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宣伝失礼しました。本編に移ります。

ウェブ広告、特にGoogleやYahoo!に代表される検索連動型広告(リスティング広告)において、事業の収益を最大化するためには、広告予算の投下効率を極限まで高めることが不可欠です。多くの広告運用担当者が「どのキーワードで広告を出すか」という「攻め」のキーワード選定に注力しますが、それと全く同等、あるいはそれ以上に重要なのが「どのキーワードで広告を出さないか」という「守り」の戦略、すなわち「除外キーワード」の徹底活用です。この設定は、単なるコスト削減の手段にとどまらず、広告キャンペーン全体のパフォーマンスを根底から支え、最終的なコンバージョン獲得の成否を分ける極めて重要な生命線と言えます。意図しない検索ユーザーからの無駄なクリックを排除し、限りある予算を真に購買意欲の高い潜在顧客にのみ集中させることで、広告の費用対効果(ROAS)は劇的に改善します。本稿では、獲得型広告の運用成果を飛躍させるために、除外キーワードの基本的な概念から、具体的な設定・管理手法、そしてプロフェッショナルが実践する高度なベストプラクティスまで、体系的かつ網羅的に解説いたします。

 

1. 除外キーワードの基本的な定義と目的

除外キーワードとは、特定の検索語句、すなわちユーザーが検索エンジンに入力する具体的なクエリに対して、自社の広告が表示されないように制御するために設定するキーワードを指します。この機能の本質は、広告主が自社の製品やサービスとは関連性が低い、あるいはコンバージョンに至る可能性が極めて低いと判断した検索トラフィックを、意図的に広告配信の対象から「除外」することにあります。リスティング広告の基本的な仕組みは、広告主が登録したキーワードと、ユーザーの検索語句との関連性に基づいて広告を表示させるというものです。しかし、キーワードのマッチタイプ(特に部分一致)の仕様上、広告主の意図を超えて広範囲の検索語句に広告が表示されてしまうケースが頻繁に発生します。例えば、法人向けの高度な会計ソフトを販売している企業が「会計ソフト」というキーワードを登録した場合、「会計ソフト 無料」「会計ソフト 個人事業主」「会計ソフト 使い方」といった、法人の導入検討者とは異なる意図を持つユーザーの検索にも広告が表示されてしまう可能性があります。これらのユーザーが広告をクリックすれば、コンバージョンに至る見込みは低いにもかかわらず、貴重な広告費用が消費されてしまいます。このような「広告費の漏洩」を防ぎ、広告配信の精度を極限まで高めることが、除外キーワードを設定する最大の目的です。言い換えれば、除外キーワードは、広告キャンペーンのターゲティングにおける「ノイズキャンセリング機能」であり、広告メッセージを届けるべきでないユーザー層を明確に定義し、排除するための不可欠なツールなのです。この設定を疎かにすることは、穴の空いたバケツで水を運ぶようなものであり、どれだけ多くの予算を投じても、その効果は限定的なものになってしまうでしょう。

2. 除外キーワードを活用する具体的なメリット

除外キーワードを戦略的かつ継続的に活用することは、広告キャンペーンに対して具体的かつ多岐にわたるメリットをもたらします。これらは単一の効果ではなく、相互に関連し合いながら、最終的に広告アカウント全体の収益性を向上させる原動力となります。

メリット1:広告費用の削減と費用対効果(ROAS)の劇的な向上

これが最も直接的かつ計測しやすいメリットです。成果に繋がらない検索語句からのクリックは、1クリックあたり数十円から数千円の無駄なコストを発生させます。例えば、クリック単価が300円のキーワードで、月に100回の無駄なクリックが発生していた場合、それだけで月間30,000円、年間で360,000円もの広告費が浪費されていることになります。除外キーワードを適切に設定することで、このような「見えないコスト」を根本から断ち切ることができます。これにより、キャンペーン全体のコンバージョン数が同じであっても、総広告費用が抑制されるため、結果として1件あたりの獲得単価(CPA)は低下し、広告費用対効果(ROAS)は大幅に向上します。削減できた予算を、より成果の高いキーワードやキャンペーンに再投資することで、事業全体の成長を加速させることも可能になります。

