
皆さんは自分が検索したキーワードに応じてそのような内容が乗っているサイトの広告が表示されるなと感じたことはありませんか?
それはGoogle検索連動型広告を使用して配信されている広告である可能性が高いです。
Google検索連動型広告は私たちユーザーが検索したキーワードに応じて広告を配信する広告です。
今回は顕在層に直接アプローチはできコンバーションが期待できるGoogle検索連動型広告について解説していきます。
Google検索連動型広告とは
Google検索連動型広告とはリスティング広告の種類の1つでGoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果ページでユーザーが入力した検索キーワードに対応した内容の広告が表示されるテキスト広告の総称で、クリック数に応じて課金される広告です。
ユーザーは何かを「知りたい」「買いたい」「行きたい」「したい」といった時にGoogleやYahoo!の検索機能を利用して、それらを検索します。その検索結果に合わせて表示されるのがGoogle検索連動型広告です。
商品やサービスをすでに検索している購買意欲の高いユーザーが必要としているタイミングでテキスト広告を表示することができるので、ユーザーがクリックや購買など次の行動に繋がることが期待しやすいです。
具体的には下記の画像の赤線の枠の部分を指します。
Google検索連動型広告とリスティング広告の違い
「Google検索連動型広告=リスティング広告」という意味でGoogle検索連動型広告は使われることが多いですが、実はGoogle検索連動型広告はリスティング広告の種類です。
そのリスティング広告にはGoogle検索連動型広告とディスプレイ広告の二種類があります。
Google検索連動型広告もディスプレイ広告もユーザーのアクションを元に配信される広告です。
Google検索連動型広告はGoogleの検索エンジンでユーザーが何かを検索した結果にテキストで表示される広告で、ディスプレイ広告はGoogleの自社サイトやパートナーサイトにテキスト広告や画像や動画のみ、画像や動画とテキストを組み合わせた形で表示される広告です。
つまりGoogle検索連動型広告ははリスティング広告の種類であって、全く同じ広告形態ではないです。
Google検索連動型広告の広がり
ここまでGoogle検索連動型広告についてざっくりと概要を解説してきましたが検索連動型広告は日本のデジタル広告の中でもどのような立ち位置にいるのかを解説していきます。
電通が2021年の2月に発表した「2020年 日本の広告費」の調査結果によると「インターネット広告費」から「インターネット広告制作費」および「物販系ECプラットフォーム広告費」を除いた「インターネット広告媒体費」は1 兆 7,567 億円になっています。
その中でも最も構成比が高いのが38.6%を占める検索連動型広告です。構成比では前年と比べ低下していますが総広告費用は成長していることがわかります。
これらのことからもインターネット広告の中でも検索連動型広告の存在感はとても大きく、その傾向は今後も続くことが予想されています予想されます。
引用:2020 日本の広告費
Google検索連動型広告のメリット/デメリット
これまでGoogle検索連動型広告がユーザーの検索したキーワードに連動して表示されるテキスト広告で検索したユーザーのクリック数に応じて課金される広告であることや、今後も検索連動型広告の総費用額は伸びていくことが予想されていると解説してきました。
ここからはGoogle検索連動型広告のメリットやデメリットについて解説していきます。
Google検索連動型広告のメリット
Google検索連動型広告のメリットには以下のものがります。
・顕在層にアプローチをすることができる
・広告の成果に即効性がある
・広告の効果検証の簡易性
・ノウハウが充実している
それぞれ詳しく解説していきます。
顕在層にアプローチをすることができる
どのような商品やサービスを売るにしてもユーザーは以下のように潜在層と顕在層に分けることができます。
顕在層と潜在層は上記のピラミッドからもわかるように顕在層の方が少ないです。 この顕在層を狙って広告を出稿できるのがGoogle検索連動型広告です。 実際に検索をしている顕在層に広告を出せるので購買意欲の高いユーザーに広告を出すことができ、より多くのコンバーションを期待することができます。
広告の効果に即効性を期待することができる
Google検索連動型広告が掲載されるのは赤色の枠線の部分です。 青色の枠線の部分はオーガニック検索というのですがここの最上位掲載を狙うことをSEOと言います。SEOは時間をかけて対策をしていくものですが、仮にSEOを対策しオーガニック検索で掲載順位が一位になってもGoogle検索連動型広告が掲載される場所の方がより上位で目についきやすい場所なのでユーザーの行動につながりやすく、広告の効果に即効性を期待することができます。
広告の効果測定の簡易性
テレビやチラシ、看板広告、新聞などのマス広告では費用対効果を数値化するのは非常に困難です。しかしGoogle検索連動型広告では出稿した広告の効果、具体的にはキーワード毎におけるクリック単価やコンバージョン率、広告の表示回数、LPを訪れたユーザー数、購入や問い合わせといったアクションを起こした数などを簡単に確認することができます。
