広告を運用していると、「Facebookのイベント設定ツール」というものを目にすることが多くなりますが、詳しく知っている方はあまり多くありません。

FacebookというSNSや、イベント設定ツールという言葉は見覚えがあっても、実際に使用してみたことはあまりないという方もいるのではないでしょうか?

本記事では、Facebookのイベント設定ツールについての概要や、利用することで得られるメリットなどを詳しくご紹介していきます。

Facebookのイベント設定ツールを使ったことで得られるメリットや、設定する方法、使い方などを詳しく解説していきますので、より理解を深めたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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Facebookのイベント設定ツールとは?

Facebookのイベント設定ツールとは、コーディングをすることなく標準的なイベントやカスタムイベント、パラメーターを追加して運用することができるものです。

Facebookでコンバージョンを計測したいと考えたとき、まずはピクセルをページに設置し、URLをベースにしてイベントを設定していきます。

しかし、ユーザーがボタンをクリックするなどのアクションは、URLで指定をすることができないため、別のやり方でコンバージョンを計測しなければいけません。

その場合に、Facebookのイベント設定ツールを利用することで簡単にピクセルイベントをインストールすることができるなど、難しい設定をおこなうことがなくなるのでとても便利になります。

Facebookのイベント設定ツールの使い方

Facebookのイベント設定ツールの使い方は、計測したい場所をクリックするだけで、とても簡単です。

すでに、Facebookピクセルがページに入っている必要があるため、もう入っているということ、ピクセルの編集権限を持っていることを前提で、使い方を具体的にご紹介していきます。

まずは、広告マネージャのメニューを開き、「ピクセル」をクリックし、ピクセルの「詳細」をクリックします。

左側に出たメニューから「設定」を選び、スクロールをして「イベント設定ツールにアクセスしよう」のボタンをクリックします。

この流れと同じように、ピクセルの設定ページ画面右上にある設定から、新規イベントを設定、Facebookのイベント設定ツールの使用で、開始することもできます。

 

発生をさせたいイベントがあるページのURLを入力し、ウェブサイトを開くをクリックすると、入力したページにFacebookピクセルが設置されていない場合はエラーが表示されます。

そうすると、入力したURLが新規タブで開き、画面の左上にイベント設定ツールの画面が表示されます。

もし、ボタンのクリックでイベントを発生させる場合は「新しいボタンをトラッキング」をクリック、指定したページへの到達達成でイベントを発生させる場合は「URLをトラッキングをクリック」します。

「URLをトラッキング」を選ぶと、ページ到達達成時に発生させるイベントの選択をすることができ、イベントの選択後はURLの一致条件を選択して「承認」のボタンをクリックすると、イベントが設定されます。

 

「新しいボタンをトラッキング」を選択した場合、ボタンとして認識されたリンクをハイライトすることができます。

  • ボタンがHTMLボタン・リンクである場合や、異なる綴りに一致するIDやクラスがある場合
  • ボタンの高さが10ピクセル以上、600ピクセル以下の場合
  • ボタンに画像やテキストが含まれている場合

これらにあてはまる場合のみ、ボタンとして認識されます。

ハイライトされているボタンから1つ選択することで、ボタンに対して設定するイベントを選ぶことができます。

設定を行ったイベントは、イベント設定ツールを起動したページから確認をすることができるため、イベントを編集したい場合も同じようにイベント設定ツールを開いて編集を行うようにしましょう。

参考:ウェブ版Facebookイベント設定ツールを使用する

イベント設定ツールでパラメータを設定する方法

Facebookのイベント設定ツールで設定した標準イベントには、一部にのみパラメータを設定することができます。

対象になる標準イベントは、「チェックアウト開始」と「購入」の2種類で、それぞれに値と通貨を設定することも可能です。

値は、固定の値や変数を入力するのではなく、イベント設定ツールで開いているページで検出された文字列をクリックすることで設定できます。

イベントの発生条件や値を確認する場合は、イベントのテストツールを開くと確認できるため、自身が設定したイベントが想定通りの内容になっているかをチェックすることが重要です。

「チェックアウト開始」のイベントがすでに設定され、値も設定されている場合は、「購入」イベントの値を「チェックアウト開始」と同じものにすることもできます。

Facebookのイベント設定ツールでの注意点

Facebookのイベント設定ツールには、いくつかの注意点があります。

  • 利用できないビジネス業種がある
  • 設定できないボタンがある
  • マウスを重ねる必要があるボタン

利用する上での注意点をまとめてみましたので、ご紹介していきます。

利用できないビジネス業種がある

Facebookのイベント設定ツールを利用できないビジネス業種があります。

  • 保険・金融サービス
  • 投資銀行と仲介業者
  • 小売
  • 信用組合
  • 商業銀行
  • クレジット
  • 住宅ローン
  • 融資
  • 医薬品・健康品

