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宣伝失礼しました。本編に移ります。

リスティング広告の入稿時の設定で「トラッキングテンプレート」という項目がありますが、何のために使うのかよくわからないまま使っている人は少なくありません。

 

結論から言うと、トラッキングテンプレートは、GoogleやYahoo!のコンバージョンタグを使わず「外部の計測ツール」を使用してコンバージョンに至るまでの計測や分析をおこなうために使用する機能です。

 

トラッキングテンプレートを使用することで、外部ツールを利用し正確なコンバージョン値を把握できたり、コンバージョンに至るまでの詳細な分析が可能になり、運用の最適化や費用対効果のアップが可能になったりします。

 

今回の記事では、トラッキングテンプレートの仕組みや役割・構文の作成方法などを図解入りで解説していくので、機能について理解を深めたい人や運用結果の分析や効率化を考えている人は参考にしてください。

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トラッキングテンプレートとは

トラッキングテンプレートとは、GoogleやYahoo!の測定ツールを使わず「外部の計測ツール」を使用し、配信している広告の計測や分析をおこなうために設定する項目です。

 

主にリスティング広告で使用され、広告文を入稿する時に併せて設定することになります。

 

仕組みとしては、配信している広告に「トラッキングテンプレートで設定した外部ツール」のURLを埋め込み、Cookieを付与させてから「本来リンクさせたいサイトのURL」にリダイレクトさせる…というものです。

そうすることで、ユーザーが商品やサービスのコンバージョンに至るまでに複数回の「サイトへの訪問」や「他サイトへの離脱」があっても、付与されたCookieを参考に正確な計測や分析ができるため、多くの企業で利用されています。

トラッキングテンプレートを設定する目的

トラッキングテンプレートを設定する目的は、コンバージョンの正確な数値を測定・分析するために、測定用の外部ツールにアクセスさせてCookieを付与させるためです。

 

しかし、単に「外部ツールのURL」を埋め込んだだけではユーザーを「目的とする最終ページ」に促すことはできず、コンバージョンさせることもできません。

 

トラッキングテンプレートの役割は、外部ツールで計測用のCookieを付与させ、広告主が「最終的にこのページにアクセスしてもらいたい」と考えるURLにリダイレクトさせることです。

 

広告出稿の審査でも、最終ページのURLとトラッキングテンプレートからのリダイレクト先のURLが合致しているかどうかがチェックされます。

外部ツールを使用して計測をおこなう理由とは

最近、Yahoo!広告やGoogle広告の出稿・配信などを経験している運用担当者の中には、Yahoo!やGoogleのコンバージョンタグを使用せず、トラッキングテンプレートを利用して外部ツールで計測・分析している方が増えています。

 

各媒体で発行できるコンバージョンタグを使用した場合、Yahoo!とGoogleのコンバージョンタグが分かれているので、コンバージョンに至る経路によってはカウントが重複してしまう恐れがあるからです。

 

GoogleやYahoo!のコンバージョンタグを利用した場合の計測は、ユーザーが使用しているブラウザに付与されるCookieを使用して計測がおこなわれますが、ここで問題が発生します。

 

例として、下の図のようなGoogle広告経由のみのコンバージョンの場合は、GoogleのCookieのみの付与なので、コンバージョン計測には問題ありません。

この場合は、コンバージョンが1件発生したとカウントされます。

 

しかし、ここで複数のサイトを経由してコンバージョンが成立した場合、コンバージョンのカウントが変化します。

上の図のように、Googleから一旦離脱してYahoo!からコンバージョンに至った場合は、GoogleのコンバージョンタグとYahoo!のコンバージョンタグが混在しているため、最終的なコンバージョンは2件とカウントされてしまうのです。

 

これを防ぐのが、トラッキングテンプレートを利用した「外部ツールによる計測」になります。

別の媒体を経由しても、共通する計測ツールのコンバージョンタグを使用しているため、コンバージョンの重複が起こらない…というわけです。

 

以下でよく利用されている外部ツールを紹介しているので、参考にしてみてください。

株式会社イルグルム アドエビス


画像参照元:アドエビスー株式会社イルグルム

 

アドエビスは、株式会社イルグルムが提供している効果測定ツールで、APIを利用していろいろな広告媒体との連携ができます。

 

「POLA」や「NOEVIR」「世田谷自然食品」などの有名な企業も「アドエビス」を利用しており、その導入実績は10,000件を超えているという実績のある計測ツールです。

 

アドエビスの料金は、主に「利用料金」と「オプション利用時の料金」のみで、初期費用やサポート料金が無料なのも、多くの企業が利用している理由のひとつでしょう。

 

主な機能は、以下になります。

【流入施策の計測】
コンバージョンカウントの重複を防止・各施策の比較

【わかりやすいダッシュボード・レポート】
広告の管理工数の削減や省力化・PDCAの円滑化

【認知や接触頻度のデータから、広告の効果を可視化】
コンバージョン未発生広告の効果の可視化・広告予算の最適化

【広告コンバージョンとCRMの購買情報の紐づけ】
施策全体のROASの可視化・定期購入型サービスのLTVを把握

 