また広告文を2つ用意し配信を行うこともできるので、簡単にABテストが行えます。
ABテストの結果、広告の成果が悪い広告文を停止しそしてまた新たに広告文を作成し効果検証するというテストを繰り返すことでより効果の高い広告を出稿することができます。
広告に関するノウハウが充実している
上記の電通のレポートからもわかるように検索連動型広告というのはインターネット広告の中でもトップに君臨するほど、業種業界を問わずに使われています。そのためネットに先人たちの知恵が残されています。
それだけではなく、Googleヘルプも親切に設置されています。
広告を出稿する上でわからないことがあれば電話やチャットですぐに相談できたり、個別トレーニングやYouTubeでのオンライン学習もすることが可能です。
Google検索連動型広告のデメリット
Google検索連動型広告のデメリットには以下のものがあります。
・掲載費用がかかる
・広く広告を掲載できない
・出稿運用に手間と知識がいる
それぞれ詳しく解説していきます。
掲載費用がかかる
Google検索連動型広告は入札額や支払い上限を決めことができるので小額から広告を出稿することが可能ですが、費用自体はどうしてもかかってきます。
また配信を停止すると最上位の検索結果に表示されなくなるため今まで獲得できていた成果をそれ以降も期待するのは難しくなります。
また先ほど触れたオーガニック検索欄で上位を狙うSEOは手間と時間がかかりますが費用が一切かかりません。
その一方でGoogle検索連動型広告で効果を継続するには広告費を払い続ける必要があります。
幅広く広告を掲載できない
これまで解説してきた通りGoogle検索連動型広告は特定のキーワードを検索する興味関心が高い顕在ユーザーには効果的です。
しかしそれ以外の層には広告が表示されず、潜在層にはアプローチできないため認知拡大には向いていません。
つまり本当は顧客になってくれるかもしれない、数多くのユーザーをとりこぼしてしまってい流可能性があります。
そのため認知拡大を意図している場合にはGoogle検索連動型広告以外の広告の活用も検討する必要があります。
広告運用に手間と知識がいる
Google検索連動型広告では広告の出稿こそ手間がかかりませんが、その後の運用に手間と知識が必要になります。
Google検索連動型広告では消費者ニーズの変化や季節の影響が強く反映されるため、広告の成果を細かくチェックし日々改善することが求められます。
例えば「誕生日 プレゼント」は季節の影響があまりありませんが、「クリスマス プレゼント」はクリスマス前に検索ボリュームが急増し、年が明けると検索するユーザーはほぼいなくなります。このように消費者ニーズの変化や季節の影響を考え広告を運用することが求められています。
また先ほど広告の効果測定の簡易性でA/Bテストなどのキーワードが出てきましたがそれらの言葉の意味や測定する際に出てくるコンバーションの意味など最低限の知識がなければうまく広告を運用することは難しいです。
Google検索連動型広告の費用
先ほどデメリットでGoogle検索連動型広告には掲載費用がかかってくると述べました。
具体的には30万円ほどが広告費用の目安と言われています。
Google検索連動型広告はそもそもユーザーの検索結果に応じて広告が配信され、そのユーザーのクリック数に応じて課金される広告です。
そのため大前提としてGoogle検索連動型広告の費用を正確に想定するのは難しいです。
とはいえ広告の予算はどのキーワードに出稿するかを決めるための目安でもあります。また出稿前に予算をきちんと定め、把握しておかなければ、赤字を出していまうという悲惨な事態に陥りかねません。
そこでGoogle検索連動型広告の費用を決めるにあたり参考になる考え方が二つあるのでそれらを解説します。
獲得したい目標から決める
目標とするコンバーション単価やコンバージョン数が明確なのであれば、予算は次の式で求めることができます。
目標CPA(コンバージョンを1件獲得するのに必要な費用)に関しては、粗利や原価率などから逆算し設定することができます。
目標コンバーション数についてはどのくらいのコンバーションを獲得したいのかをベースに設定することが望ましいです。
またコンバーションについてコストをかければかけるほど、コンバージョンの数を増やすことはできます。しかしコストに対するコンバージョン数の伸び率は鈍化する傾向があるので、CPAの効率は徐々に悪くなっていくこともあります。
そのためコンバーションが獲得できるキーワードは有限であるということを念頭に考えることが望ましいです。
クリック単価の相場からきめる
Google検索連動型広告はクリック数に応じて課金されます。そのためクリック単価が非常に大事です。
クリックあたりの金額の相場は、広告したい商品やサービス、市場規模によってもさまざまですが、相場が高いほど多くの広告費用が必要となってくるケースが多いです。同じクリック数を得るためでも平均クリック単価が高ければその分、必要な広告予算は高くなります。
あるキーワードのクリック単価がどれぐらいなのかはGoogleが提供するキーワードプランナーを使うと簡単に調べることができます。
参考:Google キーワードプランナー
ではどのくらいまでのクリック単価なら安価と言えるのでしょうか?