イベント設定ツールが利用できないため、手動でイベントを設定しなければいけません。

設定できないボタンがある

Facebookのイベント設定ツールには、設定できないボタンがあります。

  • ボタンの高さや10ピクセル以下、または600ピクセル以上
  • ボタンがHTMLボタンかHTMLリンクの場合
  • ボタンにアイコンや数字しか含まれていない

上記の場合は、イベント設定ツールでウェブ上にボタンを置くことができません。

マウスを重ねる必要があるボタン

ウェブ上で、メニューの中に存在するボタンや、マウスを重ねないと表示されることがないボタンを、Facebookのイベント設定ツールに設定することはできません。

この場合は、「URLをトラッキング」をクリックし、ボタンのリンク先のURLを使用することで、イベントを設定することが可能です。

Facebook広告のカスタムコンバージョンとは?

Facebookの広告には、「標準イベント」と「カスタムイベント」の2つがあり、設置することができます。

Facebookの広告で最初から用意されているものが、「標準イベント」になります。

そんな標準イベントでカバーできない部分のイベントを計測するために、広告を行っている運営者が独自に設定できるイベントを「カスタムイベント」と呼んでいます。

そして、標準イベントで用意がされていないイベントをコンバージョン計測するための機能が、「カスタムコンバージョン」になります。

標準イベント

標準イベントとは、Facebookの広告に最初から備わっているイベントになり、ユーザーのアクションを計測するための機能でもあります。

「Webサイト内における検索」や、「カートに追加」などの標準イベントで用意をされているユーザーの行動を計測したい場合は、標準イベント用のコードを設置しなければなりません。

さらに、コードを使ってカスタマイズする必要が出てくるため、導入するハードルは高い可能性があります。

カスタムイベント

カスタムイベントとは、標準イベントで計測することができないユーザーの行動をトラッキングしたい場合に使用することができます。

ただし、条件として「URL」か「イベント」のどちらかを指定し、標準イベントで使用するような追加コードを使わずに設定可能です。

追加するコードに関しての知識がなくても導入することができるので、初めてFacebook広告を運用しようとしている場合は、カスタムイベントがおすすめです。

標準イベントとカスタムイベントの違い

標準イベントとカスタムイベントの違いは、「設定方法の難易度」と「機能の豊富さ」にあります。

標準イベントには機能が多く、パラメータを使用したカスタマイズなどをすることができます。ですが、設定するためにはコードを使用したカスタマイズの知識が必須になります。

一方で、カスタムイベントは設置をすることが簡単で、利用するコードの知識は不要です。

ただし、パラメータの追加などができないため、標準イベントよりは機能が制限されてしまいます。

広告を担当している運営者にコードの知識があまりない場合でも、カスタムイベントであれば利用することも可能です。

コンバージョンとカスタムコンバージョンの違い

コンバージョンとは、Facebook広告のキャンペーンに設定をする広告で達成したい目標のことを指します。

そして、コンバージョンに設定したいユーザーの行動が標準イベントにない場合は、カスタムイベントを使ってカスタムコンバージョンを設定できます。

Facebook広告のカスタムコンバージョンでできることは?

カスタムコンバージョンでは、パラメータを使用したカスタマイズをすることはできませんが、それ以外の機能を使うことができます。

ここからは、カスタムコンバージョンで実現できることをご紹介していきます。

詳細なターゲット設定が可能

カスタムコンバージョンを使用すれば、より詳細なターゲティングを行うことができます。

カスタムコンバージョンに対してはカスタムイベントを利用するので、イベントの内容やルールを自社独自のものに設定することも可能です。

例としてあげると、5,000円以上の購入をしてくれたユーザーのみをコンバージョンとして計測することで、利益を生みやすいユーザーのみをトラッキングしてよりよい広告の効果を高めることができます。

コードを追加しなくても計測できる

カスタムコンバージョンは、コードを追加することをせずに計測できる点がポイントになります。

標準イベントはパラメータを使用してカスタマイズするため、一定以上の知識量がないと設置をすることは難しくなります。

一方で、カスタムコンバージョンは、Webサイト内にFacebookピクセルが設置されていれば、追加コードが不要でFacebook広告の管理画面で設置作業を完了することもできます。

設定を共有できる

カスタムコンバージョンを設定することで、ビジネスパートナーやクライアント企業などとも共有をすることができます。

共有したい範囲は運用している自社でコントロールをすることができるので、複数の企業と関わりを持っていても、情報が漏洩してしまう可能性は低い物となっています。

Facebook広告に必要なピクセルとは?

