマを統一する
発見タブに表示されやすくする2つ目の方法は、アカウントのテーマを統一しておくことです。例えば、このアカウントでは「ゲーミングPC関連の投稿」で統一する…という感じで方向性を決めておいてください。
投稿するテーマ(ジャンル)がバラバラだと、Instagramのアルゴリズムが「どのユーザーにこの投稿を表示すればいいのか」を判断できず、投稿したものが発見タブに表示されなくなってしまいます。
テーマを統一しておけば、このアカウントはゲーミングPC関連のアカウントだとInstagramが判断し、アルゴリズムによって「ゲーミングPC」に興味のあるユーザーの発見タブに表示されるようになるでしょう。
投稿の内容は、ゲーミングPCに関連するモニターやマウス・キーボード・ヘッドセットなどの「実際に使ってよかった点」や「イマイチな点」のほか、意外な使い方やノウハウについての情報がいいかもしれません。
アカウントを作成した段階で、どのようなテーマで投稿内容を統一させるかを決めておくことは、発見タブに投稿を表示させるうえで重要なポイントとなります。
ユーザーと積極的に交流する
ユーザーと積極的に交流をしておくことも、発見タブに投稿を表示させるためには必要なことです。
積極的に他ユーザーと交流があるアカウントは、Instagramから「活発なアカウント」であると判断されます。逆に、何のリアクションも無い「一方通行」なアカウントでは、発見タブに表示されにくいだけでなく、アルゴリズム以前に他ユーザーが離れていきます。
ユーザーと交流を深めるなら「ストーリーズ」の活用もおすすめです。投稿にコメントがあった場合は「必ず返信する」ことで、他ユーザーと積極的に交流することができます。
インスタライブの活用を検討してみるのも、いいかもしれません。
ストーリーズの活用やコメントに対するこまめな返信をおこない、ユーザーとの距離を縮めることが重要です。
Instagram発見タブのリセットとは?
発見タブのリセットとは、興味のあるコンテンツのサジェスト表示を止める操作のことで、ユーザー側が利用できる機能のひとつです。
ユーザー側が「これまでと違ったコンテンツを発見タブに表示させたい」場合は、リセット操作をすることで「表示しているジャンルの偏り」を解消することができます。
ちなみに、マーケター側は発見タブのリセットをコントロールできません。
Instagram運用で効果を出すためのポイント
数多くあるSNS広告媒体の中からInstagramを選択したのであれば、Instagramで運用するにふさわしく、高い効果を得られる方法を選択すべきです。
その方法を実践するためのポイントは、以下の3点になります。
- 企業ではなく「消費者」をターゲットにした商品やサービスを配信する
- ビジュアルを最大限に活かす
- 10~20代の女性をメインターゲットにしてみる
これらについて、以下で詳しく解説していくので、参考にしてください。
企業ではなく「消費者」をターゲットにした商品やサービスを配信する
Instagramでは、BtoB企業での運用は難しく、成果が出にくい傾向にあります。
Instagramは「消費者を相手にする」企業との相性がよいので、「料理」や「化粧品」「食料品」などを扱う企業が、運用に向いているでしょう。
化粧品を扱う企業なら、新作コスメや基礎化粧品などの商品や、それに関連するサービスを配信するようにすれば、リーチ獲得や認知度アップに繋がります。
メイク初心者を対象に「実際にメイクをしている動画」などを公開すれば、投稿の保存率アップや新規来店数の増加に繋がるかもしれません。
ビジュアルを最大限に活かす
他のSNS媒体と比較して、Instagramは「写真」や「動画」の投稿に強みがあります。
そのため、商品やサービスの「ビジュアル」を最大限に活かせる業界は、Instagramでの投稿や広告の配信で効率よく成果を出すことが可能です。
例として、以下の業界などはInstagramでの投稿や配信をおすすめできます。
- インテリアショップのおしゃれな家具や小物
- アパレル業界での服飾コーディネート
- 洋菓子専門店のパティシエ渾身の新作ケーキ
- 自動車販売店からの新車プロモーション
上記の業界なら、ビジュアルの効果を最大限に活かせるので、現時点で配信先に悩んでいるマーケティング担当者は、配信や投稿を検討してみてはいかがでしょうか。
10~20代の女性をメインターゲットにしてみる
Instagramのユーザー層は10〜20代の女性が多く、いいねや保存などがされやすい投稿も「若い女性に好まれる投稿」が多いです。
そのため、投稿するテーマ(ジャンル)も、そういったユーザーをターゲットにしたものを配信すれば、ユーザー側の発見タブに表示されやすくなります。
自社の取り扱っている商品やサービスが「10〜20代の女性がメインターゲット」なら、集客の効果は出やすいかもしれません。
Instagram発見タブ広告の特徴と配信フォーマット
ここからは、Instagramの発見タブ広告について解説していきます。
