皆さんは現在配信している広告の分析を何で確認していますか?

広告管理画面、Google アナリティクスなどでしょうか。

今回はより「正確に広告の成果を分析をしたい」方へ向けて、設定することで配信した広告の分析の幅が広がる「URLパラメータ」について解説していきたいと思います。

ただ、URLパラメータを間違えて設定してしまうと、Google アナリティクスなどで分析する際に、その間違った設定が優先され正しく分析ができなくなってしまいます。「Googleアナリティクス上の効果測定でも、Yahoo!広告経由のものを正しくレポートする方法」なども解説していますので参考に設定してみてください。

 

また、Yahoo! 広告の基礎知識を得たい方は、以下の記事「【入門】Yahoo!広告とは?始め方や出稿種類、費用や特徴など全て解説」にて詳しく解説しています。

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皆さんはインターネットで調べ物をする際に、どんな検索エンジンを使っていますか? 「Googleしか使っていない!」という人も多くなってきましたが、中高年世代を中心に「Yahoo!の...

 

また、リスティング広告に関してさらに知見を深めたい方は、以下の記事に総括的にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。

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URLパラメータとは

URLパラメータとは、簡単にご説明するとページURLの後ろについている『?』や『&』の文字列のことを指します。

詳しくお話するとURLパラメータはサーバーへ情報を送るためにURLに付け加える変数(数学のxやyのように値を代入する記号または文字列)のことで、クエリ文字列、クエリパラメータとも呼ばれています。

Google Analyticsなどの計測ツールに、ユーザーがどこからの流入/CVなのか識別させるために、広告にパラメータを付与しなければなりません。従来のyahoo!広告の場合、広告のURLそれぞれに付与する必要がありましたが、2017年のアップデートで各キャンペーン単位で付与することが可能になりました。

URLパラメータの基本的な使い方

URLパラメータはページURLの後ろについている『?』や『&』の文字列で自身でURLに設定するため間違いが起こりやすいです。
もし間違った設定をするとパラメータが無効になってしまうので要注意です。

ここではURLパラメータの基本的なルールをご説明します。

URLパラメータは末尾に設定する

URLパラメータはURLの末尾に付け加えるものになります。パラメータをURLの途中に入れてしまわないように注意してください。

正しい例:https://www.example.com/page?◯◯
誤った例:https://example.com/?◯◯/page

 

URLパラメータは「?」から設定する

URLパラメータは『?』から始まります。URLパラメータは『?』『&』どちらから始めても良いと言う訳ではありません。

例:https://example.com/page?○○○

 

また、『&』は複数のパラメータをつなぐときに使用します。

https://example.com/page?◯◯&××

 

複数のURLパラメータを繋いでいくとミスが起こりやすく、無効なまま設定してしまっているケースを多く見かけます。
不安な方はGoogleが提供している「Campaign URL Builder」という自動生成ツールを使うのもおすすめです。

使用方法は「 キャンペーンURLビルダーで必要事項を記入すしパラメータを作成する」で説明しています。ご確認ください。

URLパラメータの種類

URLパラメータには「アクティブパラメータ」と「パッシブパラメータ」の2種類があります。簡単に言うと指定した値により表示される内容が動的に変化するのがアクティブパラメータで、値が違ってもコンテンツ内容が変わらないのがパッシブパラメータです。

パッシブパラメータ

パッシブパラメータは、どのページから自社のサイトへアクセスしたのかを計測するために、URLの末尾に付け加えるパラメータのこと意味します。

パラメータの値が違う場合でも、同じコンテンツが表示されます。例えば、トラッキング用のパラメータなどが挙げられます。

パッシブパラメータは、URLパラメータが付いていても、付いていなくても、ユーザーに表示するページ(コンテンツ)に変化はありません。パッシブパラメータの役割は「情報収集」です。

Googleアナリティクスやその他のアクセス解析ツールで、ネット上のユーザーのアクセス経路や滞在時間を計測する「トラッキング」のために利用されます。

アクティブパラメータ

アクティブパラメータはユーザーの行動によって付与されるパラメータのことです。

パラメータの値によって別のコンテンツが表示され、ECサイトやブログなどでよく使用されます。

アクティブパラメータはパッシブパラメータとは違い、URLパラメータを付けることによってユーザーに表示するページ(コンテンツ)の内容に影響を及ぼし、URLパラメータが付いてないページURLと違う内容が表示されます。