メリット2:クリック率(CTR)およびコンバージョン率(CVR)の改善

除外キーワードの設定は、広告が表示されるユーザー層の「純度」を高める効果があります。自社の商品やサービスへの関心が薄い、あるいはニーズが合致しないユーザーへの広告表示が減少するため、広告はより関連性の高い、購買意欲の高いユーザー層に集中して表示されるようになります。その結果、広告が表示された際にクリックされる確率(CTR)が自然と向上します。さらに、広告をクリックしてランディングページに訪れるユーザーは、元々ニーズが顕在化している可能性が高いため、最終的な購入や問い合わせといったコンバージョンに至る確率(CVR)も高まる傾向にあります。高いCTRとCVRは、それ自体が良好な運用状態を示す指標であると同時に、後述する広告ランクの向上にも直接的に寄与します。

 

メリット3:広告ランク(広告の品質)への好影響

Google広告やYahoo!広告といった主要な広告プラットフォームは、広告の掲載順位やクリック単価を決定するために「広告ランク」という指標を用いています。広告ランクは、「入札単価」「広告の品質」「広告表示オプションの効果」などの要素で構成されますが、この中の「品質スコア」に除外キーワードが間接的に大きな影響を与えます。品質スコアは主に「推定クリック率」「広告の関連性」「ランディングページの利便性」の3つの要素で評価されます。除外キーワードを活用して広告と無関係な検索語句への表示を防ぐことは、広告が表示される検索語句と広告文、そしてランディングページの内容の一貫性を高めるため、「広告の関連性」の評価を向上させます。また、前述の通りCTRが改善すれば「推定クリック率」の評価も高まります。広告の品質が向上すると、より低いクリック単価で、より上位の掲載順位を獲得しやすくなるという好循環が生まれ、キャンペーン全体の効率をさらに高めることに繋がります。

メリット4:コンバージョンに至らないクリックによる無駄な営業リソースの削減

獲得型広告において見落とされがちなのが、広告費以外の「隠れたコスト」です。例えば、BtoB商材において、「情報収集目的の学生」や「競合他社の調査担当者」からの問い合わせは、コンバージョンとして計測されたとしても、実際の受注には繋がりません。これらの対応には、営業担当者の貴重な時間や労力が割かれることになり、結果として組織全体の生産性を低下させる要因となります。除外キーワードを駆使して、「求人」「採用」「事例」「とは」といった、明らかに営業対象外となるユーザー層の検索意図をあらかじめ排除しておくことで、こうした無駄な問い合わせを未然に防ぎ、営業リソースを本当に見込みのあるリードに集中させることが可能になります。これは、広告運用と営業活動の連携を強化し、事業全体の効率を最適化する上で極めて重要な視点です。

3. 除外キーワードのマッチタイプ:3つの挙動の違いを理解する

除外キーワードの効果を最大限に引き出すためには、その3種類のマッチタイプ(部分一致、フレーズ一致、完全一致)の挙動を正確に理解し、状況に応じて適切に使い分けることが絶対条件です。特に、通常の登録キーワードのマッチタイプとは仕様が大きく異なるため、混同しないよう注意が必要です。

最重要仕様:除外キーワードは類義語や表記ゆれに「拡張しない」

この点を理解することが、除外キーワード設定の第一歩です。通常の登録キーワードの場合、例えば「引越し」と登録すれば、「引っ越し」「ひっこし」「moving」といった関連語句にも広告が自動的に表示されます。しかし、除外キーワードではこの「拡張機能」が一切働きません。つまり、「引越し」というキーワードを除外設定しても、「引っ越し」や「ひっこし」という検索語句には広告が表示され続けてしまいます。したがって、ある意図を持つ語句を完全に取り除きたい場合は、想定される全ての表記ゆれ(例:カバン、かばん、鞄)や、ひらがな、カタカナ、漢字、英語表記などを、個別に、そして網羅的に登録する必要があります。この仕様を理解せずに設定を行うと、除外したつもりが実際には多くの無駄なクリックを防げていない、という事態に陥ります。

