Facebook広告では、機会学習が優秀なためキーワードごとの入札単価を意識しなくても目的に合わせて、自動で広告配信の最適化が図られます。ただ何も手を加えずデフォルトのままだと設定予算内で可能な限り獲得を増やすように広告の配信が行われてしまいます。目標の選び方次第では、結果が全く出ないということもあるので、一つ一つの違いがわかるように詳しくご説明させていただきます。

また、Facebook広告やInstagram広告に関してさらに知見を深めたい!という方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。

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3つのコストコントロールに関して

今回のアップデートにより、「コストコントロール」は下記の3つから選択できるようになっています。

  • 入札価格上限
  • ターゲット単価
  • 平均目標達成単価上限(NEW)
    少しわかりづらいと思いますので、個別に説明していきます。

①入札価格上限

入札価格上限はその名前の通り、入札に上限を設ける設定です。「最小単価」のように何も設定していない状態ですと、予算内で獲得を最大化させるために必要であれば、上限なく入札が上がっていきます。そのため、競合の入札などによっては、想定よりもはるかに高い入札が行われてしまい、CPCやCPAが高くなってしまう恐れがあります。そういった事態を考慮して、あらかじめ入札の上限を設定しておくためのオプションが入札価格上限となるのです。

ここで一点注意なのですが、入札の上限設定であるので、獲得単価の平均は上限設定単価よりも低くなりやすいです。

コンバージョンだと少しイメージしづらいのでクリック単価で説明すると、平均クリック単価が20円とするとき、各クリックの価格は10円のものや、40円のものなど様々な価格が平均されて20円ということになります。入札上限価格でクリックの上限を30円と設定すれば、1クリックに対して30円を超えて入札されなくなるので、クリックはすべて30円以下になります。

コンバージョンの場合も同じなのですが、インプレッションでの課金なので少しイメージしにくいかもしません。コンバージョンの場合は、どの程度コンバージョンする見込みがあるかと考えて、設定した上限単価より獲得単価が高くなりそうなユーザには入札しないというイメージでとらえるとわかりやすいかと思います。

どんな場合におすすめか

入札単価上限は予測コンバージョン率を十分に理解して適切な入札価格を計算できる広告主を対象としています。

入札価格上限は内部入札やLTVモデルを使用している場合やFacebookがオークションで入札できる金額をコントロールしたい場合におすすめです。

②ターゲット単価

ターゲット単価は、設定した単価になるように配信調整が行われる設定です。入札価格上限との違いは、入札価格上限はあくまで上限であって、平均単価が低くなるのであれば、なるべく低くなるように入札調整がされますが、ターゲット単価では、設定している単価よりも低くなる可能性がある場合でもなるべく設定されている単価に近づくように調整されます。

※指定された単価の±10%程度に収まるように調整されます。

コンバージョンの獲得を目的として、ターゲット単価を3,000円と設定していると、仮に2,000円でコンバージョンを獲得できる見込みがあっても、平均のコンバージョン獲得単価が3,000円に近づくように配信調整されます。

同じ獲得単価でデータを比較検討するなどの理由で、あくまで単価を一定にしたいときに使用するオプションとなります。

どんな場合におすすめか

最適化イベントの単価を一定の金額に維持したい場合におすすめです。

キャンペーン期間を通じて平均単価を希望金額ときっかり同額に維持できない場合もありますが、情報収集期間が終了すると、可能な限り希望金額に近い単価にします。ただターゲット単価では全ての最適化の目標にターゲット単価を使用できるわけでないので注意が必要です。

ターゲット単価が使用できるキャンペーンの目標

ターゲット単価を使用できる最適化の目標は下記になります。

▼ターゲット単価が使用できるキャンペーンの目標

項目 詳細
アプリのインストール
コンバージョン
リード獲得
製品カタログの販売

全ての最適化の目標にターゲット単価を使用できるわけでないので注意が必要です。

 

③平均目標達成単価上限

平均目標達成単価上限では、最小コストの最適化イベントを先に獲得することで平均値を上限よりも低く抑えることを目指します。ヘルプページによれば、コスト上限に近い高額な最適化イベントを獲得するのは、単価が低い最適化イベントがなくなったときだけです。

入札価格上限との違いは入札価格に上限をかけるのではなく、平均単価に上限を設けているという点です。クリックで例えると、各クリックはどんなに高くなってもいいから、平均クリック単価は上限を超えてはいけないということになります。

クリック目的で平均目標達成単価上限を30円とすると、各クリックはいくらでもいいが、平均が30円を超えてはいけないということになります。

平均目標達成単価上限ではコンバージョンの場合もわかりやすいですね。平均のコンバージョン獲得単価が設定した値を超えてはいけないという設定になります。なので、平均目標達成単価上限を3,000円と設定していれば、平均コンバージョン単価が3,000円を超えない範囲で獲得を最大化するようになります。

ターゲット単価との違いは、指定した単価を下回ることが許されているということです。ターゲット単価ではなるべく指定した単価に近づけるように広告の配信が調整されますが、平均目標達成単価では、あくまで平均単価の上限として設定しているので、それよりも低い単価で獲得ができる見込みがあるなら、より獲得単価を下げて獲得が最大化されるように調整されます。

どんな場合におすすめか

顧客獲得単価がわかっている場合、マーケット条件に関係なく、顧客獲得単価(CPA)を平均金額以下に抑えたい場合におすすめです。

コストコントロールを設定しない場合

コストコントロールを選択しない場合は、「最小単価」での広告配信となります。設定されている予算をすべて使う前提で、指定した結果を最大化するように調整がなされます。

「予算はきまっているけれど、どのくらいの費用対効果を目標とすればいいかわからない」「予算をすべて使って獲得数を増やしたい」という場合に向いています。

コストコントロール使用時の注意点

配信データが十分に溜まっていないとうまく機能しないことがある

コストコントロールを使用する際には、配信データが十分に溜まっていないとうまく機能しないことがあります。

  • 入札価格上限や平均目標達成単価上限を選択しても、上限が低すぎて広告が配信されない
  • 広告配信開始時にいきなりターゲット単価を設定すると、データが十分に溜まっていないので、しばらくして広告が全く配信されなくなる

ということも見受けられます。

コストコントロ―ルで上限を設定することも大事ですが、無理な獲得単価を設定してしまっては配信できなくなってしまします。そのため、広告配信開始から間もないころは以下を試してみてください。

  • 予算を上げすぎない
  • コストコントロールオプションを外す
  • 入札価格上限や平均目標達成単価上限を少し高めに設定しおいて、目安となるような配信データをためること

予算が消化されないケース

予算が消化されない理由は、まず広告の訴求力不足が考えられます。特にCPC課金の場合ではユーザーの広告への関心が低い、クリックが発生せず、課金対象にもならないため、費用が発生しないため予算も消化されません。

また考えられるのは、クリックが発生全く発生しないなどの症状の場合は広告配信の自動最適化により表示されるボリュームが減少し、結果的に想定していた予算が消化されない場合です。

このような場合は、広告のクリエイティブやターゲット設定を変更し、ユーザーの興味を引くように改善することが重要になってきます。また、広告を配信するターゲットは自動最適化によって適切に取捨選択されるためターゲット層を拡大しオーディエンスを増やすのも悪くないでしょう。

コストコントロールのまとめ

Facebook広告で高い成果の広告を出稿するためには「入札方法」が関わってきます。

今回はコストコントロール、入札戦略オプションについてご説明させていただきました。

それぞれの目的や設定の際のコツなどを掴み、自身の広告に合ったものを選んで成果をだしていきましょう。



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