それは先ほども使用した目標CPAとCVRで想定することができます。
例えば目標CPAが100万円でCVRが1%ならクリック単価は1万以内なら許容することができます。
そしてクリック単価と見込めるCV数を計算することで大体の予算を想定することができます。
Google検索連動型広告のコツ
これまでメリットやデメリットなどを絡めながらGoogle検索連動型広告がキーワードごとに広告の入札を行う広告形態であると解説してきました。
ここからは実際にどのようにしてキーワード選定を行うのか、またGoogle検索連動型広告の中でもどのようにして掲載順位を上げていくのかについて解説していきます。
Google検索連動型広告におけるキーワード選定のコツ
Google検索連動型広告を出稿する広告主は「キーワード」を設定します。一方でユーザーが検索するときには、検索キーワードを入力します。
この設定したキーワードと検索キーワードの関連性が高い時に広告が表示されます。
広告主が設定するキーワードには、検索ボリュームが多い「ビッグワード」と検索ボリュームが少ない「スモールワード」があります。
それぞれの特徴をまとめるとこのようになります。
ビッグワード:検索される機会の多いワード(人気の商品名やカテゴリ名)
ex) 鬼滅の刃 温泉 など
スモールワード:ビッグワードに条件を加えた複合語。ニーズが細分化されます。
ex) ・京都 温泉 猿 や ・鬼滅の刃 大正時代 など
ビッグワードの場合は広告の掲載機会が非常に多くなります。
しかしユーザーの様々なニーズが混在し、検索ユーザーの意図にあった広告出稿が難しくなります。
例えば、居酒屋経営者が「居酒屋」というキーワードで広告を出稿しようとした場合はどうでしょう。「近場の居酒屋を探したい」「居酒屋を開業したい」「居酒屋の言葉の由来を知りたい」など「バラバラな目的を持ったユーザーが検索している可能性が高く、広告の目的であった「予約」をしてくれるユーザーに対して広告をピンポイントで配信するのは難しくなります。
キーワードの選び方については次の記事でも解説しています。
ぜひご参考にしてください。
Google検索連動型広告の掲載順位の上げ方
広告の掲載順位は基本的に「入札単価」と「品質スコア」を掛けたもので決まります。
「品質スコア」はキーワードと広告文×LPの関連度やユーザーのクリック率などを検索エンジンが総合的に判断し十段階評価で決まりますがCTRでほぼほぼ決まると言ってもいいです。
Google検索連動型広告を設定する際に広告主が「クリック単価はこの額までは払います」という値段を設定しますがそれが「入札単価」つまり「クリック単価」になります。
このクリック単価は広告主が決定した単価で決まるのではなく次のように決まります。
クリック単価(円) = 自社広告の1つ下の広告の広告ランクの値 ÷ 自社広告の品質スコア + 1
下記のA社の例でいうと800 ÷ 3 +1で268円になります。
つまり広告掲載順位は広告ランクの高い順に表示されるため、品質スコアが低ければいくらクリック単価を上げても掲載順位上位に入ることは難しいです。
そのためクリック単価だけではなく品質スコアについても考慮し十分に上げる必要があるといえます。
Google検索連動型広告でのブランディング施策
Google検索連動型広告は広告に触れた人からの商品やサービスの成約につながる反応(レスポンス)を得ることにフォーカスした広告ですが、商品やサービスの認知度を向上させるなど、ブランド力を高めることも意識して広告を出稿することもできます。
ブランディング広告を意識して広告を出稿するには主に広告がリーチできるユーザーの量を意識する必要があります。
具体的にGoogle検索連動型広告でブランディングを意識して行える施策として以下のものがあります。
キーワードのマッチタイプを部分一致にする
これまでもしキーワードのマッチタイプを完全一致で登録していたとしたらキーワードのマッチタイプを部分一致に変更することでリーチできるユーザーの量が増えます。