除外キーワードは「フレーズ一致」と「完全一致」で

除外キーワード:フレーズ一致

  • 設定方法: キーワードをダブルクォーテーション(" ")で囲みます。(例:"返品 方法"
  • 挙動: 登録した除外キーワードが「完全に同じ語句」で「完全に同じ語順」で検索語句に含まれている場合に、広告の表示対象から除外します。語句の前後に他の単語が含まれていても除外の対象となります。
  • 具体例: 除外キーワードとして「"ランニング シューズ"」をフレーズ一致で設定した場合
    • 除外される検索語句:「ランニング シューズ メンズ」「格安 ランニング シューズ
    • 除外されない検索語句:「シューズ ランニング」(語順が違うため)、「ランニング 青い シューズ」(間に別の語句が入っているため)
  • 戦略的活用法: 部分一致よりも制御性が高く、特定の組み合わせの語句をピンポイントで除外したい場合に非常に有効です。例えば、高級ブランド品を扱っている際に「〇〇(ブランド名) 中古」や「〇〇(ブランド名) 偽物」といった、ブランド価値を毀損する可能性のある特定のフレーズを正確に排除したい場合に活用します。

除外キーワード:完全一致

  • 設定方法: キーワードを角括弧([ ])で囲みます。(例:[新宿 レンタルオフィス]
  • 挙動: ユーザーの検索語句が、登録した除外キーワードと「完全に一致」する場合にのみ、広告の表示対象から除外します。他の語句が一切含まれない、そのキーワード単体での検索のみが対象です。
  • 具体例: 除外キーワードとして「[ランニング シューズ]」を完全一致で設定した場合
    • 除外される検索語句:「ランニング シューズ」
    • 除外されない検索語句:「ランニング シューズ メンズ」「ランニングシューズ」(スペースが無いため)

4. 効果的な除外キーワードの見つけ方

精度の高い除外キーワードリストを構築するためには、体系的なアプローチが必要です。広告配信前の「予測」と、配信開始後の「分析」の両輪でキーワードを発見し、継続的にリストを更新していくことが成功の鍵となります。

フェーズ1:広告配信前の「予測」による初期設定

広告キャンペーンを開始する前に、あらかじめ想定される不要なキーワードを除外しておくことは、初期段階での無駄な広告費の発生を抑制し、キャンペーンのスタートダッシュを成功させる上で非常に重要です。

  • 思考法1:自社製品・サービスのターゲットから逆算する。
    • 誰に届けたくないかを明確にします。例えば、BtoB商材であれば「個人」、高価格帯の商品であれば「激安」「中古」「100均」、特定の地域限定サービスであれば対象外の「地域名」などが除外候補となります。
  • 思考法2:ユーザーの検索意図を分類する。
    • ユーザーの検索行動は、情報収集段階、比較検討段階、購入段階などに分けられます。このうち、自社の広告戦略上、アプローチする必要がないと判断した段階のキーワードを除外します。例えば、「〇〇 とは」「〇〇 やり方」「〇〇 意味」といった情報収集目的のクエリや、「〇〇 求人」「〇〇 採用」といった就職・転職目的のクエリは、多くの獲得型広告において除外対象となるでしょう。
  • ツールの活用:サジェストキーワードや関連キーワードからの発見。
    • Googleの検索窓に主軸キーワードを入力すると表示されるオートコンプリート(サジェスト)は、ユーザーの生の検索ニーズの宝庫です。ここに現れる語句の中から、自社のターゲットと合致しないものを事前にリストアップします。「ラッコキーワード」のような無料のサジェスト抽出ツールを利用すると、より網羅的に候補を洗い出すことができ、効率的です。

フェーズ2:広告配信後の「検索語句レポート」の徹底分析

広告配信後に最も重要かつ強力な情報源となるのが「検索語句レポート」(Google広告)または「検索クエリーレポート」(Yahoo!広告)です。これは、実際に自社の広告が表示・クリックされた際の、ユーザーの「生の検索語句」を一覧で確認できる機能です。このレポートを定期的に分析し、リストをメンテナンスすることが、広告運用の最適化における中核業務となります。