 

[https://example.com]というURLのネットでアクセサリーを販売しているウェブサイトがあり、そのサイトのオススメの商品のページのURLが[https://example.com/recommend]だとします。

 

すると、おすすめの商品をシルバーの指輪でフィルタリングした場合、下記のようなアクティブパラメータがついたURLになり、表示される商品一覧の内容が[https://example.com/recommend]と異なります。

[https://example.com/recommend?ring=silver]

 

上記の様にURLパラメータが付くことで、表示される内容が異なるのがアクティブパラメータの特徴です。またサイトを利用する検索ユーザーが利用しやすい環境になるのも大きな特徴です。


URLパラメータの注意点

アクティブパラメータを設定する際の注意点

サイト内検索結果の並び替え

パラメータによって、コンテンツが実質重複するページが生成される場合があります。例えばECサイトなどで商品の並び替えなどを変更した場合です。下記のURLは、それぞれ以下の条件で商品を表示した場合とします。

  • 価格順のソートを掛けずに商品一覧ページを表示する。
https://wwww.example.jp/product/woman/jacket/
  • 商品一覧ページを 「?sort_price=low」 のパラメータで価格の安い順で並べ替えをする。
https://wwww.example.jp/product/woman/jacket/?sort_price=low

 

こうした並び順のみが違うケースは、多くの場合実質的にコンテンツが変わるわけではないので、検索エンジンからコンテンツの重複として認識されてしまう可能性が高いです。

ユーザーに「一番見せたい並び順のページを検索結果に表示することができない」などの意図しない結果になる可能性もあるため、以下のような対応の実施を検討してください。

 

Search ConsoleよりURLパラメータの設定を行うと、検索エンジンにそのパラメータの意味を伝えることができます。ただし、パラメータの役割などを把握せずにパラメータを分類してしまうと、獲得できるはずだった流入が消失してしまうこともあるため、十分に気を付けて設定を行ってください。クロールに関する問題が起きている。もしくはページ数が多く問題が起こることがほぼ確実である。そのような状況のみ設定を行ってください。

参考:URL パラメータ ページでパラメータを分類する-Google公式ヘルプ

 

パラメータの順番にも注意

パラメータが複数ある場合、パラメータの順番違いでも検索エンジンはURL単位で別のURLとして評価します。下記のURLは、「coler=red」で赤色、「size=S」でサイズSを絞り込んでいる場合とします。

  • 「カラー」→「サイズ」の順のパラメータ
https://wwww.example.jp/product/woman/jacket/?coler=red&size=S
  • 「サイズ」→「カラー」の順のパラメータ
https://wwww.example.jp/product/woman/jacket/?size=S&coler=red

 

上記のようにパラメータの順番違いのURLによっても検索エンジンは重複コンテンツであると認識します。複数のパラメータで絞り込みのパラメータが発生するURLを生成する際は、順番違いが発生しないように気を付けてください。

順番違いが発生するとページが重複してしまい、クロールするページが増えてしまうため検索エンジン内のシステムであるクローラが一つ一つのサイトを巡回し、サイトの情報を収集する作業にも悪影響を及ぼします。

 

パラメータを付与する上での注意

  • 日本語は入れないようにする(文字化けの原因となるため)、もしパラメータに日本語を使用する場合は、UTF-8のURLエンコードが必要です。
  • 入稿用URLに指定したページがリダイレクトされる場合、パラメータをリダイレクト先のページでも引き継いでもらうようにしておいてください。リダイレクトすることでパラメータ情報を失い、パラメータを付与していないのと同じ計測となるためです。リダイレクト処理に関しては、サイト制作を担当する部署やシステム会社の方に相談・依頼することが必要な場合が多いので連携をとり進めてください。