Instagramの発見タブ広告は、一見すると「広告とは思えない」ような形式で発見タブの中に配信されており、ユーザーからの嫌悪感が少ないのが特徴です。
Instagramの発見タブは、今や全アカウントの半数以上が利用しており、その閲覧数は少なく見積もっても1日6億回以上。そのため、認知拡大や効率的なリーチ獲得を考えている多くの企業が投稿や配信を続けています。
発見タブ広告の配信フォーマットを、以下の表にまとめました。
発見タブ広告のフォーマット | |
ファイル形式 | 静止画像:JPG・PNG 動画:MP4・MOV・GIF |
---|---|
解像度 | 1080×1080ピクセル |
ファイルサイズ | 静止画像:30MB 動画:250MB |
テキストの文字数 | 125文字まで |
動画の長さ | 1秒から2分まで |
横幅の最小寸法 | 500ピクセル |
キャプション | 設定できる |
音声 | 挿入可能 |
Instagram発見タブ広告を運用するメリット
企業がInstagramの発見タブを活用して得られるメリットについては、前項で述べました。
同様に「Instagramの発見タブ広告を運用して得られるメリット」について、ここから解説していきます。
発見タブの機能とアルゴリズムを利用して配信する広告には、数多くのメリットがありますが、主なメリットは以下の6つです。
- プレビュー数の多い発見タブに広告を表示させることができる
- フィード広告で使用したデザインの流用が可能
- アクティブなユーザーに広告を表示できる
- エンゲージメントを高めやすい
- 広告っぽさがない
- バスるきっかけになりやすい
上記のメリットは、うまく活用できれば配信の効果を何倍にも高めることができる可能性があるので、以下で詳しく解説していきます。
プレビュー数の多い発見タブに広告を表示させることができる
発見タブ広告は、数あるSNS広告媒体の中でも画像や動画の投稿に強いInstagramだけの「独特の広告フォーマット」で、そこから得られるプレビュー数は利用者数に比例して圧倒的な数値を誇ります。
発見タブは、Instagramユーザーの半数以上から1日数億回以上の閲覧があるので、自社広告を表示させることができれば、ブランディングの効果は計り知れません。
さらに、上位表示が可能になれば、認知度アップやコンバージョン数の増加などの効果も高まるでしょう。
フィード広告で使用したデザインの流用が可能
発見タブ広告では、フィード広告で使ったデザインを「使い回し」することができます。
現時点ですでにフィード広告を配信・運用しているなら、発見タブ広告の配信のために新規で広告デザインを作成する必要がないため、広告作成の手間を省くことが可能です。
そのため、デザイン作成に人的リソースの確保が難しい少数経営の企業や、日々の業務に追われ広告デザインを制作する余裕がない会社には、発見タブ広告の運用をおすすめします。
過度の流用はマンネリ化の恐れがあり、閲覧数が落ちる可能性がありますが、適度に流用することで認知度を高める効果も期待できるでしょう。
アクティブなユーザーに広告を表示できる
アクティブなユーザーとは、自らすすんでキーワードを入力して検索をおこなったり、最新の情報や投稿を意欲的にチェックしたりするユーザーのことです。
そういったユーザーは、他のユーザーと比較して「コンテンツや情報に強い興味を持ちやすい」傾向があるため、Instagramのアルゴリズムが「興味関心がありそうな投稿や広告」を優先的に表示させようとします。
広告が表示された結果、ユーザーの要望に合致したものが表示されれば、プレビュー数のアップやエンゲージメント・コンバージョン獲得を期待できるかもしれません。
アクティブなユーザーは、自社広告の閲覧・商品やサービスの購入に繋がりやすい貴重な存在なので、何らかのアクションがあった時は積極的に交流するようにしてください。
エンゲージメントを高めやすい
発見タブ広告は、エンゲージメントを高めやすいのもメリットのひとつです。
発見タブは、その仕様上「ユーザーが知りたい情報に合った投稿や広告」が表示されるため、配信した広告も「普段から関連性の高い投稿やアカウントを見ているユーザー」を優先して表示されます。
例として、自社のアカウントで「洋菓子」関連の広告を出稿・配信していた場合、スイーツなどの投稿をよく見ているユーザーの発見タブに自社の広告が表示されるようになるので、そこで何らかのアクションを起こしてもらえるかもしれません。
アクションを起こしてもらえれば、そこからエンゲージメントが得られます。
広告っぽさがない
Instagramの発見タブは、その外観と広告の形式から「広告っぽさがない」のも大きなメリットです。
そのため、広告に対して嫌悪感やマイナスイメージを持つユーザーにも受け入れられやすく、悪い印象を与えにくいので、視聴してもらえる可能性が高まります。