  • 分析ワークフロー:
    1. レポートへのアクセス: 広告管理画面の「キーワード」セクションから「検索語句」レポートを開きます。
    2. 期間設定: 分析対象とする期間(例:過去7日間、過去30日間)を設定します。
    3. データのエクスポートとフィルタリング: データをスプレッドシートなどにエクスポートし、以下の視点でフィルタリングや並べ替えを行います。
      • 視点A(コスト浪費型): 「コンバージョン数」がゼロの語句を抽出し、「費用」の降順で並べ替えます。費用が多くかかっているにも関わらず成果ゼロの語句は、最優先の除外候補です。
      • 視点B(非効率型): コンバージョンは発生しているものの、「コンバージョン単価(CPA)」が目標値を大幅に超えている語句を抽出します。事業の許容CPAと照らし合わせ、除外を検討します。
      • 視点C(低関連性型): 「クリック率(CTR)」が極端に低い語句を抽出します。CTRが低いということは、ユーザーが広告を魅力的、あるいは自分ごとと感じていない可能性が高く、関連性の低い語句であると推測できます。
    4. 除外の実行: 候補となった語句について、ビジネスへの影響を最終判断した上で、適切なマッチタイプ(基本的にはフレーズ一致か完全一致を推奨)で除外設定を行います。
  • 定期的メンテナンスの重要性: ユーザーの検索トレンドは常に変化します。この分析作業は、一度行ったら終わりではなく、最低でも月に一度、予算の大きいアカウントであれば週に一度といった頻度で、継続的に実施する仕組みを構築することが不可欠です。

5. 効率的な設定・管理方法:階層とリストの活用

除外キーワードの数が増えてくると、その設定と管理の煩雑さが運用担当者の大きな負担となります。設定を適用する「階層」の概念と、キーワードを束ねて管理できる「除外キーワードリスト」を戦略的に活用することで、管理工数を大幅に削減し、設定ミスを防ぎ、より高度な運用を実現できます。

設定階層の理解と戦略的な使い分け

除外キーワードは、アカウント、キャンペーン、広告グループという3つの階層で設定でき、それぞれ影響を及ぼす範囲が異なります。下の階層の設定が上の階層の設定よりも優先されます。

  • 広告グループ階層での設定:
    • 影響範囲: 設定した広告グループのみに適用されます。
    • 最適な用途: 最も限定的な設定です。特定の広告グループ(例:「革靴 メンズ」)に対してのみ、関連性の低い語句(例:「レディース」「修理」)を除外する場合などに使用します。キーワードごとに非常に細かい制御が可能ですが、多用すると管理が複雑化します。
  • キャンペーン階層での設定:
    • 影響範囲: 設定したキャンペーン配下の全ての広告グループに適用されます。
    • 最適な用途: 最も一般的に利用される階層です。特定の商材やサービス群(例:「Aシリーズ製品」キャンペーン)全体に共通する不要な語句(例:Aシリーズでは対応していない機能名など)を一括で除外する場合に便利です。
  • アカウント階層での設定(Google広告):
    • 影響範囲: アカウント内の検索キャンペーンとショッピングキャンペーン全てに適用されます。
    • 最適な用途: 企業やブランド全体として、絶対に広告を表示させたくない普遍的な語句を設定します。例えば、「無料」「中古」「返金」「クレーム」といった単語や、自社の社名と組み合わせられる可能性のあるネガティブな単語(例:「〇〇 評判 悪い」)などが該当します。アカウント全体に影響するため、設定は慎重に行う必要があります。

「除外キーワードリスト」による一元管理の実現

複数のキャンペーンに同じ除外キーワード群を適用したい場合に、各キャンペーンで個別に設定するのは非効率的であり、設定漏れや更新漏れの原因となります。この問題を解決するのが「除外キーワードリスト」機能です。

  • 機能概要: 除外したいキーワードをまとめた「リスト」を作成し、そのリストを任意の複数のキャンペーンに紐付けることができる機能です。
  • 最大のメリット: リストの内容を一度更新するだけで、そのリストが適用されている全てのキャンペーンに設定が自動で反映されます。これにより、管理工数が劇的に削減され、迅速かつ正確なメンテナンスが可能になります。
  • 戦略的なリスト作成例:
    1. 全社共通リスト: アカウント階層設定と同様に、全キャンペーンに共通して適用したい普遍的なネガティブワード(無料、中古、求人、とは、やり方など)をまとめたリスト。
    2. 商材カテゴリ別リスト: 特定の製品カテゴリ(例:「パソコン」カテゴリ)にのみ関連する除外語句(例:「スマホ」「タブレット」)をまとめたリスト。このリストを「パソコン」関連のキャンペーンにのみ適用します。
    3. 競合他社名リスト: 競合他社のブランド名やサービス名をまとめたリスト。競合名での検索は比較検討段階のユーザーである可能性もありますが、指名検索ユーザーに予算を使いすぎないよう、CPAをコントロールする目的で作成することがあります。
  • リストの運用: 新たな除外キーワードが見つかった際は、個別のキャンペーンに追加するのではなく、まずはいずれかのリストに追加できないかを検討する癖をつけることで、アカウント構造のシンプルさと管理性を維持できます。

