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自動化の大まかな種類

AIが得意な順で★の数を振り分けています。

1.自動入札 ★★★

自動入札機能を大きく分けると3つのパターンが存在します。

  1. ルールベース型
    個々のキーワードでCPAが許容値を超えたら入札価格を引き下げる。掲載順位が2位よりも下がった場合、入札単価を10%上げるなどの設定
  2. ポートフォリオ型
    キーワード単位などの評価よりは、マクロな視点からの貢献度を加味した入札。マルチチャンネルのタッチポイントを加味したアプローチなどの設定。
  3. 上記①と②を必要に応じて流動するハイブリッド型
    季節や戦略によって手動で⑴⑵を調整する、もしくは⑴⑵を完全に自動化する(スマート自動入札)などの設定。

2.ターゲット拡張 ★★★

ターゲット拡張型を大きく分けると2つのパターンが存在します。
2-1. キーワード選定の自動化/拡張
検索連動型広告の、キーワードを拡張する機能。部分一致の利用、DSAなどの設定。
2-2. リストの拡張
リマーケティングリストや、メールリストを元に、AIがリストを拡張する機能。類似オーディエンス/慎重な拡張などの設定。

 

3.クリエイティブ作成 ★

商材、ターゲットを元にして、最適な広告文や画像を自動で作成する機能です。DSA、Dynamic-X(動的リマーケティング)などがあります。

 

4. ⑴⑵⑶の組み合わせ

 

  1. スマートディスプレイキャンペーン

    ディスプレイ広告の入札・ターゲティング・クリエイティブ作成を自動化できる機能です。
  2. スマートサーチキャンペーン

    DSA×スマート自動入札。検索広告の入札・ターゲティング・クリエイティブ作成を自動化できる機能です。

自動入札のオプション補足

スマート自動入札(入札の完全自動化)に関して

  • 推奨条件

  1. tCPA入札の場合、過去30日間で30件以上のCVが「キャンペーン単位で」行われている
  2. ROAS入札の場合、過去30日間で50件以上のCVが「キャンペーン単位で」行われている
    過去30日間で、上記のCV件数を満たさない場合、MCV(マイクロコンバージョン)の設定をすることがおすすめです。
    Google Ads タグ設置方法/コンバージョン設定方法
  • 学習期間
    約1週間程度。長ければ10日ほど。
  • オススメのテスト方法

  1. CPC入札
  2. スマート自動入札
    の2パターンの「キャンペーン」を用意する。
    この場合、テスト用のスマート自動入札のキャンペーンが、上記のCV件数をクリアしていることが条件です。

季節性のスマート自動入札に関して

1〜7日間の短い期間での、突発的にいこるイベントのための入札戦略です。CM、セール、新商品のリリースなどの際に使います。通常のスマート自動入札の場合、突発的なイベントに対しての学習はできませんが、この機能を使用することでそれらにも対応できるようになります。

DDA(データドリブンアトリビューション)に関して

抑えておきたいポイントは4つで、

  • 検索連動型広告のアトリビューションモデルの1つ
  • コンバージョンに至ったラストクリック以外も、クリックされたキーワードとその過程(順番)も評価する
  • 従来のアトリビューションモデルとは、貢献度の算出方法が異なる(シャープレイ値)
  • 利用のハードルが非常に高い (過去30日間に15,000回以上のクリックと、各コンバージョンアクションに600回以上のコンバージョンが必要)

という点を抑えておくことが大切です。

DDA では、アカウント データと Google の機械学習機能を活用して、最も影響力の大きいタッチポイントを判断します。そして、ユーザーの購入経路における各キーワードの実際の貢献度に応じて価値を割り当てます。さらに、ある程度の期間にわたって学習して調整されるため、常に精度を高めていきます。引用元:ユーザーの変化に対応するためのアトリビューション分析 – Google 広告主コミュニティ

シャープレイ値とは

協力ゲームの理論で、プレイヤーが提携し、その提携によって獲得された報酬を分配するような状況を考えてみましょう。 このときプレイヤー間で提携への貢献度が異なるとしたら、 どのように報酬を分配することが公正な分配であるといえるでしょうか。 各プレイヤーは作業全体に対してどれほど重要であり、 その重要度に応じた合理的な報酬を期待できるか、という問題が生じます。シャープレイ値はこのような状況における公正な報酬計算方法の一つです。

アルゴリズムによって各マーケティング接点にコンバージョンの価値を関連付ける 次に、このようにして得られた可能性データセットに対して、協力ゲーム理論の概念であるシャープレイ値に基づくアルゴリズムを適用します。シャープレイ値とは、ノーベル経済学賞受賞の Lloyd S. Shapley 氏が開発したもので、チームが生み出した成果を構成員に公正に分配するためのアプローチです。
引用元: データドリブン アトリビューションの方法論

シャープレイ値はこうやって求める

前述で挙げた「帰る方向が一緒の3人がタクシーに乗って帰る時にタクシー運賃を後日どのように割り勘すればよいか」というケースを例にして考えてみます。

※詳しい計算式は省きます。どのような考え方で算出しているかという点に注目してみてください。

ケース:Aさん、Bさん、Cさんが飲み会をして終電を超えてしまったので、3人で1台のタクシーで帰ったとき、後日精算でそれぞれ支払うタクシー運賃の負担をいくらにすればよいか?