複数の広告媒体を運用している方や、各媒体ごとの効果を分析・把握しておきたい方におすすめできるツールで、費用対効果を高めたいなら導入を検討してみましょう。

株式会社ビービット ウェブアンテナ


画像参照元:ウェブアンテナー株式会社ビービット

 

株式会社ビービットから提供されている「ウェブアンテナ」は、視覚的に各広告媒体の成果を比較できるツールで、少数経営で人的リソースを割けない会社やフリーランスの方におすすめできるものです。

 

管理の手間を省力化でき、同一の指標で効果を比較できるため、各広告媒体ごとの結果を把握しやすいでしょう。

 

バナー広告も、クリエイティブ別に効果を比較することができるので、効果の比較検証に時間をかけられない多忙なマーケティグ担当者にもおすすめです。

 

媒体ごとのアトリビューションを管理画面で簡単に確認できるため、ユーザーのコンバージョンに至るまでの経路の把握や、配信している広告の隠れた効果などを分析することもできます。

 

キーワードや多数のクリエイティブごとに当ツールのパラメーターを設定する場合に、多少の労力がかかるのは難点ですが、人的リソースを割けない少数経営の会社や時間的な余裕が少ないフリーランスの方なら、導入することで運用効率がアップするでしょう。

リスティング広告で設定可能なURLオプションの項目

トラッキングテンプレートを理解するには、リスティング広告で設定されるURLオプションについての知識も必要になります。

 

Googleでは、以下の3つの項目の設定が必要です。

  • トラッキングテンプレート
  • カスタムパラメーター
  • 最終ページURLのサフィックス

 

以下で、それぞれの解説をしていきます。

トラッキングテンプレート

トラッキングテンプレートでは、前述の通り「外部ツールにアクセスして計測・分析」させ、最終的に「ユーザーにアクセスしてもらいたいページのURL」を設定します。

カスタムパラメーター

カスタムパラメーターを利用すれば、キャンペーンごとに任意のパラメーターを設定することが可能です。

 

複数のキャンペーンに同一のトラッキングテンプレートを設定しながら、カスタムパラメーターのみ違うものを各キャンペーンに設定することができます。

 

Google広告では、アカウント単位以外の階層で「最大8個」の設定が可能です。

最終ページURLのサフィックス

最終ページURLのサフィックスは、最終ページのURLの末尾に繋げるパラメーターを設定する項目になります。

 

サフィックスとは「接尾辞」「接尾語」を意味する英単語です。 プログラミングなどでも使用され、文字列の末尾に付与されたり、何らかの意味や役割を持たせたりする時に使用されます。

トラッキングテンプレートの設定方法

ここからは、トラッキングテンプレートの設定方法について解説していきます。

 

トラッキングテンプレートの設定は、キャンペーンや広告グループ・広告文・キーワードなどに設定可能です。

 

その中で、今回は「広告文」で設定する場合の構文を解説します。

 

ダミーの計測ツールの名前を「cv-measure」と設定した場合を考えて、進めていきますので、参考にしてください。

 

まずは、計測ツール「cv-measure」からデバイス別の計測用のURLを発行します。

そして、最終的にユーザーにアクセスしてもらいたいページのURLを以下に設定します。

ここまで準備ができたら、上記の設定を利用してトラッキングテンプレートの構文を作成していきましょう。

 

注意点として、トラッキングテンプレートでは「パソコン用」と「スマートフォン用」を別に設定することはできず、上の図の計測用URLではそのまま使えません。

 

そのため、「Value Track」という「独自のパラメーターで関数を組める」機能を利用して設定を進めます。

 

今回の例で使用するパラメーターは、以下の2種類です。

  • ifnotmobile:パソコンやタブレットなどのスマートフォン以外のデバイス
  • ifmobile:スマートフォン

 

Value Trackを利用して作成した構文が以下になります。

ここまでできたら、次はURLのリダイレクト先の設定です。

 

採用している計測ツールによって設定方法は違いますが、今回の例では「末尾のパラメーターに最終ページURLを入力するタイプ」だとして、設定をすすめていきます。

 

ここで、{lpurl}というValue Trackを使用することで、構文が無駄に長く読みにくくなったり、入力ミスを防いだりすることが可能です。

 

{lpurl}は、最終ページURLの値を入力できるパラメーターになります。

上の図の構文と最終ページURLを入稿時に入力すれば、トラッキングテンプレートの設定ができます。

まとめ

トラッキングテンプレートの設定は、複数の広告媒体で広告を出稿・配信している広告主やマーケティング担当者にとって、正確なコンバージョン値を知るために欠かせないものです。

 

トラッキングテンプレートを用いて外部の計測ツールを利用することで、正確なコンバージョンの数値を計測できるだけでなく、分析の省力化や人的リソースの削減にも繋がるので、少数経営の会社やフリーランスの方におすすめできます。

 

今回紹介したValue Trackパラメーター以外にも、トラッキングテンプレートで使えるものは多くあるので、また別の記事にて紹介させていただく機会があるでしょう。

 

現在は同一の広告媒体のみでの出稿・配信をしている方も、将来的には他の媒体でも広告を出稿・配信してみようと考えているなら、今回の記事は参考になると思います。



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