Facebook広告には、ピクセルが必要になります。

Facebook広告でデータを収集・計測するためには、「ピクセル」というものの知識も必要不可欠です。

Facebookピクセルとは、Webサイトのデータを収集するために必要なコードで、ピクセルによってWebサイトへの訪問者をトラッキングし、広告のターゲティングに活用することができます。

カスタムコンバージョンを設定するときも、FacebookピクセルがWebサイトに導入されていることが前提となるので、必ず設置することが大切です。

ピクセルの設定方法

ピクセルの設定方法はそこまで難しくはないですが、いくつかの手順が必要になります。

まず、Facebookピクセルを作成し、Facebook広告の管理画面に入ったら「その他のツール」から「イベントマネージャ」のメニューを選択します。

「新しいデータをリンクする」の画面になったら、「ウェブ」を選択すると、リンク方法の選択画面へと変わるので、「Facebookピクセル」を選びます。

そのピクセルに名前を付けることで作成が完了するので、どういったピクセルなのかが分かりやすい名前にするようにしましょう。

 

その後、ピクセルをWebサイトに設置し、「イベントマネージャ」を開き、作成したピクセルを選択し、「ピクセルの設定を続行」ボタンを押します。

ピクセルの取得方法を選択する画面になるので、「コードを手動でインストール」を選び、ピクセルのベースコードが表示されるのでコピーし、Webサイト内のhead内に記載します。

Googleタグマネージャーを利用することで、HTMLの編集知識があまりなくても設置することが可能です。

設定時の注意点

Facebookピクセルを設定するときは、注意しなければいけない部分があります。

設置するピクセルは、Webサイトの1ページにつき1つにするようにし、同一ページに複数のピクセルを設置してしまった場合は計測に不具合が生じる可能性があります。

Facebook広告のカスタムコンバージョン設定方法

Facebook広告のカスタムコンバージョンには設定方法があります。

どういった設定方法なのか、ご紹介していきます。

 

イベントマネージャを開く

まず、「イベントマネージャを開く」ことから設定を開始します。

Facebookピクセルを作成したのと同じ画面を使用し、イベントマネージャの画面右上の「作成」ボタンをクリックすると、いくつかの項目がプルダウンで表示されます。

その後、「カスタムコンバージョンを作成」を選択して完了です。

カスタムコンバージョンを設定する

カスタムコンバージョンの作成画面を開けたら、項目を入力していきます。

  • 名前:50文字以内で、分かりやすい名前
  • 説明:100文字以内で、名前だけでは分からないものを記載
  • データソース:利用するFacebookピクセル
  • コンバージョンイベント:「標準イベント」か「すべてのURLトラフィック」を選択する
  • ルール:コンバージョンを適用するURLの条件
  • コンバージョン値を入力

参考:Facebookイベントマネージャでカスタムコンバージョンを使用してイベントを絞り込む

それぞれの項目を入力したら、右下の「作成」ボタンを押すことでカスタムコンバージョンが設定することができます。

Facebook広告のカスタムコンバージョンでよくある問題点

Facebook広告のカスタムコンバージョンには、設定のときによく出てしまう問題があります。

それぞれの解決策をまとめましたので、ご紹介していきます。

カスタムコンバージョンが出ない

Facebook広告のカスタムコンバージョンを設定する際の問題として、「カスタムコンバージョンが出ない」という問題が発生することがあります。

カスタムコンバージョンを作成したら、広告の作成時にコンバージョンイベントとして設定を行う必要があります。

設定画面に作成したカスタムコンバージョンがもしも出てこないという場合は、カスタムコンバージョンの作成画面で、広告アカウントにしっかりと割り振られているかどうかを確認しましょう。

「リンク済みのアセット」になにも表示をされていない場合、どの広告アカウントとも紐付いていないため、その場合は「アセットの追加」ボタンを選択して使用したい広告アカウントを設定してください。

アクティブにならない

Facebook広告のカスタムコンバージョンを設定する際の問題として「アクティブにならない」といった問題が発生する可能性があります。

カスタムコンバージョン作成後アクティブにならない場合、まずは少し待ってみることも大切です。

アクティブになるためには一定の時間がかかってしまいますが、それでもアクティブにならない場合はカスタムコンバージョンに設定したURLのページをFacebook経由で訪問し、ブラウザで閲覧できるか試します。

Facebookで訪問することでピクセルの動作を促し、アクティブになることもあります。

しかし、それでもアクティブにならない場合は、WebサイトにFacebookピクセルが反映されていない可能性があるため、ピクセルが指定の位置に設置されているのかを確かめるのが重要です。

Facebookのイベント設定ツールを上手く活用しよう

Facebookのイベント設定ツールの設定方法や、Facebook広告のカスタムコンバージョンの設定方法などを解説してきました。

Facebook広告でコンバージョンを計測するには、「標準イベント」や「カスタムイベント」のどちらかを利用することでターゲティングなどにも対応ができます。

他SNSと比べると、どうしてもイベントの設定やコンバージョンの設定が難しいイメージが多いFacebook広告ではありますが、カスタムイベントでは知識もそこまで必要にはなりません。

Facebookに広告を参入したいと考えていた方や、躊躇っていた方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。



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