以下を前提として考えてみます。

3人でタクシーに乗ると、1人で乗ったときよりもタクシー運賃を安く済ませることができるのはここから読み解けますが、当然この3人の自宅の場所はバラバラなので、3人で割り勘にするのは不公平感が生まれます。

これを解消するため、家までの距離が異なる3人が提携をある順番で行ったときの貢献度を全て計算し、その平均を求めて適切な貢献度を配分するというのがシャープレイ値の考え方です。

次から計算例を挙げてみます。

①AさんがBさんを誘ってタクシーに乗ることでタクシー運賃が4,000円になるので、Bさんは1,300円貢献(2,500円+2,800円-4,000円=1,300円)したことに。

②そこにさらにCさんが加わるとタクシー運賃が5,000円になるので、Cさんは1,700円貢献(4,000円+2,700円-5,000円=1,700円)したことに。

次に、提携する順番が変わった場合を見てみます。

①‘AさんがCさんを誘ってタクシーに乗ることで、タクシー運賃は4,200円になるので、Cさんは1,000円貢献(2,500円+2,700円-4,200円=1,000円)したことに。

②‘そこにさらにBさんが加わるとタクシー運賃が5,000円になるので、Bさんは2,000円貢献(4,200円+2,800円-5,000円=2,000円)したことに。

するとどうでしょう。Aさん→Bさん→Cさんの順番で提携していったときの貢献度は、Bさんが1,300円でCさんが1,700円であったのに対して、Aさん→Cさん→Bさんの順番で提携していったときの貢献度はBさんが2,000円でCさんが1,000円となり、提携する順番によって貢献度が異なることがわかります。

このように全ての提携パターンにおいて3人の貢献度を計算すると次のようになります。

 

算出された貢献度の平均を取ったものがシャープレイ値に当たります。今回の例ではBさんが最も貢献度が高く、続いてCさん、Aさんと言う結果になりました。

ここで出てきたAさん、Bさん、Cさんをキーワードに置き換えると、DDAが各キーワードにどのように貢献度を割り当てているかイメージが付きやすいのではないでしょうか。

ちなみに、前表は実際にかかったタクシー運賃を考慮していません。シャープレイ値と3人でタクシーに乗ったときにかかった運賃5,000円を考慮すると、次の表のように書き換える事ができます。

 

この表から3人で1台のタクシーで帰る場合の負担は、Aさん1,717円、Bさん1,617円、Cさん1,667円であれば公平に負担したといえますね。

Google アドワーズにおけるDDAはGoogle検索の広告すべてのクリックを基に計算される

Google アドワーズのDDAにおいては、コンバージョンに至った経路(キーワードのクリックパス)やコンバージョンに至らなかった経路のデータを使って、各キーワードに貢献度を与えていきます。前述の例であればAさん、Bさん、Cさんの貢献度を算出するのと同じですね。

また、経路の状況が変われば当然のごとく貢献度も変わってきますので、時間とともに算出される貢献度も変化します。これはDDA特有のメリットでもあります。

つまり、貢献度を割り当てるための計算には、膨大な経路とコンバージョンのデータがないと各キーワードに分配する貢献度の精度が高まりません。なので、DDAを利用する条件として「過去30日間に15,000回以上のクリックと、各コンバージョンアクションに600回以上のコンバージョンが必要」になるというのも頷けます。

スマート自動化入札を導入しない方が良い4つの状況

1.コンバージョン数が少ない場合

具体的には、目標コンバージョン単価の場合コンバージョンが過去30日に30回以上、目標広告費用対効果の場合は50回以上発生していることが推奨されています。

2.コンバージョンの質を汲み取ることが需要な場合

単純にコンバージョンの最大化だけが目標ではないアカウントがあります。例えば、以下のような指標をKPIとして追っている場合です。

  • コンバージョンが会員登録の場合、登録後のアクティブ率
  • コンバージョンが電話タップの場合、オペレータに繋がってからの成約率
    これらの指標を管理画面にリアルタイムに反映させることは、現実的には難しいことも多いです。そのため単純に管理画面のコンバージョンの数値をもとに自動入札を導入して成果が上がっても、実際のビジネスの目的に対する費用対効果が悪化する可能性もあります。

3.事前にコンバージョン率の急激な変化が分かっている

  • ランディングページのオファーや商品の売り方が大きく変わる
  • テレビCMなど大規模な施策が始まる・終わる
  • セールや特売、キャンペーンなどが始まる・終わる
    これらのように急激な需要の変化が見込まれるケースではコンバージョン率が急激に変化します。

 

前述の通り、目標コンバージョン単価・目標広告費用対効果では、過去のコンバージョン率の傾向を学習して算出した推定コンバージョン率に基づいて入札がなされます。ですので、ゆるやかなコンバージョン率の変化であれば、それに合わせて入札単価を調整してくれます。ただ、急激なコンバージョン率の変化の場合、コンバージョン率が上がった・下がったと学習し調整がなされるまでにはタイムラグが生じてしまいます。

このようなケースではいったん拡張クリック単価(eCPC)に切り替えて手動で調整を掛けると良いでしょう。データが溜まった段階で再度自動入札に切り替えれば、変化に伴う機会損失を最小限に抑えることができます。
また、季節性のスマート自動入札を活用してみるのも一つの手です。

4.コンバージョン以外の目標を追っている場合

  • ブランド指名キーワードの1位掲載枠を守る
  • 認知拡大のためにインプレッションを多くとりたい
    このような場合は、コンバージョンを目標としていないためスマート自動入札は導入しない方が良いでしょう。上位掲載であれば「検索ページの目標掲載位置」、インプレッションの最大化であれば「視認範囲のインプレッション単価制(vCPM)」など他の入札戦略を利用することをおすすめします。



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