web広告を出すにあたって、年齢層や配信先などを指定せずにとにかく配信する方法をとっている人もいるでしょう。自社のサービスや商品をとにかく知ってほしい!という場合には有効かもしれませんが、効果が見えにくい、効果が無いと感じる可能性も高いです。
今回ご紹介する類似ターゲティングを活用すれば、商品やサービスに興味を持っている人に届けることが可能です。広告の費用対効果を上げることが期待できるでしょう。
本記事では、類似ターゲティングの概要やメリット、利用上の注意点などを詳しく紹介します。さまざまな媒体での設定方法も合わせて紹介しますので、最後まで読み進めてみてくださいね。
類似ターゲティングの概要
ここでは、類似ターゲティングの概要や仕組みなどを詳しくご紹介します。
類似ターゲティングって?
類似ターゲティングとは”自社のWebサイトに訪問したユーザー”など任意に作成したオーディエンスリストを基に、リストに似たような行動を行うユーザーや似ている属性を持つユーザーなどをリスト化し、広告を配信する手法です。
媒体側が自動的にリストを作成してくれるので、リストアップする時間を気にすることなく利用できます。
類似ターゲティングの仕組み
類似ターゲティングは”類似するユーザー”から新規の顧客を得る仕組みです。”類似するユーザー”とは、今までに自社サイトを訪れたことがあるユーザーと属性が似ている人のことを指します。
自社サイト内での行動が似ていたり、興味や関心などの属性が似ていたりするので、無作為に選ばれる人よりも自社のサービスや商品に興味を持つ可能性が高いです。
この類似するユーザーのリストに広告を配信することで、自社サイトの訪問はもちろん、コンバージョン率の向上にも期待が持てます。
媒体により名称は異なる
類似するユーザーのリストについて上述していますが、媒体によりそのオーディエンスリストの名前が微妙に違うため、ここで整理しておきましょう。
Yahoo!は「類似ユーザー」という名称です。またLINE広告では「類似オーディエンス」という名称でした。2023年10月にこれら2社が統合されLINEヤフーとなってからは「類似リスト」と名称が変わりました。
現在はそれぞれの利用が続いている状態ですので、注意しましょう。MetaはLINEと同様「類似オーディエンス」です。
Googleでは現在サポートが終了
Googleでは以前「類似セグメント」という名称で運用されていましたが、現在は削除されました。
廃止の背景
Google公式の説明によると、一般的なオンラインマーケティング手法の制限が厳しくなる状況のなかで、GoogleのAIを活用したソリューションにアップグレードするためだそうです。
出典:Google
代わりは何?
2023年8月のバージョンアップで類似セグメントが廃止された後は、広告出稿時のキャンペーンに応じたソリューションが提供されます。
「お客様のビジネス目線に沿って直接最適化できるようになります。」と説明があるように、より高精度のターゲティングが可能になりそうですね。
類似ターゲティングのメリット
ここでは、類似ターゲティングを利用するとどのようなメリットがあるのかを詳しくご紹介します。
コンバージョン率の向上が見込める
類似ターゲティングを利用することで、自社のサービスや商品に興味を持ってくれそうな新規顧客に広告を出稿することが可能です。
不特定多数のユーザーに広告を出すよりも、大いにコンバージョン率の向上が期待できるでしょう。
新規ユーザーの獲得につながる
繰り返しになりますが、類似ターゲティングを利用する際に作られるリストは基本的に新規顧客が対象です。コンバージョンに至らなくても、新規ユーザーを獲得する可能性がグッと上がります。
新規ユーザーを見つけることは多くの企業にとって重要視されており、類似ターゲティングを利用するメリットは大きいと言えるでしょう。
設定が簡単!