Yahoo!スポンサードサーチにおけるトラッキングとは

スポンサードサーチにおけるトラッキングとは、広告主側で広告効果測定ツールを使って、広告配信時のクリック情報などを独自に追跡調査することである。トラッキング情報とは、トラッキングを実施するために広告に設定するURLやパラメータを指します。・

 

トラッキング用パラメータは、リンク先URLやトラッキングURLなどに設定することで、さまざまな指標のトラッキングが可能になるパラメータです。

ディスプレイ広告で利用できるトラッキング用パラメータは、以下のとおりです。

 

パラメータ 概要 URLフォーマット
{creative} 広告IDです。 http://www.example.com/?creative={creative}
{media} メディアIDです。 http://www.example.com/?media={media}
{campaignid} キャンペーンIDです。 http://www.example.com/?campaignid={campaignid}
{adgroupid} 広告グループIDです。 http://www.example.com/?adgroupid={adgroupid}
{account} アカウントIDです。 http://www.example.com/?account={account}
{device} デバイスの種類です。
以下の内容が返却されます。
・DESKTOP
・SMARTPHONE
・TABLET
※識別できない場合は、NONEとなります。
http://www.example.com/?device={device}
{os} OSの種類です。
以下の内容が返却されます。
・IOS
・ANDROID
※識別できない場合は、NONEとなります。
http://www.example.com/?os={os}
{isApp} iOSアプリ、Androidアプリに配信されたかを表示します。
・iOSアプリ、Androidアプリの場合:true
・上記以外の場合:false
http://www.example.com/?isApp={isApp}
{ifa} FA(広告識別子)です。
・iOSの場合:IDFA
・Android OSの場合:AdvertisingID※ディスプレイ広告と連携済みの広告効果測定ツール(※1)をご利用の場合のみ指定できます。
http://www.example.com/?ifa={ifa}
{ifaSha1} IFA(広告識別子)のハッシュ値(sha1)です。
・iOSの場合:IDFA
・Android OSの場合:AdvertisingID※ディスプレイ広告と連携済みの広告効果測定ツール(※1)をご利用の場合のみ指定できます。
http://www.example.com/?ifaSha1={ifaSha1}
{ifaMd5} IFA(広告識別子)のハッシュ値(md5)です。
・iOSの場合:IDFA
・Android OSの場合:AdvertisingID※ディスプレイ広告と連携済みの広告効果測定ツール(※1)をご利用の場合のみ指定できます。
http://www.example.com/?ifaMd5={ifaMd5}
{ci} コンバージョン情報です。

※運用型でキャンペーン目的が「アプリ訴求」の場合のみ指定できます。
※ディスプレイ広告と連携済みの広告効果測定ツール(※1)をご利用の場合のみ指定できます。

http://www.example.com/?ci={ci}
{installCallback} コンバージョンリクエストURL情報です。

※運用型でキャンペーン目的が「アプリ訴求」の場合のみ指定できます。
※ディスプレイ広告と連携済みの広告効果測定ツール(※1)をご利用の場合のみ指定できます。

http://www.example.com/?install_callback={installCallback}
{ifmobile:[任意の値]} スマートフォンからアクセスした際に、任意の値を付加します。これにより、スマートフォン向けURLへの変換やパラメータの追加などが可能です(※2)。
{ifnotmobile:[任意の値]} PC・タブレットなどスマートフォン以外の端末からアクセスした際に、任意の値を付加します。
これにより、PC・タブレット向けURLへの変換やパラメータの追加などが可能です(※2)。
{deviceAppType} 広告配信面が 「アプリ」か「ウェブ」かを判別できます。
※運用型でキャンペーン目的が「アプリ訴求」の場合のみ指定できます。
※ディスプレイ広告と連携済みの広告効果測定ツール(※1)をご利用の場合のみ指定できます。

 

パラメータを設定しGoogleアナリティクスでYahoo!広告を計測

Yahoo!広告には、「検索広告」と「ディスプレイ広告」などあり、自サイトへの流入施策として利用しているユーザーも多いのではなでしょうか。

そこで、Googleアナリティクスでの分析はYahoo!広告の効果測定に有効な手段の一つです。

ただ、GoogleアナリティクスでYahoo!広告を計測するには、パラメータの設定など準備が必要です。

 