発見タブに表示されるほかの投稿と変わらないデザイン・レイアウトで広告が表示されるので、初見では広告かどうかは判別できません。クリック(タップ)されても広告である感じがあまりないので、離脱されにくいでしょう。
もちろん、出稿する側が「広告感の少ない」クリエイティブを作成することも大切です。発見タブの仕様や表示形式を有効活用した広告作成や投稿を意識してください。
バズるきっかけになりやすい
発見タブに表示されるようになれば、自社の投稿・広告がバズるきっかけになりやすいというのも、大きなメリットです。
前述の通り、Instagramの発見タブは「日当たり数億回の閲覧」があり、ユーザー数も数千万人規模の機能なので、普段の何気ない投稿が何万人ものユーザーに表示され「いいね」や保存がされることは珍しくありません。
そんな中でクオリティの高い魅力的な広告を投稿・配信すれば、多くのユーザーの発見タブに表示・視聴されることもあるでしょう。そうなれば、アカウントの認知度も高まり、フォロワーの増加も期待できるでしょう。
そこから大量のエンゲージメントがあったり、外部メディアでの紹介・他SNSでの拡散・共有があったりすれば、さらに大きな成果が得られます。
Instagram発見タブ広告の設定方法を紹介
ここからは、Instagramの発見タブ広告の設定方法を図解入りで解説していきます。
まずは、広告マネージャを開いてください。
次に、「+作成」をクリックします。
キャンペーンの目的を選択しましょう。
今回は「エンゲージメント」を選択しました。選択したら、右下の「次へ」をクリックします。
こちらの画面では、手動設定を選択してください。
手動設定を選択しておくことで、以下の設定項目で「必要な箇所のチェックマークが入っているかどうか」を確認できます。
「配置」の項目では、手動配置を選択し、デバイスのプラットフォームの「Instagram」にチェックが入っていることを確認してください。
「配置」にある「Instagram発見タブ」にチェックが入っていることを確認すれば、設定は完了です。
Instagram発見タブ広告の効果を最大限にするポイント
Instagramの発見タブ広告の効果を最大限にするには、いくつかのポイントがあります。
いろいろな関心・趣味・嗜好を持つユーザーが集まるSNSで、意図的に「投稿・配信した広告」をバズらせることは困難です。バズを求めるあまり、過剰な演出やビジュアルで悪印象を拡散させてしまったアカウントは少なくありません。
企業からの投稿で悪印象を拡散させてしまうことは、企業にとって大きな損失となり、アカウントの存続も危うくなります。
そういったリスクを回避し、発見タブ広告配信の効果を高めるポイントは、以下の5点です。
- アカウントの方向性をInstagramに理解させる
- エンゲージメントを高めるように意識する
- ユーザーとのコミュニケーションが重要
- リールの運用に注力する
- 他の広告と「パフォーマンスがどう違うか」を把握しておく
これらのポイントをうまく活用できれば、少なくとも「発見タブの機能やアルゴリズムに振り回されることなく使えている」と言えるでしょう。
以下で詳しく解説していくので、参考にしてみてください。
アカウントの方向性をInstagramに理解させる
発見タブ表示のアルゴリズムを考えると、アカウントの方向性を明確にして「当アカウントはどんなテーマの情報を配信しているのか」を決めておく必要があります。
多様なジャンルで知り得た情報をあれこれ投稿したい・ユーザーに配信したいと思うのは人の性ですが、Instagramにアカウントの方向性を理解させるには「投稿・配信するテーマを絞る」ことが重要です。
発見タブは、基本的にユーザーごとの嗜好や関心・趣味に合わせて投稿を自動選択し、表示する機能なので、アカウントの方向性を一定にしておいたほうが表示される機会は高まります。
例として、自社が「洋菓子」を取り扱う会社なら、新作のケーキや当社で人気のスイーツTOP3・近日発売の新商品などの広告を配信すれば、Instagramが「ここは洋菓子関連のアカウントだ」と判断して、類似するユーザーの発見タブに表示させるでしょう。
エンゲージメントを高めるように意識する
広告として出稿・配信する以上、エンゲージメントを高める内容にすることは重要です。
そのためには、魅力的な広告クリエイティブの作成はもちろんのこと、アピールしたいポイントを効果的に見せる工夫が必要になります。
そうすることで、広告を視聴した多くのユーザーから「いいね」や保存などのアクションを起こしてもらえるようになり、相乗効果で発見タブでの表示順位も優遇されるでしょう。
特に重要なのが「保存」です。発見タブのアルゴリズムは、保存があるか否かを特に重視する傾向が高いため、これは「保存して何度も見たい」と思えるようなクリエイティブ制作を意識してください。
ユーザーとのコミュニケーションが重要
ユーザーとのコミュニケーションも、発見タブ広告の効果を高める重要な要素です。