6. ベストプラクティスと避けるべき一般的な間違い

最後に、除外キーワード運用を成功に導くための応用的なベストプラクティスと、多くの運用者が陥りがちな典型的な失敗例について解説します。これらの知見は、運用成果をもう一段階引き上げるために役立つはずです。

成果を最大化するベストプラクティス

  • 表記ゆれ・類義語の網羅性を徹底する: 前述の通り、除外キーワードは自動拡張されません。「送料無料」を除外したいなら「送料 無料」も、「中古」を除外したいなら「used」「セカンドハンド」も登録する、というように、考えられる限りのバリエーションを登録する地道な作業が、最終的な効果の差となって表れます。
  • マッチタイプの使い分けを習熟する: 「とりあえず部分一致で」という設定は最も危険です。検索語句レポートで見つかった不要な語句は、まずは完全一致かフレーズ一致で除外することを基本とし、部分一致での除外は、その単語が含まれる全てのクエリを失っても問題ないと確信できる場合にのみ、慎重に適用してください。
  • 除外キーワードの「競合」を意識する: 登録キーワードと除外キーワードが競合し、意図せず広告が表示されなくなっているケースがあります。例えば、「"ノートパソコン"」というキーワードを登録している広告グループで、「パソコン」を部分一致で除外すると、この広告グループの広告は表示されなくなります。Google広告には、このような競合を検出する機能(診断ツール)があるため、定期的にチェックすることが推奨されます。
  • チーム内での管理ルールを文書化する: 複数人でアカウントを管理する場合、誰が、いつ、どのような基準で除外キーワードを追加・変更したのかが分からなくなると、アカウントはすぐに混沌とします。除外キーワードリストの命名規則や、追加時の申請・承認プロセス、定期メンテナンスの担当者などを定めた簡単な運用ルール(SOP)を作成するだけで、運用の質と継続性は大きく向上します。

避けるべき一般的な間違い(アンチパターン)

  • 間違い1:過剰な除外による機会損失(オーバーネガティブ): 無駄を恐れるあまり、除外を徹底しすぎると、コンバージョンに至る可能性のあった潜在顧客まで逃してしまう本末転倒な事態を招きます。例えば、高額商材でCPAが一時的に高く見えたとしても、それがLTV(顧客生涯価値)の高い優良顧客であった可能性も否定できません。特に部分一致での広範囲な除外は、アカウント全体のインプレッションを大きく損なうリスクがあるため、除外設定後は主要KPI(表示回数、クリック数、コンバージョン数)に意図しない悪影響が出ていないか、注意深く監視する必要があります。
  • 間違い2:設定後の放置(メンテナンス不足): 除外キーワードの設定は、一度行えば完了というものでは決してありません。市場のトレンド、季節性、新たな検索語句の出現など、外部環境は常に変化しています。最低でも月に一度は検索語句レポートを見直し、リストを最新の状態に保つ「継続的なガーデニング」のような作業こそが、長期的に安定した成果を生み出すのです。
  • 間違い3:コンバージョンした検索語句の安易な除外: 例えば、「〇〇(自社サービス) 解約」という検索語句で、なぜかコンバージョンが発生することがあります。これは、解約を思いとどまらせるような情報がランディングページにあった結果かもしれません。CPAやコンバージョン率といった指標だけで機械的に判断するのではなく、「なぜこの語句でコンバージョンしたのか」という背景にあるユーザー心理を考察し、ビジネス全体にとって有益なトラフィックかどうかを慎重に見極める視点が重要です。

除外キーワードの戦略的な設定と継続的なメンテナンスは、獲得型広告の運用成果を左右する、極めて強力なレバーです。本稿で解説した手法と考え方を実践し、広告予算の浪費を防ぎ、真に価値のあるユーザーとの接点を最大化することで、貴社のビジネスを更なる成功へと導いてください。



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