パラメータ設定でYahoo!広告からの流入元が分かる

URLにパラメータを設定すると、Yahoo!広告からきたユーザーを「Yahoo!広告の××バナーをクリックし経由してきた」などまで詳細にGoogleアナリティクスが認識できるようになります。

よって、Googleアナリティクス上の効果測定でも、Yahoo!広告経由のものを正しくレポートすることができます

 

パラメータの種類

今回、使用するパラメータについてご説明します。

「utm」から始まる文字列のパラメータで、「UTMパラメータ」と呼ばれています

UTMパラメータを表にまとめましたので参考にしてみてください。

パラメータ名 設定の必要性 意味 役割
utm_source 必須 参照、参照元 媒体(サービス)の名前を表示させる
utm_medium 必須 メディア アナリティクスのチャネルの分類に使用
utm_campaign 必須 キャンペーン どのプロモーションか特定するために使用
utm_term 省略可能 キーワード 有料キーワードの特定に使用
utm_content 省略可能 広告コンテンツ A/Bテストなどで同じURLの広告の区別に使用

デフォルト チャネルを定義する主な「utm_medium(メディア)」の値は以下になります。

チャネル utm_mediumの値
Paid Search
有料検索
cpc,ppc,paidsearch
Display
ディスプレイ広告
display,cpm,banner
Affiliates
アフィリエイト
Affiliate
Other Advertising
その他の広告
cpv,cpa,cpp,content-text
Referral
参照元サイト
Referral
Social
ソーシャルネットワーク
social, social-network, social-media, sm, socialnetwork, social media
Email
メール
Email

 

パラメータの設置方法

キャンペーンURLビルダーで必要事項を記入すしパラメータを作成する

キャンペーンURLビルダーを開いて下記の設定項目を埋めていきます。

またキャンペーンURLビルダーの項目名と対応する「UTMパラメータ」

 

  • Website URL:完全なウェブサイトのURL(例https://www.example.com
  • Campaign Source:リファラー:(例 google、  newsletter
  • Campaign Medium :マーケティング媒体:(例えば cpc、  banner、  email
  • Campaign Name :製品、プロモーションコード、またはスローガン(例spring_sale
  • Campaign Term :特定するキーワード
  • Campaign Content: A/Bテスト、広告を区別するために使用するか

 

下記の赤いがある項目は必須項目になります。

設定項目の入力が完了すると自動的にパラメータが付与されたURLが生成されます。

コピーしたURLが下記なら「Yahoo!のリスティング広告の春セールのキャンペーン」から来たことがGoogleアナリティクスで認識されます。
「https://digima-labo.com/?utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=spring_sale」

Yahoo!広告の広告作成画面に入力する

キャンペーンURLビルダーで作成しコピーしたURLをYahoo!広告の管理画面で設定すれば完了です。

今回はレスポンシブ広告の広告作成画面で説明いたします。

引用:4.広告の作成-Yahoo公式ラーニングポータル

 

Yahoo!広告の広告の作成画面を開き、「最終リンクURL」にキャンペーンURLビルダーからコピーしたURLを貼り付けます。

 

GoogleアナリティクスでYahoo!広告を計測する

パラメータの設定した後はGoogleアナリティクスでの測定が可能になります。

ここではGoogleアナリティクスでの確認方法をご説明します。

 

Googleアナリティクスのレポートで「集客」から「すべてのトラフィック」をクリックし「参照元/メディア」を開きます。

表の「参照元/メディア」の項目にパラメータで設定した項目が表示されるようになり、指定したYahoo!広告から入ってきたユーザー数、新規ユーザーの数などが把握できます。

 

また赤枠のプライマリディメンションを使用すると「参照元/メディア」だけでなく「参照元」「メディア」「キーワード」だけの結果を見ることもできます。

 

URLパラメータのまとめ

今回の記事はいかがでしたでしょうか?

様々なパラメータが登場し少し複雑に思えたかもしれません。

ただURL パラメータ広告管理画面だけでは分からない情報を取得して、分析するためには必要不可欠になってきます。URLパラメータの注意点や設定方法を抑えぜひ挑戦してみてください!

 

 



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