特に「これからフォロワーを増やしていこう」と考えている企業や、しばらくアカウントを運用しているのにフォロワー数がいまいち伸びない会社などは、今一度「ユーザーとのコミュニケーション」を見直してみてはいかがでしょうか。
重要なのは、投稿に対してコメントなどのアクションがあった場合は「必ず返信する」ことです。
画面の向こうにいるのは、自分と同じ人間。人間はコミュニケーションをされると相手に対して少なからず興味関心を持ちます。たった一度のコミュニケーションから、相互フォロワーになった経験のある人は少なくないでしょう。
そのほか、アンケートを設置したり、ストーリーズで質問ボックスを利用したりするのも有効な方法です。
ユーザーとのコミュニケーションは、フォロワーとの心理的な距離感を縮め、より多くのインプレッションを獲得できる効果があります。
そうすることで、発見タブのアルゴリズムから優先して表示されるようになるでしょう。
リールの運用に注力する
発見タブの効果をもっと高めたいなら、リールの運用にも注力しましょう。
リールとは、動画投稿フォーマットのひとつで、ショートムービーを公開できる機能です。発見タブの利用に加えて、リールを活用することで、フォローが発生していないユーザーの発見タブやリールに投稿が表示されるようになります。
フォロワーのみを対象にするなら、ストーリーズでも動画投稿は可能ですが、さらにフォロワーを増やしたい場合やフォロワー以外のユーザーも視聴対象にしたいなら、リールの運用がおすすめです。
リールを有効活用するなら、以下のポイントを意識したクリエイティブを制作しましょう。
- エフェクトやコマ割り・BGMにはこだわりを持つ
- リール投稿後のシェアは必須
- テンポのよい内容を意識する
- 過激過ぎず、興味関心を刺激するような内容
- 広告感は極力おさえる
他の広告と「パフォーマンスがどう違うか」を把握しておく
発見タブ広告を利用する時、Instagramで配信している他の広告とのパフォーマンスの違いを把握しておくことは、広告媒体の運用コストや商材の選択の可否を知ることに繋がります。
Instagramでは、発見タブ広告以外に「フィード広告」や「カルーセル広告」などの広告フォーマットがあり、どのフォーマットがどの商材やサービスの紹介に適しているかの見極めが重要です。
見極めが困難な場合は、発見タブ広告と他のフォーマットを同時に配信してみることをおすすめします。そうすることで、各フォーマットで得られたパフォーマンスや成果を知ることができるでしょう。
紹介する商材やサービスによっては、発見タブ広告以外のフォーマットを選択したほうがよい場合もあるので、まずは投稿してみて「パフォーマンスがどう違うか?」を把握しておくことが大切です。
Instagram発見タブについてよくある質問
ここまで、発見タブ広告のメリットや有効活用するためのポイントを解説してきました。
ここからは、発見タブ広告についていろいろな疑問が出てきた人のために、よくある質問について解説していきます。
Instagram発見タブ広告にかかる費用は?
Instagramの広告入稿単価は、1日100円から利用できます。
しかし、多くのユーザーにリーチしたいなら「1日1,000円から3,000円」の予算を用意しておいたほうがいいでしょう。
投入した予算がなくなった場合は、自動的に広告の出稿が止まるので、一定額の範囲内で広告配信したい企業や、あまり予算をかけられない小規模企業にもおすすめです。
Instagramのインサイト機能とは?
Instagramのインサイト機能とは、広告を配信しているアカウントや、配信している広告のパフォーマンスを集計・報告する機能です。
インサイト機能では、以下の投稿別の「ユーザーからの反応」や「閲覧数」などのパフォーマンスを確認できます。
- アカウント全体
- 投稿
- ストーリーズ
- リール
自社で運用しているInstagramのアカウントの成果アップや成長を考えているなら、インサイト機能の利用は必須です。
まとめ
Instagramには、いろいろな広告フォーマットがあり、発見タブ広告もユーザーに対する認知度アップやリーチ獲得に大きな効果がある広告形式です。
他の広告媒体と同様に、バズる投稿や広告を配信することで、アルゴリズムから優先されて表示・配信されるため、相乗効果による認知度アップは計り知れません。
アカウントの方向性を明確にし、類似ユーザーの発見タブに表示されれば、購買やお問い合わせなどの「コンバージョン」の可能性も格段に上がるでしょう。
ビジュアルが重視されるSNSなので、高品質なクリエイティブの制作が肝です。バズる投稿や配信を出せれば相乗効果による成果を期待できるかもしれません。
他の広告媒体よりも比較的費用をおさえられるInstagram、その発見タブを有効活用して御社の成果アップに活かしていきましょう。
当社では、広告代理店、インハウス支援を行っております。もしこの記事を読んで
・理屈はわかったけど自社でやるとなると不安
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