類似ターゲティングの設定は、媒体に限らず簡単に設定が可能なものがほとんどです。
広告出稿初心者でも、迷わず利用することができるでしょう。
類似ターゲティングのデメリット
類似ターゲティングは上述の通りメリットも多いですが、注意しておきたいポイントもいくつかあります。効果を正しく得るために必要なことですので、ここでしっかり覚えておいてくださいね。
対象ユーザー数が必要
類似ターゲティングを利用する際に作られるリストは、リマーケティングリストを基に自動で作成されます。元々のリストにある程度人数がいないと、似たような属性や行動を特定することができません。
そのため類似ターゲティングを利用したい場合は、対象となるユーザーのリストを作成するのに必要な数が揃ってからとなることを覚えておきましょう。
対象ユーザーの質によっては結果が得られない場合も
リマーケティングリストを作成する際には「質」にこだわる必要があります。対象となる期間が短いと、正しいデータが揃う可能性が低くなるでしょう。
またリスト作成の際に、自社サイトに興味がないユーザーのデータを集めたリストを作成してしまうと、コンバージョン率の向上や新規ユーザーの獲得する可能性は低くなります。
類似ターゲティングはリストの質で良し悪しが決まる!と言っても過言ではありません。気を抜かずにリストを作成するよう心がけてください。
類似ターゲティングの設定方法
ここでは、媒体ごとに類似ターゲティングの設定方法をご紹介します。
Yahoo!
Yahoo!広告で類似ターゲティングが利用できるのはディスプレイ広告です。
1.Yahoo!管理画面右上の「ツール」→「オーディエンスリスト」を選択
2.「オーディエンスリストを作成」→「類似ユーザー」を選択
3.作成するリストの詳細を入力し作成
LINE
1.管理画面左上の「MENU」→「オーディエンス」を選択
2.「オーディエンス作成」→「類似オーディエンス」を選択
3.「オーディエンスソース」と「オーディエンスサイズ」を選択し決定
Meta
1,広告マネージャ左タブにある「オーディエンス」を選択
2.「類似オーディエンスを作成」を選択
3.新規オーディエンスの詳細を設定し「オーディエンスを作成」を選択
類似ターゲティング利用時の注意点
ここでは、類似ターゲティングを利用する際に気をつけておきたいポイントについてご紹介します。
ユーザー類似度の調整を確認
多くの媒体では、ユーザーの類似度を調整できるようになっています。
原則として、類似度が高くなるほどコンバージョン率向上が期待できますがユーザー数は少なくなり、類似度を低くするにしたがってユーザー数が上がり、コンバージョン率は低下する傾向です。
例えば「コンバージョン率を上げたい!」と類似度を高いまま配信を続けていては、配信範囲が狭くなってしまい新規顧客を獲得する機会を失ってしまうでしょう。
状況に応じて、効果の確認をしながら類似度の調整をこまめに行うことで良い結果をえらっる可能性が高まります。
入札価格を見直す
類似ターゲティングはメリットが多いため、より多くのクリック数を求めて入札価格をあげて利用することもあるでしょう。
しかし思うように成果が出ない場合は、不要な出費を抑えるために入札価格を下げることも考えておく必要があります。
成果が出ないと言って配信中止にしてしまうと、新規顧客を得られる機会を失ってしまうことになるので、よく考えて判断しましょう。
除外リストの設定が必要なケース
Yahoo!では、類似ユーザーリストを作成すると「サイトの訪問者」も自動的にリスト化されてしまいます。
新規顧客のみのリストを作成したい場合は、除外リストを設定する必要があることを覚えておいてくださいね。
まとめ
類似ターゲティングは新規顧客の獲得が期待できる・コンバージョン率の向上が狙えるなど魅力的なメリットがあるため、積極的に活用したい手法です。
さまざまな媒体で同様の機能が用意されているので、今回ご紹介したデメリットや注意点を頭に置いて利用してみることをおすすめします。
またGoogleのように、今まで利用できていたのにアップデートで機能が削除された・内容が大きく変わったというケースも今後考えられるでしょう。
利用する媒体の最新情報を見逃さずチェックすることも大切ですね。
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