このようにマッチタイプをより広く設定することで、より多くのユーザーに安くリーチでき、それによりブランディングを期待することができます。
ビッグワードを登録する
上記で解説しましたがビッグキーワードは検索されることの多いキーワードのことです。
それらのワードをキーワードとして登録することでより多くのユーザーにリーチすることができます。
より条件を限定するキーワードの掛け合わせも極力減らすことで最大限配信量を期待することができます。
広告文や広告表示オプションで差別化を測る
それぞれの検索キーワードごとに多くの広告文が出てくる中で、広告文がありふれたものだとなかなかインパクトが残りにくいです。例えば他の広告が商品の機能を強調した広告文を配信している中で、商品の価格などを強調した広告文を配信するとインパクトがあり記憶に残りやすいです。
広告表示オプションについては以下の記事でキーワードの選定方法や配信方法について解説しています。
ぜひ参考にしてください。
Google検索連動型広告の設定方法
これまでGoogle検索連動型広告のメリットやコツなどについて解説してきましたが、ここからはGoogle検索連動型広告のGoogle広告管理画面設定とGoogle Adsエディターでの設定方法について解説していきます。
Google広告管理画面編
Google広告管理画面設定では以下のことを行う必要があります。
・キャンペーンの作成・設定
・広告グループの作成・設定
・広告の設定
以下それぞれ解説していきます。
キャンペーンの作成・設定
①全てのキャンペーン
②キャンペーン
③新規キャンペーンの順に移動します。
新規キャンペーンの作成をクリックし、「販売」「検索」をクリックし、サービスURLを入力します。
キャンペーンで設定する項目は、
①キャンペーン名
②ネットワーク
③地域
④言語
⑤オーディエンス
⑥入札単価
⑦広告表示オプション、の7つです。
*広告表示オプションについては後述します。
広告グループの作成・設定
広告グループで設定する項目は、
①広告グループ名
②デフォルトのクリック入札単価
③キーワード、の3項目です。
②デフォルトのクリック入札単価の設定方法
目標CPAの0.5%〜0.8%で設定してください。例えば、目標CPAが8,000円の場合には、40円〜64円で設定しましょう。
③マッチタイプの設定方法
「絞り込み部分一致」を使用しましょう。キーワードを入力する際の接頭辞に + を入れてください。
*例
+ダイエット
+痩せたい
広告の設定
作成した広告をそれぞれ設定しましょう。
Google Adsエディター編
Google Ads エディターでも以下のことを行う必要があります。
・キャンペーンの作成・設定
・広告グループの作成・設定
・広告の設定
キャンペーンの作成・設定
- キャンペーンの作成
- 予算の設定
- 単価設定(初動は個別クリック単価がオススメです)
- ディスプレイネットワークは無効に設定します。
広告グループの作成・設定
①広告グループの作成
②入札単価の設定
③デバイスの入札調整比率
の設定をします。
それが完了したら、右下の「キーワード」をクリックして、キーワードの設定をします。
キーワードを設定します。
その他にも、広告グループで設定すべき
- 除外キーワード
- ユーザーリスト
- 性別
- 年齢層
- 世帯収入
などがドロップダウンで設定できるので、適時設定してください。
次に、広告文を設定したら完了です。
Google検索連動型広告のまとめ
Google検索連動型広告はリスティング広告と認識されている側面もあるほどに様々なところで使われている基本的な広告出稿方法です。
基本的なプロダクトですが、運用者のスキルなどで差が出やすい難しい一面もある広告でもあります。
皆さんぜひこの記事を参考にしてうまく運用してみてください。
またこの記事ではGoogle検索連動型広告に似たGoogle動的検索広告(DSA)について解説しています。
ぜひご参考にしてください!

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